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混沌の勢力‐哲学語りと宇宙講釈

 


「やあやあ、最近調子良いかい?」


 ニアディア、わたしの沢山という系統のイデア分化分身である存在、ソレに語りかける。


「良いも悪いも、ありえません」


「ナルディアさんだっけ、っよ」


「っよ、だよ」


 私にとっての、アルド将軍的ポジションにいる少年が、そのように話しかけてきた。

 名をロエル、ニアディアが贔屓にして、ただただ観測するのを趣味にしているような存在である。


「ロエル、君、哲学語りが趣味なんだっけ?」


 突然のわたしの問いに、疑問気な顔をするロエル、ニアディアはもう見の体勢に入って、ぼうっとした目線を投げかけている。


「私はニアディアの視点を常時観測してるから、最近の君達の話題を知っているんだよ」


「なるほど、そう言うことでしたか、話の通り、そんな感じなんです」


「ちょっと、最近思いついた話、聞かせてくれないかな?」


「いいですよ、では。

 生きる上で、真に費用対効率を突き詰めるのもいいですが、それは違った次元で、絶対的に譲れない譲らない、信念や価値観を、例外や別格の位置で、自分の中で持つのも良いと考えました」


「そう、君の中で、それは何かな?」


「色々有りますが、まあ最終的に真に費用対効果が合うと見積もって、そもそもが譲らない信念を持ち形作るのですが。

 一つは、医療や自助努力で直せる、そういう肉体資本的疾患等々は、絶対に先送りにせずに、絶対に譲れない自分の最低限の最終防衛線ラインとして定義し、暫定の自己の最大限に即行で直す。

 それを絶対のモノ、最大限の危機感や致命的な感覚を持つ、そういうモノとしています」


「なるほどなるほど、それにしても、語り口調が、超絶に難解だけど」


「ニアディア、ナルディアさんは、君とは違うのかな? そのなんというか色々と」


 ニアディアは眼を瞑って、同じ、とだけ、しかしその後すぐに、むしろ同じ以上、とだけ端的に答えた。


「そうだよね、普段から調教されてるモンね、大丈夫だよ、それで。

 君の頭の中を、君自身が理解できる最低限を割らなければ、それでわたし達にとっては良しなの。

 君の最大限の自己表現を、それで私達は感じれるの、うむうむ、観測欲みたいなの、それが一番満たせるのだよ」


「ならば、問題ないって感じですね」


「続けて」


「はい。

 私達は、この今現在用意された世界、空間を、操作する観測端末で、真に最大限楽しめる状態を、最強、あるいは無敵、観測者レベル状態と定義づけてます。

 その為には、肉体的にも精神的にも技術力的にも、心技体がそのレベルに整っていないといけません。

 特に、所持する記憶的娯楽性情報の質量強度総量、多彩多様的質量強度総量も含めた、摂取力と創造力等々の能力も重要です。

 そして、その全体能力が、生きる上で、極限の限界まで極まって突き詰めれていなければ、絶対に最大限で生きる事は不可能です。

 つまり、精神や娯楽関係の技術が真に100%限界まで至れば、精神的には絶対に屈さずに、この人生というゲームを生き抜く事が絶対に可能なのです。

 その絶対の現実を糧にして、モチベーションややる気や、情熱やロマンや生き甲斐や遣り甲斐にして。

 私は精神や娯楽の技術を突き詰めるのに、最大限の娯楽性情報を感じ摂取し創造し、いろいろ出来るようにしていますね」


「うむうむ、他に、なにかあるかな?」


「他ですかぁー、、、。

 ないです、ああ、そうでした、天才ってワードについて、聞いてもいいですか?」


「いいよ。

 天才というのは、平均的な人間がしない、でも非効率でない、その人間にとっては効率的な、人間存在として高次な脳の働きをする事が出来る存在だよ。

 凡人から見たら、酷く馬鹿か、頭の良い風に見える奴だね。

 まあ、凡人というのは、すべからく、現状や一定のラインで満足する事を良しとして、ある意味で終わった、生きたまま死んだような完結した存在だね、私は一切の興味がない。

 ロエルは、どこまでもひたすらに、無限大に上を目指し続けるから、根本的には天才っぽいね、表面的にはまだまだだけど。

 まあ、時間さえあれば、もちろん環境や状況下が、上を目指し続けるのが可能、可能にしてくれればって、絶対必須必要な前提条件が伴うけど。

 それでも、絶対にいつかは、もち寿命が無限なら、それは私ってか、ニアディアが保証するだろう、絶対に混沌陣営の、わたしの配下になれるよ、喜んでね、嬉しがってもいいよ」


「そうですか、全く予想も想像もつかない、遠大と言うか、良く分からない話ですね」


「本当に? ある程度、上位の人間存在なら、想像できるっしょ?

