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アマテラス・ゴールドファング-VRMMOデスゲームループ譚報



 デスゲーム二週目だ。

 

 真最終エクストラダンジョン、確認できた7階層、で、死んだ。


 ゲーム段階8、黄昏の黎明。


 ゲームの真の最終局面と思っていた。

 何人このデスゲームに隔離したか知らんが、1000万くらいは確認できた(勿論AIの偽装もありえるが、馬鹿はAIで簡単に再現可能なのだ、混ざってても実際わからん、まあだが頭の良い奴は全員生身の人間とカウントするなら100万は固い、それがAIだったとしたら実質人間と変わらん強いAIだし「人間」と俺は観る)、


 で、ゲームで死んだら現実でも死ぬ”お約束”の通り、その最終局面まで生き残ったのが、俺含めて数千人程度、ゲームの第四段階”セフィロト降臨”の時点で相当に減ってた印象だが、そのような選別を何度も経た感じだ。


 今は何時、ゲームの何段階か知らんが、全プレイヤーがギルドに入って、スコアを競っている時点で(これは呼び出せるゲームコンソールで確認できる情報だ)ゲームの第一段階と思われる。

 

 この気の遠くなるようなゲーム第一段階の長い時、デスゲームの癖に普通にやってたら死なん、というのもデカい、今では相当に昔な印象、たぶん、この第一段階の期間は、現実基準の自殺でもしない限り、それ相当の行為がなければ死ななかったハズだ。

 

 この第一段階で、リアルの一生分は、全プレイヤーは普通に生きたと思う、電脳空間は現実よりも時間の経過がゆっくりで、特殊な脳の作用だ、たとえるなら、夢を見たら、その夢の時間が体感では三日でも、現実では睡眠7時間だったようなアレ。

 でだ、これは2週目だ、実際は死んでも死ななかったらしい。 

 

 もちろん、死んだら実際にリアルで死ぬと告知された通り、全プレイヤーは真偽が分からなかったわけで、死に物狂いだった、この第一段階ですら、ぬるま湯に浸からず、先を見通す、先の展開で確実にデスゲーム化するのは、

 ゲームの各要素を詳細に、じっくりゆっくり見ていれば分かるモノだ、相当にゲーム音痴でも時間の経過で時期に分かるからだ。

 

 さて、なぜ俺が真実を知っているか、それはゲーム段階8まで到達した、最前線のプレイヤーの特権らしい、記憶を引き継げたのだ。

 勿論GM、ゲームマスターは、この世界がデスゲームであることをバラすなと言った、てか実際、デスゲームであることを言えんシステムだから言っても無駄だとも言った。

 デスゲームに監禁されているプレイヤーに情報規制するのは思っていたよりも実に容易、特殊な脳の規制、特定の行動を行えなくする技術は、とっくの昔に確立済みだからだ。

 だから、ゲーム段階8、黎明の黄昏に到達した一部のプレイヤー以外の、このゲームがデスゲームといまだに思っている奴に、言っても無駄なのだ、まあ言うつもりも、ないがな。


  

「俺は今、あと100年くらいは停滞の世が続く、ゲーム第一段階のいまを、まあ楽しんでいるわけだ。」


 エクストラゴールドスキルを、ゲームの引継ぎのアレコレ(主に知識方面の)で、既にマスターしている、しかも全部、人生二回目とかいわれる世の超人のように、完全無欠にである、もう特に早急にやるべき事も、いまこのゲーム段階ではないのだ。 


 最低でもガンガン割とマジで人が死に始める(いや実際死なないらしいな、GMの姿勢からして、殺す気がないのは割とあけすけだ、いやまあいつでも殺せるだろうが、ガチで殺して監禁したプレイヤーという遊び道具を減らす理由もないわけだ)

 ゲーム段階4まで行かんと、俺的にも張り合いがない。


 オマケにゲーム盤から出る必要もない、実際ゲーム内時間は現実の、考えるの馬鹿らしくなるくらいに、色々と調整は入るが、特に無理な、現実を超-超越するような、”過負荷”な非現実的なレベルに情報量の多い、

 いわゆる”素晴らし過ぎる現実世界”を再現するでもない限り、現実の一瞬で、100年を電脳空間で過ごせる”らしい”、らしいというのは聞いた話だからだ、誰に聞いたとか聞くな、そういう話をブラックボックスを聞いただけだからだ。


 だからだ、このデスゲームに監禁されたわけだが、現実では一瞬だから、監禁かも怪しいが、現実の方で騒ぎになって、そっからのアプローチで解放される、なんてルートはないわけだ、これは自覚して認知しないと駄目な現実だろうがよ(苦笑)。


「まあさて、とりあえず今は、あのクソババアの処遇についてだぜ。」


 記憶の引継ぎを経たから、あのクソババアは重宝しているわけだが、あまりにも性格が糞過ぎる訳だ。

 ピチピチの可愛い初心者プレイヤーの、達のギルドに介入して、そのカリスマやら年の功やらで、内部を掌握している、てか、しようとしているのは見え見えだ。


 あのクソババアを放置したら、可愛いアイツらが辿る道は、徹底的に利用されて、どこかでポイ捨てされ死ぬ未来しか見えん、なんで人生二週目で、そういう奴らを救う道、ルートを見ないか全く分からん、まあ俺のエゴの話だ、強制はせんよ。


