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4、追放魔王と救い合い①

つおい(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾



「……….ここはどこだ………」


「あ、起きた」


「どわぁ!!!?」


「あ、ごめん、驚かせちゃった?」


目を開けると深い緑が生い茂っていて、どうやらどこかの森林のようだ。


うつ伏せに倒れていると理解した刹那ーー傍から女の顔が出てきて驚愕する俺。


「だ、誰だアンタ!!」


「ひっどぉ〜い、命の恩人にそれはないんじゃない?」


「い、命の……あ、そ、そういえば俺ッッーー胸を貫かれて………ない?」


「バッチリ貫かれてたよ、けど大丈夫、《覇王進化竜マルスナルの心臓》を君の心臓の代わりに入れたからさ、生命活動は問題なくできるはず、まぁでも体を乗っ取られるかもっていう危険性と体が竜人化しちゃうけど……ここで即おっ死ぬよりはマシっしょ?、あいにく代わりにできそうなのがそれ以外なくてね」


「は?、な、何言って……ッッーーあ、アンタ、それ………」


「ゴフッーー、うん、後数分の命かな〜、いや〜運が良かったね君、私が死ぬ前に、()()()()()()()()()()私の前に漂流できて……さ」


俺を救ったという飄々とした声の主は出るとこは出てて引っ込むとこは引っ込んでる、スタイル抜群、銀髪紅眼の美人だった。


しかしそんなことを気にしてる余裕はない、何故なら、声色とは裏腹、その女の腹に深々と凶々しい装飾の剣が刺さっていて、刀身は彼女の背中を貫通して彼女の美しい髪とは別の銀の輝きを放っている。


「最後に人間を救えて良かったよ、ぜひ魔族を滅ぼしてね……」


「しゃ、喋るな!、くそ、血、血が止まらねぇ!!」


「何々?、さっき会ったばかりの私の心配してくれるの?嬉し〜」


「喋るなって言ってるし、心配するに決まってんだろ!!、アンタが誰で!!、初めて会ったとか!!、関係ねぇ!!!、アンタ俺の命を救ってくれたんだろ!!?、ならアンタが命の危機なら俺が助けるのは当たり前だろうが!!!」


「………へぇ〜熱いし、甘いね〜君、もっと早く会いたかったかな〜、そしたらきっと……仲良くなれたのに……さ」



「クソ、クソ!!、どうすれば……」


刻一刻と白くなり、死へと向かう彼女、命の恩人の最後を看取るなど冗談ではない、なんとか助かる方法を考えるもいいアイデアなどそうそう浮かばない。


《ハル・セルリアンはビーストテイマーから最上位職ドラゴンテイマーになりました》


「は??ーーーもしかしたら………ステータスオープン!!!、違う、これも違う、違う、違う違う違うッッーー、これだ!!、これなら!!!、おいアンタ!!俺と契約しろ!」


聞きなれた機械的な声色が頭に響く、そこに俺は一縷の希望を託す。



「契約?」


「ああ!!、俺と契約してくれればアンタを救える!!俺はビーストテイマー……じゃなかった、ドラゴンテイマーになったんだ!!回復系のスキルを覚えた、どうやら本契約した方が効力が上がるらしい!!!、だから!、頼む!!」


「………いいよ、けど、もし私を助けられなくても、気に病まないでね………」


「病むにきまってんだろ!!、我、其方の真なる主人ーーー『生物本契約(リアルコネクト)!!!』」


彼女は了承して契約が結ばれる、本契約はお互いの了承がなければできない。


「よし、我癒す子竜の包帯ーー『子竜小回復(ベビーヒール)!!!』、我清める子竜の十字架ーーー『子竜状態異常回復(ベビーホーリー)!!!、ど、どうだ!!?」


「アハハハ、その程度のスキルでどうにかなる程……….ありゃ?、治ったし、呪いも…………解除されてる………あ、もしかしてマルスナルの心臓で強化された回復スキルを起点となって私の自己回復能力でなんとかなったのかな?」


「ふーーー、なんとかなったみたいだな、俺はハル・セルリアン!!、アンタなんて名前なんだ?」


「うん?、そうね、私の名前はエヴァ・ウルトス、よろしく」


「なるほどなるほど、エヴァ・ウルトスね……エヴァーーーウルーートーース?………ちょ、ちょっと待ってくれーーー、い、一応聞いとくけど………まさかアンタ、原点にして頂点、原典にして原書、魔王軍リーダー………【原罪の魔女王エヴァ・ウルトス】………じゃないよな?」


「あ、私のこと知ってたんだ、超有名人じゃん〜…………けど一つ間違いかな、魔王軍クビになって、元だからそんな気にしなくていいよ〜」



「や、やっぱりーーーってはっ?、魔王軍から魔王をクビ?!!?なんじゃそりゃ、アリなのかそれ?!!?」



「あーー、うん、なんか前出ないお飾り大将はいらねぇって、クビにされて、国民総出で石ぶつけられそうになって、婚約者にも婚約破棄されて、トドメに呪い付きの剣ぶっ刺されて、私の大罪スキル全部取られちまったんだよな〜、いや〜踏んだり蹴ったり泣き面に蜂とはまさにこのことだよね〜」


「あ、アンタも苦労してんだな〜」


「うーーん心臓貫かれてた君も酷い目にあってそうだよね?、何があったのか聞かせてよ」



「お?、聞いてくれるか?愚痴っぽくなると思うが……」



「いいよいいよ、どんとこーい」


つおい(╹◡╹)

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