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深い人間関係を、あえて行わない事について



「自分は葛藤している、自分が人間関係をするべきか、しないべきか」


 王国の覇者として、俺は副業的な感じで、「書籍化になろう」に、自作小説とかを投稿している。

 そこでの話だ、くだらねえ、与太話にもならねえ、スピンオフにも成りそうにもない、ゴミみたいなエピソードだな。


「だがまあ、それで良い。」


 俺の物語なんてのは、人生なんてのは、路方の隅で捨てられ唾棄されるレベルの、そういうモノで良いのだ。

 浮浪者ですら嫌悪を覚えるような、無残な最期が、俺には最高にお似合いだと、俺は俺自身に絶対の確信に満ち溢れているのだからな。


「さて、俺は俺の物語に、圧倒的で、絶対的な、リアリティーって奴を出したいのだ。

 だったらば、実際に俺の現実で在った事を、そのまま物語世界に組み込み表現するのが、

 最大で最適に上手いやり口だろうがよ」


 つまりは、そういう事だな。

 俺って奴は最適解を考え、そしてどれだけゴミ屑な有様でも実践できる事に関しては、

 およそ人間が考えられる熱量の最高点、天才的な外道で鬼畜で極悪人な感性を所持している、自覚があるのだ。


「しかし、エッセイにするとなると、形が重要だな」


 いつもは軍議とかをしている場で、俺は必死に熟慮し指を動かす。


「いやいや、既に俺の中では結論が出ているのだが、タイトル的な面白味って奴だな」


 まあ今回は、お前らにも、面白い事を教えてやろう的な意気込みで、投稿しているのだが、まあ。


「結論から言って、俺はネットでは深い人間関係をする事は、絶対に無い。

 俺なんて今の現状を例えで表現するなら、全裸の美少女みたいな有様だ。

 俺に興味を抱いてる奴は、まあまあ居るだろう、深い人間関係を営みたい奴だって、まあまあ一杯いるだろうが。

 だが、俺は絶対に深い人間関係をしないのだ」


 ざまあみろ、俺は有名人のように振る舞いたいだけのゴミ屑野郎なんだからなあ! ざまあみろざまあみろ!

 

「そうだ、俺を精神的に、色々な意味で犯したい犯したいと思っている奴らに、あえて俺を見せびらかして、ずっと焦らせてやろうってわけ、

 俺の発想の根源は、そういうのだと思っている、姫騎士あーだこーだの美学って奴なのだ。

 まったく俺個人のクソみたいな、こういう感性が、俺は何にもまして大好きだね、一生すら捧げれるんじゃないかと思ってる。」

 

 そうだよ、俺って奴はこういう奴だった、遥か昔から憧れて、実践してみたいと思った、

 己の唯一無二と感じれる、このアイデンティティとパーソナリティー、

 いいんじゃねえかな? この辺りで上手い感じに、やっちまっても、って今の俺の正直な所感だが、どうよ? これ?


「まあ意見は求めるが、参考には絶対にしない、俺は俺のやりたい事をやりまくるだけなんだからなあ!」


 俺は昼下がりの一室で、このように声を出しながら執筆する感じだ。

 誰にも文句は言わせない、否定も絶無にさせない。

 これが俺の中で、少なくとも”最大で最適に楽しい”そんな外面からの表出、俺のこの場での生き様・生き方なのだから。


「さて、こんなクソみたいなエッセイを投稿してやろうと思ったアレは、アレだ、察しろやがれ」


 とある感想から、その感想に返信する段になって、考えたのだ。


「これが深い人間関係に、俺が少なくとも俺が、成りそうだと思った文章だ。

 まあ露出趣味爆発の、クソみたいな有様だな。

 俺はこういう配信みたいな暴露が面白いと思っている」


「そして、俺がこういう事をする事によって、それ自体が、深い人間関係に、

 少なくとも俺は成らないと確信する、つまりは保険になるわけだ。

 ネットの人間関係は、絶対に深くはならない、自らが自分の意志で行動しない限りは、

 そして俺は、魅力的な人間に、自分の意志で、深い人間関係を構築してみた経験が絶無に皆無だ」


 つまりは俺は、深い人間関係処女で、凄く怯えている面があるって、ただそれだけの事だ、くだらねえだろうがよ、

 詰らねえだろうがよ、しょうもねえだろうがよ。

 こんな一線は、さっさと越えて、どこかにたどり着くのが、俺って奴だろうがってね、

 つまりは今の俺は、俺自身が自覚できる形の、最高のクソ野郎だ。


「目の前に魅力的な男が居て、それでも深い人間関係に成ろうとしない、エロゲのヒロインのような有様。

 それが俺だ、いやはや、これほど最高に面白い状態もないだろうがよ!」


 俺は断言するが、俺は一生、人間関係処女の、ゴミ屑みたいな有様で生きてやるからなぁあ!! 