 だいたいロエルは、日々”そういう世界”のこと、ニアディアにも教えてもらってるでしょ?」


「確かに、それでも、実際や実体を捉えたような、リアリティーのある想像ができないというか」


「そうだろそうだろ、でも、不安がったり、恐怖する事はないよ」


「それは、、、無理な相談ですね」


「うっふっふ、正直でよろしい。

 これからわたし達、百人委員会で、会議するから、君も来るでしょ?」


「行って、よろしいんですか?」


「おーけーおーけ、こいこい」


 二人を連れ去り、転移。


 着いた場所は広大な議会所。

 人数は丁度、私とニアディアを含めて百人。

 内訳は、わたしの分化分身存在達、最大効率的認識限界の九人という存在の枠が、私から生まれる。

 更にその九人が、九人を分化させて、九九八十一人、この時点で九十人。

 そして、ニアディアが九人を分化、はい、これで百人です。


 議長はわたし、絶対特異点存在。

 副議長がニアディア、準絶対特異点存在。

 十人委員会のメンバー、わたしの認識限界分化分身九人存在、第一階層絶対特異点存在がそこ。

 十人委員会の補欠メンバー、ニアディアの認識限界分化分身九人存在、第一.五階層絶対特異点存在がその下。

 他の八十一人、第二階層絶対特異点存在達が、同じ場所に陣取っている。


「君達に集まってもらったのは他でもない、情報の共有です、好きなようにやちゃってね、はいどうぞ」


 わたしの一声で、議会が紛糾、というより、みんな好きに動き始めただけである。

 辺りを見回す。

 あれ? 

 いつの間にか、呼ばれてもない人がいるんですけど。


「どうしたのさ? リリー」


「偵察です、試みに聞きます、貴方の陣営戦力の内訳は、どのようになっているのですか?」


「知っても、大して意味ないと思うけどぉ?」


「確かに、ですが、わたしの知的好奇心を満たせます」


「まあいいけど」


 私は話し出した、ただただ、どのように、わたしの陣営が戦力を有しているか、その概略を。


 まず、絶対特異点存在であるわたしが、全戦力の50%、分化しなければ、100%である。

 そして、準絶対特異点存在、ニアディアが25%、分化すると12%くらいを有する。 

 更に、大域特異点存在が、約1000人ほど存在する、戦力値としては、単独最小単位特異点存在を一イチとするな、だいたい十億~百万である。

 次に、中域特異点存在、約十万人ほど、戦力値は百万~1000ほど。

 次々に、小域特異点存在、約1000万ほど居る。

 最後に、単独単一の最小単位の一般的ともいえる特異点存在が、だいたい10億ほど確認されている。

 特異点以外の存在は、ほとんど戦力になりえないので、除外している、基本的には。

 以上の説明を、徒然とリリーにした。


「なるほど、というより、わたしの陣営と、ほとんど同じですね」


 それは当然だ。

 この世界に存在する、六十億程度の特異点原子。

 そこから派生し生成される特異点存在は、だいたい全陣営戦力合わせて、約六十億の存在程度である。

 わたしの陣営が十億程度だから、リリーの陣営も同様の数と戦力になるのも、当然の帰結なのであった。


「つまりません、帰ります」


「そう? それじゃ、わたし達も帰ろうか?」


「わたしは、どちらでも構いません」


「うん? 俺も同じだ」


「そうだね、わたしは暇人のリリーを構いたいから、帰ることにする。

 みんなは、、、勝手にするだろうし、今日は各自解散って事で」


「そうですか、さようならです、またの邂逅を待ってます、ナルディア」


「うん、じゃあね、ニアディア、それとロエルも」


「うんじゃあ、また」


 転移。

 てか議会、まあ、戦力の最適化配置くらいは、勝手にやってくれるでしょう、今はリリーを観測しておく方が重要っぽいし、いいよね。

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