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第49話 最強魔法とボルドの大門


ボルド王国の目前まで来ると、巨大な建造物が目に入る。

山間を繋ぐように築かれたその建物は巨大な門であった。

高さは数十メートルあり、

幅は300メートルを優に越える。

その昔勇者がいた時代に、

襲い来る魔王軍に対抗する為に作られたらしい。

以来、数百年ボルド王国を守り続けているこの重厚な門こそが、

王国唯一の玄関口、通称『ボルドの大門』である。


「わわわ、すごい大きさですね」

テレシアが首を真上に向けて驚いている。


「あぁデカいな・・・」


俺もボルドの大門に圧倒され、呟いた。

そんな俺たちに、話しかけてきたのはバロンだ。


「これがボルドがメドック国家連合の盟主たる由縁だ。ボルドと戦争するってこたぁこの城壁を破って戦わなきゃいけねぇって意味だからな。この門を見上げて挑もうとする国はねぇだろうさ。」


ボルド王国は三方を険しい山脈に囲まれた国だ。

背後を山に守られ唯一、平地に面する国の正面にはこのボルドの大門が聳え立っている。

これ以上堅牢な守備はないだろう。


「確かに、これを相手に戦うのは人間には無理そうですねー」


テレシアが言う。

全開のお前なら出来そうだけどな。


「カカカ、ちげぇねえ」


そんな事を話しながら、俺たちはボルド王国へ入国するための長蛇の列に並ぶのであった。


・・・

・・


宿泊先の宿は、俺たちもロゼたちも一緒に取った。

もちろん部屋の等級はロゼ達のほうが上だが、俺たちの泊まる部屋も小奇麗であった。

なかなかいい宿だ。


「みんなお疲れ!おかげで予定通り到着できたわ!」


宿の食堂に個室があったため、一同はそこに集合した。

一行に声を掛けたのはロゼだ。


俺にヒナタ、テレシア。

バロン、ククルにピジョン騎士団のメンバー。

ミリアルドさんに、ガルド将軍、ラインバッハ、セレティア。


たしかに大所帯での移動にも関わらず、

大きな遅れもなくよく到着できた。


謁見まであと2日。

少し時間に余裕が生まれた、か。

もともと俺たちムートン騎士団はボルドまでの道中の護衛が主たる任務だ。

あとはロゼたちの力に任せよう。


俺がそう思った時、ロゼと目があった。

あれなんかデジャヴ。


「謁見には私とミリアルド、ガルドとラインバッハ、セレティア、それからルークで向かうわ。あとの人たちは何かあったときよろしくね!」


なぜか俺の名前が呼ばれた。


「俺も謁見に行くのか?」


ロゼに尋ねる。


「当たり前じゃないの!よろしく頼むわよ!」


俺の言い分が通ることもなく、

相変わらず強引に押しきられてしまった。


俺以外の人間は特に俺が参加することに疑問は無いらしく、

そのまま散開となった。

なんだってんだ。


・・・

・・


「じゃあよ、俺たちはボルドの騎士組合に顔だしてくるぜ」


「ついでに情報収集もしてくるわ」


そう言ってバロンとククル、元ピジョン組は街に出ていった。

バロン達はこのボルドで騎士団の仕事をしていたこともあるようで、顔馴染みがいるそうだ。


「装備を見てくる」


珍しくヒナタもそう言って外に出ていった。

ロゼ達は謁見準備に追われていて、すでに宿には居ない。


その場に残ったのは俺とテレシアだけであった。

テレシアはもじもじしながらこちらを見て、俺に話しかけようとしていた。


「あ、あのー、ルーク君良かったら・・・その一緒に・・・」


「分かってる。ここに来た目的を果たしに行かないとな」


俺がそう言うとパァっと言った感じで表情が明るくなった。



・・・

・・


ボルドの街は整然としていて、

街の区画が碁盤の目のようにはっきりと区分されている。

非常に移動のしやすい作りだ。


また聖都とは比べ物にならないほど人口は多く、

貴族や騎士や商人、農民それは多くの身分の者がいるようであった。


「活気がありますねぇ」


「そうだな」


テレシアと俺はそんな話をしながら、ボルドの街を歩いた。




神界の大使館と言うから立派な建物を想像していたが、

テレシアの案内でたどり着いたのは普通の民家であった。

二階建ての赤い屋根の家。

隣はお洒落な酒場のような店だ。


「これか?」


「これです・・・よね?」


テレシア自身も半信半疑のようだ。

俺に聞くな。


「と、とにかく入ってみましょう!」


テレシアがそう言って民家の扉に手を掛け、

ゆっくりと何かを呟いてから、

ドアを三回ノックした。


そのまま一歩下がり、

扉からの反応を待つテレシアであったが、

返事はおろかなんの変化もない。


「おかしいですね・・・」


「留守、とかあるのか?」


テレシアがもう一度ノックしようと、

扉に近付いた瞬間。

扉がゆっくりと自動で開いた。

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