 あのあの言っているが、意地悪なクソババアだ、年甲斐もなく海賊の格好をし、可能な限りの若作りをした、本当に意地の汚いクソババア野郎だぜ。

 

 今では腰の曲がった、身体スペックも、100年のゲーム第一段階でコツコツ上げなきゃ、あの有様らしい、最終局面のゲーム第八段階では、モンスターと見間違える身体能力や機動を持っていたが、最初はあの体たらくだったらしいな。


 ブルーバードという此処、砂漠の小オアシス、錆と砂に埋め尽くされ、ほとんどウラブレタ廃墟が積み重なったような、町とも形容できん、廃村とも言えん、微妙なディストピア中東のような、だが若干洒落た所もある、よく分からん場所。


 そこで発言力やら人心掌握やら、似たような事を画策している年長者連中と、ゲーム初期の、下らん人間関係が幅を効かせやすい時期に、よくいるババアプレイヤーキャラクターの一人なんだが、ともかく。


「2万ジェニーか、手数料で5000くらい、取れたはず、というか計算なわけだが、、、」


 あの可愛いプレイヤーギルドは、貨幣の変換場所すら知らなかった、貨幣は汚れてたりすると、一般では使えず、とある貨幣交換ポイント、まだ攻略組レベルの奴しか知らん情報、だが時期に一般にも伝わる微妙な時期だ、

 で、俺はブルーバード、町から少し、いや、実際は結構離れた場所まで、貨幣の換金を買って出た、そうじゃないと、あの意地悪クソババアに、手数料でほとんど抜かれて、可哀そうだ、というのもあったのでな。


「そうだろう? クソババア?」


 隣を歩く、奴に言う、ババアはゲテゲテと、およそ人間の出せる笑い声ではない、化け物のような笑い声で嘲笑う。

 コイツは記憶を引き継いでいるのなら、少なくとも100年は生きている魔女と変わらんわけで、まあ人間とは最初からかけ離れているなと、正常な人間とカウントするのが、そもそも間違いと気づく。

 

 てかなぜコイツは俺に付き纏う、記憶を引き継ぐ、希少プレイヤーとしても、同志とは少なくとも俺は思わんわけで、奇妙だ、先の先を見越しても、今懇意にする理由も、流石になさそうなわけで、ババアの真意を読み違える。


 サブシステム起動-代替端末に接続。


 ババアと二人旅を詰まらないと感じ、俺は疑似人格AIに”此処は”任せる事にした。


 ゲーム段階8に到達した、いわゆる周回プレイをしている連中に与えられる”特権”に、自分の分身を作れる機能があったのだ。

 ステータスなども等分されるので、いろいろ辛いが、記憶を強制的に引き継がれ、100年以上も生きた心地の身としては、最大の敵”退屈”、から逃れるには、ガンガン作らないと、およそやってられん。


 砂漠の小都ブルーバードから遠く離れた、ゲーム絶対座標上の南東、中心を始まりの町?都市?王城?知らんが、そこを中心と見なすなら、南東。


 スチームパンク的に、いろいろ歪に発展した感じの、お洒落な機械都市がある、アルテマサイドと呼ばれる、割とゲーム盤でも、かなり無視できない町、NPC勢力圏下の町だ。 

 まだこの頃は、プレイヤーが能力値などに任せて超絶無双して、NPCを雑魚の同然の雑魚以下に扱える時期でもなく、NPC勢力圏は強固な治安で守られている風味で、人間の町のように認識してもらって構わん。


 直線距離で1000キロくらい離れた、その場所で、俺は風呂に入っていた、なぜかは知らん、自動設定した疑似人格AIの俺を可能な限り再現した奴の行動に、理由なんてないだろうからな。


「ねえ? お兄さん、聞いているの?」


 そして、当然のように俺の隣にいる、見知らぬ女、麗しいお下げの似合う、絶世の美少女だ。

「誰だ?」と問う前に、記憶の同期を行う、これも複雑に設定を弄れて、どの程度の記憶を同期させるか色々と決めれて、”遊べる要素”があるらしい。

 例えば、このような分身を、能力値のありえんくらいの減少を恐れず、たとえばそうだな、数千くらい用意したとするだろう(まあ実際はありえん位の、レベルの運用形態だ)、

 その一つ一つの端末の記憶の同期を、全部してたら、率直に頭が可笑しくなる、まあ、一部には、そのような諜報に特化したような、ゲーム第八段階まで到達した、いわゆる情報屋系のプレイヤーもいるらしいが、それは別の話だな。


 俺は面倒くさいので、記憶は全部引継ぎ、分身はイコール俺位の認識・感覚で操るプレイスタイル、しかも分身は結合して能力値等々を統合もできる、後々まで見据えて記憶の欠損があれば、それも難しくなるわけだ。

