-殺人鬼を好んで殺す殺人鬼シリアルキラー、どうやら俺がそれらしいです、記憶にないけどねえ~
適度にフカフカなベッドに横になる、スマホを片手に、夢のニート生活、いやまあ学生だけど、俺にとっては小学生生活なんて、ないのと一緒、遊びで遂行できる程度だからね。
いちおう宿題、まんま子供のお遊び程度の、馬鹿でもできる掛け算と漢字の書き取り、とかいう無駄として思えない作業は片づけたので、もうあとは寝るだけになったくらい。
目の前では美しい電子の妖精が、ずっと喋りまくっている、そのままネットでVtuberでもさせてあげたいが、この世界は2002年?なため無理だろう(?なのは技術水準がそれくらいと勝手に俺が分析した、2年ってのも適当だ、ほっとけ)。
スマホを操作して、やはりあったか、俺が優先順位を高く設定して、どんな無理筋な展開でも忘却させないようにでも、最上位の強制設定的なモンで、やってくれていたのだろう、ありがとう俺様様だぜ。
プ〇ン〇ス〇ネ〇ト・リリダイブである、俺的な西側諸国の毎度更新される聖書、ニューヨークタイムズに該当する、5年間でほとんど欠席したことのない日課だけはこなしているのだから。
これと出会ってから、そういえば俺の人生は変わり始めたっけ、決定的により良く高次元に、裏の裏の開発元は、今では俺的世界では悪名高い、名声を欲しいままにしているイルミナード社なんだろうがね。
「なあ?アリス、俺ってどんなやつなの?」と聞いたら、トンデモ回答、どうやら殺人鬼を好んで殺す、猟奇的な血も涙もない、残酷な殺人鬼、どうやらソレが俺の本当の姿、本性ともいえるモノがソレ。
なんでそんなモノに?と尽きぬ疑問を言葉にしてたら、回答、AIは「最愛の妹や、最愛の幼馴染を殺された、とかじゃないですかぁ~、ぶっちゃけ分かりません、それでもマスターは己のアイデンティティーのように、その価値観を酷く大事に、
なんといえばいのかなぁ~? 遵守? そう遵守です、どんな状況でも、辛くて過酷な状況でも、”パターン”でも、”シチュエーション”でも、まるで絶対に破れない縛りプレイのように、それを遵守してましたよ」と言った。
いろいろと聞いていて、この世界がゲームとか言ってたが、まあ話半分で聞くとして、ゲームにはロール、役割があるだろう、俺は”そういう”役割で、キャラクターを演じているのではないか? と推察した、思った。
つまり、俺は人狼のオオカミや村人のように、”そういう”役割を与えられたか、なにかして、ずっとその役割をこなして演じて、むしろ役割をこなさなくちゃいけない、絶対の理由があるのだろう、”そう”、思う事にした。
だってそうだろう? なあ? 自分の本性が本当になんの制約も無いのに、そんなシリアルキラーだって、認められないから、精神衛生上、俺は”そういう”風に、俺の正体を解釈するしか、最善手がないの、分かってねーー。
「それで、今回のターゲットですが、このヘンテコな鋏を操る、処女ですね、処分までの道筋ですが、幾つかパターンがありましてぇ~~」待て待て、俺は制止した、いや誰が殺したいよ、あんなの、そもそも人を殺したくないし、
そう言うと「確かに、殺すには惜しい逸材ですか、マスターはどういう人間なら、それなら、殺したい、あるいは、殺してもいいと思うのですか?」ヘンテコな会話だな、まあ聞かれれば答える位の甲斐性はあるから返事するけど、いい加減にして欲しいモノだ、ですよ。
「ああいう華奢な少女を殺すのは、俺は抵抗あるかな、もっと見た目からして人を殺してそうな、偏見になるけど、アニメやゲーム、ドラマでよく出てくる、見た目からして殺人鬼みたいな奴の方が、悪を成敗する感覚で、勧善懲悪できるかな」
