無視
第22話
宿の中に入るとこの村で初めて出会った男がいた。
「よぉ! 俺らのことを助けてくれてありがとな!」
「気にするな。それよりここに泊めてもらいたいんだがいいか?」
「もちろんだ! あんたらは命の恩人だからな! タダでいいぜ!」
「助かるよ」
「ありがとう!」
そう言って男と会話し部屋に案内してもらった。
「あーそうだ! 俺のことはダインって呼んでくれ!」
「俺はソウタだ。それでこいつが…」
「セリスです!」
俺の言葉を遮ってセリスが元気よく自己紹介した。セリスはすっかり機嫌が戻っていたので安心し、部屋の中に入った。
「何か用があったら下に来てくれ! じゃあな! おやすみ!」
「あぁ」
「うん! おやすみなさい!」
俺達はベッドに寝転んだ。そして、俺は気になったことがあったのでセリスに相談してみる。
「メイってこの村でどういう存在なんだろうな」
「ふぅーん? あの女の子に興味があるんだ」
あれ? セリスの声がなんか鋭い気がするんだが気のせいだよな?
「あぁ、初めて誰かに助けられたって言ってたから、今までどんな生活してたんだろうなぁって思ったんだ」
「あの女の子の初めてを奪ったんだ。やっぱりソウタも胸の大きい子が好きなんだね。あのメイっていう子かわいいもんね? 髪が長くて色は黄緑っぽい色してて綺麗だし背もソウタよりかは低いけど高くて細い身体してて胸が大きくて男には理想の体型だよね?」
「せ、セリス? どうしたんだ?」
セリスが壊れた。それになんか、俺を責めるような事を言っている気がするのは気のせいか?
「あの女と私、どっちがタイプ!?」
「本当にどうしたんだよ!?」
「いいから答えて!」
「わ、わかったよ!」
セリスが何故か怒っている。ここはとりあえずセリスって答えとけばいいだろうと思い、答えようとすると、
「ちゃんとどういうところがタイプとか言ってね」
適当に答えたらわかってるよね?ということだろう。なら本心を言おう、そうすることがセリスの望んだ事だもんな。
「セリスだよ」
「えっ!? なんで私なの!?」
驚きながらも嬉しそうにしながら聞いてきた。
「セリスと一緒にいると楽しいし元気がでるからだ」
「でも私、お胸ないよ?」
「関係ない」
「メイのお胸をあんなにガン見してたのに?」
「…………」
バレてた。確かにガン見した。だってデカかったんだもん。男なら普通見るだろ?
「……えっち、すけべ、へんたい」
「お、男なら勝手に目がそっちの方へいっちまうんだよ!」
「うわぁ、最低」
セリスに軽蔑の目を向けられる。やめてくれ! 本当に傷つくからやめてくれ!
「と、とにかく! 胸に目がいっちまうのは仕方ないんだよ」
「じゃあ私の胸、見る?」
「えっ?」
こいつ今なんて言った? 私の胸を見る? って言ったか? 本当に!? いやいやいやいや! セリスだぞ? そんなわけないよなぁ?
そしてセリスの顔を見てみると、顔を真っ赤にしていた。ということはさっき言ったことは本当なんだ。
「やっぱり、私の小さい胸なんて見たくないんだ」
「そんなことない!」
「へっ?」
俺が即答したのでセリスは少し驚いている。
「俺はセリスのことが好きだから全部知りたいし触りたい!」
おいぃぃぃぃぃ!! オレェェェェ!! 何言ってんの!? 見たいかどうかの話しだったじゃん! なんで触りたいとか言ってんのぉぉぉぉ!? 本心だが今言うタイミングじゃないだろこのバカァァァァ!!
