贈り物
贈り物
携帯のカメラで撮った一枚の写真。これが、後に私に大きな贈り物として返ってきた。
ことのいきさつはこうだ。ツイッターで、期間中に会場や町中の写真を添付して市の公式アカウントに投稿するとステッカーを差し上げます、というキャンペーンが実施されていたのである。
これまで数回行われてきたようだが、一度も参加できずに歯がゆい思いをしていた私は、意気揚々と初日の朝から会場へ向かった。 数枚を写真におさめ、さっそくツイッターへ投稿した。その日のうちに返信があり、どこかでリツイートもされているようだった。
時は流れ、空港から重い荷物を引きずり現住地へたどり着き、ポストを開けたときだった。ふるさとの市の封筒が届いている。何故か厚みもある。荷物をとりあえず室内に入れ、封筒を開けた。
そこには約束通り、ステッカー二枚と大会ステッカー、ピンバッヂまで入っていたのだ。
かつて大会役員としてあちこちで働いていたときにはどこからともなく手に入ったステッカーとピンバッヂ。いまやわざわざ今年度分を購入するまでとなった。
ピンバッヂを集め続け、フライトで使っている小さいバッグにたくさんつけていたら、すでに一面ピンバッヂだらけになってしまうほどである。
すぐにお礼を市のアカウントにツイートした。無事に届いてよかった、との返事だった。
空港から重い荷物を引きずり運び、そのご褒美がこれだったなら、これより嬉しいものはない。
ちなみに、現在の携帯の待受画像はその写真である。自分でいうのも恥ずかしいが、よく撮れた一枚だと思う。しばらくはこの画像が携帯の待ち受けを飾り続けるだろう。
『花鳥風月特別篇』~メイコの里帰り~はこれで完結します。
本編では語りきれなかったこともたくさん体験し、考えてきました。本当の女子会のえげつなさ、子どもは本当にくまモン好き、久しぶりの買い物…
突然帰るという私を暖かく迎え入れてくれた家族、違和感がないと再会を歓迎し、手伝いを受け入れてくれた役員の方々、一日だけというわがままを聞いて手伝わせてくれた友人とそのチームの皆様、帰るというメールを送っただけで十年会っていなかった友人にまで声をかけて場を作ってくれた友人、そして、精一杯楽しんでおいでと見送ってくれた主人と、つたない文章を読んでいただいた方々に、心から感謝の意を表してこの『花鳥風月番外篇』~メイコの里帰り~を閉じたいと思います。
本当に、ありがとうございました。