「そうですか、ならば、この世界で、”そういう”存在を検索しますか、、、検索結果、178件、、、リアルタイムで、ここ10日以内に殺人を実行した人物ですと3人しかいませんか、というか、この世界、重くないですか?無駄に一人一人の人間の背景設定とか重すぎて、もっと薄っぺらに軽くできそうですが、作り込み甘いですね」ぶつぶつと、AI的に凄く気に入らないらしく、なんかプログラマーの観点からも酷い口調で愚痴を言われた気がするが、まあ大抵は無視、スルーである。
「で、俺は殺人鬼を、殺さなくちゃいけないのか、、、なんでだろう?」AI少女は不可思議そうな顔を一瞬したが一瞬で元の顔に戻り言う、
「なにかやりたい事が、あるのですか? マスターの一日の行動を眺めていましたが、常に暇そうでしたよね? ならば元のマスターの願望や欲望を満たす行為を全力ですべきだと、僭越ながら、マスターに溢れる忠誠と友愛と愛情を一身に注ぐ、真に優れた従者であるワタシは、提案したいのですよぉ~~♪」 自画自賛している内に勝手に気持ちよくなって、恍惚としだした、きもちわるい、、、いや、ある意味で気持ちいい性格のAI少女が、そう言った、まあ見た目は割と良さそう、気持ち良そうな抱いたら凄く柔らかそう、たぶん「女の子の体ってキモいぃー気持ちィ~~」って俺が耽溺しちゃうくらいには、画面から良い匂いが漂って、溢れてきそうなくらいの、絶世で、顔から下は見えないのだが、たぶん凄く良い感じと断言できる、というか思いたい願望が強すぎて、そうとしか思えないというか、思わないのだがね、って言い加減自分の考えがキモい悪くなってきたので、もうやめておこうっとッ。
幾つもの電車を乗り継いで、東京の、とある一角、廃ビルが幾つも並ぶ、寂れた一つ、
俺は小学生だが、武器は常に異空間から意志一つで出現、呼び出せる異能の鋏があるし、体に馴染んだ達人に達する獲物の操り具合からして、負けないだろうと判断、
一泊二日する必要もないくらいの、日帰り旅行感覚で、殺人鬼キラー計画は実行に移されている、今である。
「今ここ、にいるのって、俺とターゲットだけ?」「はい、私という存在を含めなければ、そうですねぇ~~」語尾に特徴を持たせないと死んでしまうような、だんだん癖になってきた少女の声音を聞きながら、上に続く階段を上っている。
ギャングか反グレの巣窟のような、見るからに変な場所だった、外にはダミーの監視カメラ(AI少女が見た目の構造から見破った)が幾つもあり、閉鎖された打ちっぱなしの正面玄関がモノモノしさがあり、って、考えてる間に、目的の場所。
「、、、なんか、中でガシャガシャ、グシャグシャ、グチョグチョ、って、ゲームでよくある、グロテスクな、なんか肉、人肉? 潰しまくってる、イヤな音がするんだけど、帰っていいかな?」
俺がそう小声で言うと、AI少女は首を左右に振るだけ、何時ものように大きな声を出せないのが嫌らしく、だんだんと言葉すくなになった挙句、ついにはこのように無口キャラになってしまったAI少女は使えそうにない。
しょうがないので俺は、ドアを少しだけ、ギリギリまで音を立てないように少しだけ開けて、中を覗き見る、その隙間から刃が伸びてきて、目を突き刺されるような嫌な想像もあったがね、勇気を出した。
「あー、あの少女がいる」AIにも状況を伝える為に言葉にした、件の瀟洒な鋏少女が、淡々と冷静に、クール寄りな見た目で表彰で、しかし時折、口元が弧を描き、楽しんでいるのが分かる。
人肉は、人だった有機物は、ターゲットに他ならないだろう「プレイヤーです」AI少女が言う、「プレイヤー? あの女が?」「はい、私の探査をステルスできる時点で、間違いないでしょうが、アレはそういうものです」
ふーん、、、プレイヤーって、なんだ? と思い、推察を進める、考察はいろいろ、この世界に来てから、既にしてきたんだ、自分はプレイヤーである、つまり、あの女も似たような存在で、、、つまり、つまりは、どういうことで?