こんなことを内心では思っているが顔にはでていない。ポーカーフェイスの練習してて良かった。
そんなことを思っていると、セリスは嬉しそうにしている。
え? 今のでいいのか? と思っていると、
「ふふっ、メイより私の方がいいの?」
「もちろんだ」
「メイよりちっちゃいよ?」
「大きさなんて関係ない」
「なら胸だけならどっちを選ぶ?」
「そりゃあメ……」
メイとは言ってない! 言おうとしたがやめた! だから大丈夫だろうと信じたが、
「え? なんて? め? 今めって言った?」
「…………」
聞こえていたらしいです。そしてそんな時に、窓から声が聞こえた。
「ソウタさん! セリスさん! 中に入れてください!」
なんとメイが窓の外にいたのだ。俺は窓をあけるとメイが入ってきた。
「なんで窓からくるんだよ」
「そういう気分だったので!」
「そうかよ。セリス、さっきのことはメイには、」
「ソウタはメイのおっぱいが大好きなんだって」
「え!?」
メイは目を見開いて驚き、俺はため息を吐く。やっぱり言いやがった。どんだけ怒ってんだよ。
「そ、そうなんですか? ソウタさん」
「好きではない! 大きいなぁと思うぐらいだ!」
「そ、そうですか」
なんでちょっとガッカリしてんだよ。もうめんどくせぇよ。この話。
そんなことを思っていると、
「ねぇメイ」
「なんですか?」
「お胸触ってもいい?」
「えっ!?ま、まぁいいですけど」
「やったー!」
すごく喜んでメイに飛びつくセリスだった。
あれ? あんなに怒ってたのに機嫌戻ったのか?と思い話しかける。
「なぁセリス」
「どうやったらこんなに大きくなるの?」
「ソウタさんが呼んでいますよ?」
「どうやったらこんなに大きくなるの?」
え?無視?
「その、えーと、勝手に大きくなりました。ソウタさんに返事しなくていいんですか?」
「メイは今日ここで寝るの?」
ちょ、ガチで?
「そのつもりです! そしてソウタさんが呼んでいますよ!」
「じゃあメイ! 一緒に寝よー!」
え? 完全無視なの?
「はい! 喜んで! そしてソウタさんが泣きそうになっていますよー!」
「わーい! やったー!」
「それはどっちの意味ですか!?」
メイは必死に俺が呼んでいるよと言ってくれているのに、セリスにはまるで聞こえていないようだ。俺は隅っこで体育座りをし、顔を埋める。
「ふっ、俺はこのままいない存在になるんだなぁ」
「ソウタさん!? しっかりしてくださいよ!」
「俺のことなんか気にすんな」
「気にしますよ! すごく寂しそうにしてるじゃないですか!」
「メイは優しいなぁ」
そう言ってメイの頭を撫でようとしたら変な壁みたいなものに触れた。
「なんだこれ?」
「そこで反省しなさい!」
セリスにそう言われた。やっと俺のことを見てくれたと思ったら、何かに閉じ込められてしまった。
「なぁセリス」
すると、セリスはメイに耳打ちをし、メイが答えた。
「なに? だそうです」
「これはなんなんだ?」
するとまたメイに耳打ちをする。
「結界だそうです」
「何でこんなことするんだよ」
そしてまたメイに耳打ちをする。
「そこで反省しろ! このバカ! だそうです」
「そーかよ。そんなに俺と話したくないのかよ」
セリスが怒ったのは俺がメイの胸を選んだからだろう。だがここまで怒る必要ないじゃないか。そんなことを思っていると、
「あの、セリスさん」
「なぁに?」
「いくらなんでもやりすぎじゃ、」
「いいの」
「でも、」
「ソウタが悪いんだもん!」
そして、セリスがメイに、俺と話していた内容を伝えると、
「確かにソウタさんの方が悪いですけど、可哀想ですよ」
「そうだよなぁ」
「ソウタは黙って!」
セリスに凄く怒られた。もういいもん、寝る。そして俺は寝た。ふて寝というやつだ。
そして、次の日の朝になると、セリスとメイは凄く仲が良くなっていた。それにセリスは俺に「昨日はごめんね?」と言ってきたし、何があったんだろう?
「なぁメイ、昨日の夜何があったんだ?」
「ふふっ、女同士の秘密です!」
セリスとメイが一緒に「ねー?」と言っている。まぁ楽しそうだからいいか、それにセリスに無視されなくなったし!そう思い、俺達は朝ごはんを食べるため、部屋をでた。
✱✱✱作者✱✱✱
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数ある作品の中で自分の小説を読んでくれるというのは嬉しいものです!ありがとうございます!
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