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第12話 最強魔法とテンプレな出会い

 

修練の帰路、俺は街中である光景を目撃した。


女の子が息を切らしながら走っており、

後ろを気にしながら、誰かから逃げている様子だ。


女の子は横切ると、細い路地へと入っていく。


少し遅れて大柄な男が二人、

誰かを探している様子でやってきた。


何事かを二人で相談すると、

少女が進んだ路地へと入っていく。

あの先は確か行き止まりだったはず。


嫌な予感がして、

俺はその路地へと急いだ。


「いや!止めてください!放して!」


路地の先では少女が先ほどの男達に腕を捕まれていた。

まさにテンプレと言っても言い状況。

俺は腰の短剣に手をかけ、少女と男達に近づいた。


「何してるんだ、離してやれ」

そう言って俺は声をかける。


「なんだ、お前は」


「いいからどっか行ってろ、小僧」


そんなやりとりを交わしながら、俺は短剣を引き抜く。

子供だと思って舐めてるなら実力を見せるしかない。

相手は俺の殺気に気が付いたのか戦闘準備をする。


相手は2人。

獲物は槍と長剣だ。

ゴロツキにしては良い装備だな。

だが大丈夫、父との鍛練で対人戦には自信がある。

そんじょそこいらの市民には負けるものか。


俺は油断している隙を突いて、

一足跳びで胸元へと飛び込んだ。


数メートルの距離が一瞬で詰まる。


「な、なにっ」


驚いている槍の男。

まずは短剣の柄を使い、鳩尾に一撃。

崩れ落ちる槍の男。よし奇襲成功だ。


「な、なんだ、お前!」


長剣の男が言う。

お前さっきからそれしか言ってないな。


慌てた長剣の男は、

型などなにもなくがむしゃらに剣を振る

今度は正面から剣を弾き、首元に一撃。

こちらもその場に崩れ落ちた。


どちらも殺してはいない。

例え悪人相手だろうと、

街中での殺人は騎士団の掟に反するのだ。


「ふぅ」


男達が立ち上がらないことを確認し、納刀する。


「あ、あの」


その言葉に顔を上げると、

襲われていた少女がこちらを見ていた。

そうだった一瞬忘れていた。


改めて少女を見る。

ボブくらいに揃えられた金髪に、青く大きな瞳。

手足も長く、すらりとしている。

うん、これは間違いなく美少女だな。

歳は俺より少し上くらいだろうか。


少女はこちらを伺っている。


「ありがとう。あなた、強いのね。大人を一撃なんて・・・」


「鍛えてるからね。それよりどうしたんだ。道に迷ってたまたま暴漢に襲われたようには見えなかったけど」


「それは、その・・・」


言葉につまる少女。

何か事情があるようだ。


「まぁいいや、俺はルーク。困ってることがあるなら、騎士団のところまで送ろうか?」


「ダメ!騎士団には頼れないわ」


少女の声の大きさに思わず驚く俺。

少女自身も自らの声の大きさに戸惑っているようだ。


「だ、大丈夫。一人で解決出来るから!それより貴方、本当にありがとう。機会があれば必ず御礼させていただくわ」


そう言って少女は行き止まりの路地を引き返し、

大通りへと走っていく。


俺はひとり路地に取り残された。

うーむ。

街の何でも屋さん、強きを挫き弱きを助ける皆のヒーロー騎士団にも頼れないとなるとは。

間違いなく裏がありそうだな。


だが今の俺には関係ないか。

俺は切り替えて自宅へ向かう。


今日は母さん特製のシチューの日だ。

一刻も早く帰る事にしよう。



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