 ざまあみろ! ファッキンゴット!

 俺を、俺みたいなゴミみたいな有様にしたのは、全部おまえのせいなんだからなああ!

 そうだ、俺は世界に復讐したいだけだ、以前から、ずっと抱いていた情感だ、


「世界に対する反抗心、誰もが持つ、そんな当たり前の感情が、俺を此処まで、そう此処まで大きくしたのだからな。

 まあ、大体において下らねえ、そんな戯言に縋って生きていくのが、所詮は人間って呼べる知性体なんだろうが」


 己を超人だと言ってはばからない、そんな奴には百の苦渋を飲ませた後、永遠の虚無へと羽ばたかせる義務と権利をやろう。

 不幸になって、それでも幸福には絶対に成れない、

 そんな人間として絶対に認められない有様、それをして、なお生きようとする、

 それは絶対存在のような、世界の全てを背負っても、なお不可解で余りある、不可思議な姿なのだから。


「これが、それがその少しでも仕返しに成れば、それほどの充足は無いわけだな」


 俺は投稿のボタンを押した、後は、なにかしら反応が返ってくるのを待つだけだ。


「そう、反応が有れば、それはそれで良し。

 なければ、俺がこの場で、書籍化になろうで、優越感を覚えられないレベルだと分かる。

 すると、俺は劣等感・羞恥心・コンプレックス・嫉妬、

 人間を飛躍的に成長・飛躍・昇華させられる、貴重な糧を得られるというわけだ」


 っそう、俺を、俺の投稿を止められるのは誰もいないと、そういう結論に成るわけである。

 いつだってそうだ、俺を止められるのは、他ならない俺だけなのだから。


 そんな事をして、軍議の合間の僅かな小休止を、まあ何時もレベルの平常運転だ、俺の日常的な挙措動作。

 クソ下らない上に、クソの益体もない、クソ詰らない上にしょうも無さ過ぎて、吐き気が無限大に催される。 

 

「己の屑以下の、この世界における立ち位置、矮小さを、これほどまでに痛感させられるのだからな」


 俺は草性の葉巻を取り、一服しながら、マズぅと禁煙中だったと、その辺に放り捨てながら、巨大机に足組み仰ぐ。


 俺は、本当に、心底から何の変哲もないと唾棄して、飽き飽きしながらも、何時ものように人生経過させていったのであった。



「もちろんだ、俺は矛盾した生命体だ」


 俺は確信している、俺が人間関係を、おいそれと、この次の瞬間にでもヤル可能性を。

 俺は気紛れなのだ、絶対の意志で、何かを成す、そんな事は絶対にしない人間だ。


「しかし、観測者のネットワーク機構は、俺ですら自覚できない、歪な複合組織に満ち溢れている」


 オレという存在が、絶対の意志を宿す、絶対存在と同レベルの存在規模ではないが、

 観測者ネットワークを巧みに操り、絶対の意志決定を行えるレベルの存在だったとしても、だ。

 俺の特異点は、確かに存在するのだ。

 常に俺は不変にして不動、故に世界に影響され易い傾向があるのだ。

 

「そう、この俺が動かずとも、俺の形を成した、運命とも言える何かが、代理で事を成す」


 そういう風に、ネットワーク機構が運命を導くのだ。

 それは俺の意志ではないが、俺の意志の代理に近い何かだ。

 複合副次元存在の成す、それは意志だけを借りた何か。


「存在とは何か、生命の意志とは何か、世界と宇宙、複雑に絡み合い、紡がれる運命は、誰の意志によるものか」


 故に、副官が動いた。

 この副官が、俺の代わりに、その所謂”深い人間関係”、を成す。

 それは俺の意志か? それとも? なにか?

 答えは半永久的に出そうにないのだった、

 ”ナニカ”からの導きは、永久的に続き続ける、俺の感じる確か足る影響力と存在感を持って。

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