1、sideとある宮廷ビーストテイマーのコストカット
つおい(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾
「ハル、お前はクビだ」
「はい?」
俺ことハル・セルリアンはいつも通り気性の荒い動物達の世話と大飯食いの相棒の夕飯を作った後、珍しく財務大臣に呼び出され、着くなり財務大臣の第一声は一方的な解雇通告。
「え?、ちょ、ちょっと待ってください、一体どういうことでしょうか?」
「ふん、宮廷テイマーとか言われているが、要はただの動物の世話係ではないか、お前がいなくてもこの国は回る、そんな奴に高い給金を払う必要はない、お前はもういらん」
「………なるほど………」
………平民の俺はここでは疎まれている、動物達と楽しく暮らせればそれで良いと自分はそこまで気にしていなかったが。
多分だが、王宮の懐事情が火の車で、何とかしようと話し合った結果、安く済むところは安く済ませようとしているのだろう。
そこでただ動物の世話をしている俺はいらない、別に他の者でも良い、ハルをクビにしてしまえ、とまぁこんな所だろう。
………だがそれはあまりお勧めはしない。
「………財務大臣様……一つ質問してもよろしいでしょう?」
「………フン、いいだろう、貧乏くさいお前の顔を見るのもこれで最後だ、私の慈悲に感謝しろ」
「………俺の後任は決まっているのでしょうか?」
「………はぁー〜、本当に愚かだな貴様、折角役立たずをクビにしたというのになんでまた役立たずを雇わなければならないのだ?」
「……失礼を承知で申し上げますが……自分がいなくなったら動物達はいうことを聞かなくなります………ですから後任は早めに決めたほうがよろしいかと………」
「は、なんだそれは、苦し紛れにしてももっと良い言い訳は思いつかなかったのか?、もう良い、下がれ、今日中にここから出ていけ、国外追放で許してやる私の甘さに感謝しろ」
「………承知いたしました、今晩荷物をまとめて出ていきます」
もう何を言っても無駄だろう………言う通りに出て行かなければ、これ以上口答えすれば、俺は処刑されるかもしれない。
つおい(╹◡╹)