 複雑怪奇な人間関係含めて、記憶の欠損があれば、割と面倒だろう?つまりはそういうこと。


「マジかよ、コイツを彼女にしたのか?」


「????う?」


 見女麗しい絶世のと冠せる、美少女少女である、髪の毛も腰より若干上くらいまである長い、麗しいキューティクルが健康的で若々しさの象徴である。

 見た目が幾らでも弄れるので、だから、いや実際は、専門の職業を一つとる位に、ゲーム的にはソレくらいに”厳しい”のだが、専門の職業を絶対に手に入れている、断言できる、これが初期アバターなら現実では傾国の姫君クラス。

 

 まず疑うべきは、その手の職業の、如何わしい職業の、そういう奴に騙されている、俺がという意味もあるし、コイツが、という意味もある、ダブルミーニングだ。


 コイツの所属しているギルドは、レッドハンティング、彼女にしていれば、自然と所属のギルドなどを閲覧できるようになる、てか既に同期した記憶で知っている情報だった、閲覧可能情報を見る必要もなかった。

 コイツと似たような超絶美少女の集まりのような、よく分からん活動履歴が並ぶ、歪なギルドだという事だけは、分かる。


 、、、てかコイツ等が、確実に周回プレイヤーである事も、分かる。

 見りゃ分かる訳で、活動履歴に周回プレイヤーじゃないと、絶対に無理筋な履歴があるので、確実に確実、確定。

 

 ゲーム第八段階で、残った数千のプレイヤーは顔見知りだ、だが、こんな超絶美少女が、ギルドも集団も軍団もいなかったので、この二週目で容姿カスタイマイズ・維持の職業クラスを取った形跡が伺える。


 まあ、俺も変装の為とか、色々な思惑で、似たような職業を取ってる。

 実際の詳細の職業クラス名は、違うのだが、そこも色々カスタマイズを変幻自在に可能、差別化できるGM様の配慮なのだろう、感謝だ、俺は美少女になりたいTS願望変態ではないので、良かったわ、素直に。

 

 風呂の水面に映るのは、美少年すぎて、ちょっと美少女に見えなくもない、あどけなく可愛い優男風の銀髪美男子なわけだが、まあ、いいだろう? 文句言うな、俺だって自分の容姿にコンプレックスがある、優越感と劣等感の複雑なアンビバレンスであるのだ!


 さて、まあ、あのブルーバードで、クソのBBAと二人旅するよりかは、マシな状況だ、断然マシとかは言えんが、今の状況は確認済みの全てから導き出して、”決してわるくない”、のーぷれぶれむ、って事は分かったのだった。


 今は風呂から上がり、リビングのような居間で、テレビを見ている、一つのソファーを二人で、決して二人用のソファーじゃないので、だらしくなく折り重なるように、くっつくように絡まっている。


「あー、寝っ転ころがりたいですわよ~~~? なにを楽しそうな顔を、していらしているの? 私にもお裾分けくださいな?」


 一人用ソファーを二人で使って、あえて寝苦しさを楽しむ、歪な姿勢を嫌がっているのか、その本気度も分からない言葉の次に、突然だ。

 温くもなく、熱くもない、適温の温泉のような、スチームがどっから湧いているのか?湯気でお互いを隠す、ふわふわした空間で、覆いかぶさるように、近くに寄ってくる。

 

 マジックミラー号のように、周囲の美しい凍てつく6月上旬の、カラカラと乾いた気候、月食のため、昼は短く、常に若干うすぐらい外の残光に似た明るさで照らす我々、俺と彼女はお互いを見据えている。


 されに、暖色系の明かりで、お互いをコーディネートして、いいムードを助長する、視覚的にもお互い以外の部屋の雰囲気は悪くない、美しいアンティークなゴシックな感じ、その手のホテルって訳じゃないがね、うん、まあ、なにもかも悪くないのだ。


「君は、いつもの知的な印象が薄いな、そんな甘えた言葉遣いだったろうか?」


 面倒くさい人間関係などの、それこそ無限に面倒な人間関係を司る系の、策謀系少女である印象だ、常に緊張した眼もとでメガネをかけて、陰謀を操り倒すのが、”この少女”の真に真なる特徴だと、俺は少なくとも認識する。

 それが、二人きりになると、こんな甘えた態度と言葉遣いで、自分にただ甘えてくるとか、男としては萌えとか言うポイントが高い、とだけ言っておく。


「いいじゃありませんの、ここには、私と貴方の二人きり、お互いの素顔を晒しあって、あまあまに、にゃんにゃんごろごろ、いちゃいちゃ、イチャコライズしても、誰も怒りませんわよ?」


 そして頬ずりしながら、俺の全身を舐め回すように見る。

 触る、わけじゃないが、視線だけで、さわさわさわさわ、触覚すら刺激されている気分。

 妖艶な微笑みと微笑、素の顔のスペックが高すぎることもあって、並みの漢は悩殺で、骨抜きにするだろうと断言できるような、そんな所作の数々を見せつけられる。

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