皇帝ペンギン対策組織
お久しぶりです・・・よろしくお願いします。
2皇帝ペンギン対策組織
「本日はお集まりいただきありがとうございます。」
飛松が前に立ち、選ばれたものの前でしゃべっている。
「個々のお集まりいただいた用件はお伝えしていたとおりです。ここにいる全員が皇帝ペンギン対策組織として我々とともに戦ってくれる方々の集まりです。」
ざっと10人ぐらいはいるだろうか部屋にはガラケーユーザーの中で能力があるものが集められた。俊介たちは高校生代表で他は様々な世代のひとが集まっていた。
「確かに俺は皇帝ペンギンと戦うためにこの組織に入ることを決めたが、高校生がいるなんて聞いていないぞ!」
ある男が俊介たちを指して言った。
「皇帝ペンギンと戦うには高校生の力が必要だと考えたのです」
「俺たちじゃ若さにかけるとでも言いたいのか?」
「そうはいっていないですけど・・・」
「じゃあなんなんだ!?」
この男はどれだけ高校生がこの中にいるのが嫌なんだと俊介は思った。
「なぜおれたちがいたらダメなんですか?」
俊介はその男に聞いた。
「あ?決まっているだろ?まだそんなに長く生きてないそんな子供に地球の運命を任せていいのか?」
「・・・」
「俺は嫌だね。ただ若いだけでこの中に入れるなんてむかつくよ。」
「・・・高校生だからってなめないで頂けますか?」
「俊介?」
いつもと声が違う俊介に疑問を浮かべた璃空が言った。
「なんだと?」
「確かに俺はまだ17年しか生きていません。でもそれって関係あるのですか?」
「・・・」
「地球を救いたいその気持ちは一緒じゃないですか!」
「あの、お話し中悪いのですが」
2人の話に飛松が入ってきた。
「なんだよ!」
「ここに集まる高校生です。何らかの能力は持っていますよ」
「!?」
「紹介します。まず彼、高梨俊介君はサッカー部に所属しています。運動神経抜群の彼が主将になる前までは県大会止まりだったサッカー部を全国大会に出場させています。彼のリーダーシップは超人的と呼べるでしょう。」
「そして隣の彼、海藤璃空君は学校1の運動神経の良さを持ちます。陸上競技部で足が速い選手です。また英語に関しては帰国子女であるのでぺらぺらと話すことができます。」
「そして隣、南雲椎名さん彼女は文部学科に通っていて国語系の成績が飛びぬけていいのです。作文コンクールや読書感想文コンクールさまざまな大会で最優秀賞を受賞しています。そしてとなり志摩実栗さんは・・・」
この内容は俊介にも興味があった。
「全国模試第1位の成績を持つ天才少女です。中学の時にセンター試験で満点を取ったという記録を持ちます。とくに理数が得意で成績がいいです。そんな彼女のIQは測定不能だと言われています。」
知らなかった。志摩が全国模試1位でIQ測定不能!?
「・・・っ」
その場にいた大人達は言葉を失った。そりゃそうだろうここにいる高校生はものすごく頭が良かったり、運動神経が飛びぬけていたり超人的なのだから。
「お分かりいただけましたか」
絶句した大人達に飛松は言った。大人達は静かにうなずいた。
「では、話を続けます」
飛松はそれから色々な話をした。皇帝ペンギンがどうやってあの電光掲示板を使ったのか、皇帝ペンギンを倒すのに必要な力、その力とは何か、など様々なことを言った。
「それではここで、何か気づいたことや、質問があれば言ってください。」
「はい」
俊介は手を挙げた。
「はい高梨君。」
「あの、みなさんツイッターはご存知ですよね?」
「おまえは俺らを馬鹿にしてるのか!?」
「いえ。このツイッターに皇帝ペンギン@宇宙人というアカウントがあるんです。」
「「「!?」」」
飛松はパソコンで確認する。
「・・・本当だ・・・」
「このアカウントのツイートは犯行予告だということが志摩さんの裏付けで判明しています。」
「はい。この資料を見ていただけば一目瞭然だと思います。」
実栗はそう言って資料を飛松に渡した。飛松は資料に目を通すとだんだんとめくるスピードが速くなり、汗が噴き出してきた。
「これは・・・」
飛松にうなずいて俊介はつづけた。
「御覧の通り、そのツイートは犯行時刻の約1時間前にツイートされています。」
「・・・そうだな」
「だからこのツイートを中心に捜査をしてはいかがでしょうか?」
という俊介の呼びかけで捜査会議は終わった。
「俊介――!」
「璃空。」
「あの場でよく言えたね。すごいよ、俊介!」
「まあな」
「さすが俊介だね」
「「南雲」」
「あれ?志摩さんは?」
「さっきあっちで見たよ。」
椎名が廊下の方向を指さして言った。
「そうか、俺ちょっと呼んでくるわ」
俊介はそう言って椎名が指さしたほうへ走って行った。
俊介が行くと廊下で誰かと話している実栗の後ろ姿を見つけた。
「志・・・」
実栗を呼ぼうとした俊介の動きが止まった。実栗は飛松と話していた。
「志摩さん・・・あの資料はもしかして・・・」
飛松が言った。
「どうだっていいでしょ。」
「いや、そういうわけにはいきませんよ」
「ふぅ。・・・飛松さんの御察しのとおり組織の人間から借りています。」
組織・・・?
「やっぱり、駄目じゃないですか。」
「どうせ警察のデーターベースをハッキングしたらすぐなんだけどね。それしたら色々とややこしいから」
警察のデーターベース・・・ハッキング・・・
「犯罪だけはしないで下さいよー」
「分かってますよ」
2人の会話はそこで途絶えた。俊介は考えた。組織に警察のデーターベースのハッキング・・・さらに飛松が実栗に敬語だった。実栗には何かある。俊介はそう考えた。
「志摩!」
「!?高梨君。」
「みんな待ってる。行こう!」
俊介の声に実栗は静かにうなずいた。
遅くなって申し訳ありませんでした。