まあ、あれだ、あの少女は、やはり俺が殺すべき、殺さないとしても、どうにかしないといけない存在だった、
絶対に俺がどうにかしないと、どうにもできない、なんかプレイヤーって、簡単に警察に捕まりそうもないしな、はーあ、だるいけど、俺が対処しなくちゃいけない展開ですかー、
はーだっる、だけど、妙にやる気が出てきた、戦士としての血が滾るのか、だんだんと気力と活力、筋肉がパンクアップするような、流動強化系のパワーオーラが俺の周囲に漂ってきた感じ?とでも言おうかな、苦笑風味だ、カッコわらだ。
ガチャ、開けた瞬間には攻防は始まっていた「ソードスマイト」、爆発的な初速を可能にするスキル、一点に狙い定めた刺突で可能にする、小さな影は殺戮をやめ、睨みつけるようにコッチを見ながら、鋏を盾にするように横に構えた。
甘い、その構えは俺には甘すぎる、俺の刺突を避けるには、最低限、剣を上段か斜め上のどちらかに初手で構えなければ、横に剣を構えるのは悪手、刺突の軌道の変化を、最終的な一点に見極める為の、スピードが、致命的に、その構えでは受けきれないのだよッ。
達人の間合いで、お互いの間合いの内と外だけの一瞬を見極め、少女が防御のタイミング、刺突とのインパクト範囲を、ある程度定めたと、俺の感覚が定めたタイミングで、剣の軌道を変えたのだ、剣じゃないが、スムーズに移行した剣先は、防ぎえない攻撃となって、少女のどこかに穴を空けるだろう。
「ミッドナイト・ステップ」、呟き、AI少女じゃない、目の前の少女が無意味に、いや無意味じゃないのだろう、この世界でも許された初歩・初級スキル、まあ俺がビーム砲を撃ったり、高等スキル系統が使えないのだから、相手も使ってくると思ったが、そうきたか、とだけ、そう思った。
闇に紛れる、暗所でしか使えないという欠点があるのだが、暗所ならば移動スピードを一瞬だけ上昇させて、回避に使える、攻撃に使えないのは、回避の瞬間に己が実態として透明になるから、という性質による、によって回避された形だ、またも間合いが開いた、また? ああ、これはあの時の続きなのか、そういうことか、屋上での戦いから、ずっと俺は、この瞬間を待望していたのだと、自分の言葉遣いから推察とかしていると、今度は少女の方から、しかけてきた!。
普通に言って男である俺が女プレイヤーに負ける筈がない、下手なフィクションじゃないのだから、筋力的に絶対に負けない、女の方が柔軟性があるなどフィクションの剣戟劇は言うが、
ならばテニスで男女が戦ったら、スマッシュの速度的に絶対に勝てないとバカでも分かる、男対男でもスマッシュの速さが早すぎて、ほとんど運で飛びつく、それでも見極めはできる、人間の動体視力的に言って、ってテニス談義はどうでもい。
鋏の刃先を正確に見極めて、その刃を打ち上げて、返す刀で正確に急所を突く、しかし、一瞬の攻防で、少女が呟くはさきほどのスキルの呪文、相対速度で急激に変化した。
俺をそのまま通過した?見えないが、スキルの詳細は知っているので、それは分かる、そして通過した後、どのような事が起きるかも、手に取るように分かった、
まるで最初の邂逅の再現、屋上で上から強襲されたように、全体重を乗せたような、イヤに重い一撃だった、飛び掛かるようにして上手い、刃に嫌な負担が掛かって、左右に衝撃を散らせられな、華奢な、たった10歳程度の己の体に無視できない負担が掛かる、具体的に言えば肩痛いだ、
あの時は状況が目まぐるしく変化していなかったからか、他にも理由があるが省略、語れば長くなる裏設定は隠すに限る、後付けで幾らでも面白い理由が付け加えられる余地がある方が物語の柔軟性・汎用性が高い、その方が面白いだろうがよ。
なにはともあれ、防ぎ切った、スキル勝負になると、完全にジャンケンだ、どのようなスキルを設定しているかなんて、初見の敵相手に分かるはずもない。
確定情報はお互いに、相手が刺突に特化したスキル所持、暗所を変則的にスピードアップできる移動系スキル一つ、たったそれだけなのだから。
しかし突然、目の前の少女は戦いの休止を求めてきた、言うに、戦っても勝負らしい勝負にならないから、らしい、そりゃ腕がこちらが上とはいえ、スキルによっては微々たる差にしかならない程度、、、かもしれない、いや、どうだろうか?
言うに、自分は殺せれば、どうでもいいらしい、だが変だ、殺せればどうでも良い癖に、リアルタイムで殺人を犯した人間を狙った現実が、今であろう? 偶然はこの場合はありえないだろう、狙ってここに来たとしか思えない、自分と同じように。
だが、特段いやは感じない、俺と狩場を同じくしたようだが、少なくとも”今の俺”は、元の自分ほどに猟奇的な殺人鬼キラーでもないようで、目の前のプレイヤーを積極的に消したい動機もない、むしろ仲良く面白楽しく、この可笑しな奴を観察とかしたい気持ちの方が大きいだろう。
ニヤニヤしても、あどけない、可愛い顔が握手を求めてきたが、流石に警戒心が勝る、いつでも殺刃を交差できる状況下で、そんな行為を易々おこなえるほど、感性が無警戒でも淡白でもないのだ、それは拒否して、お互い、その場で別れた。




