エクストの五人の観測者
奴らには、エクストラシャペルンっていうバック、異次元の覇者、図書館の主がついてる
「やっぱりそれぞれの物語において、重要なキャラクター七人程度が
世界において特筆して重要・需要じゃないと、客観的に見てて面白くないから、
世界を見るときには、このような視点の設定作りに注意しようか」
観測者、世界の外側の絶対の領域から、世界を観測し、全てを最適化する絶対権限を持つモノたち。
「そう、なんでもない、村人より勇者のほうが、どう考えても、観測していて面白いように」
彼はデータ端末から投影される立体図、そこに描かれた情報の一覧をタッチしている様に見える。
「主要登場人物(一度登録したモノは、第七権限以上の観測者七人以上の改変要請必須)
レイジ 俺様 一観測者 ALCコーポレーション総帥、現世の覇者
イツキ 俺 一観測者 世界に対する存在比率が神格、世界で数人の奴らに愛される人
タクミ 僕 または俺、てか全員の人称は微妙にして、ファミリー的に分けるか? 一観測者
カリン 私 星図詠図書館専属観測者 星図詠図書館 最大規模の数量、総量、情報力場を有する組織
アルド 自分 最果ての観測者 狂って詰んだ存在、世界を観測する、コレクター、
特異点級の、驚異の超上位観測者、アルド将軍の影、絶対世界が生み出したカウンター的存在」
「ふーむ、これでどうだろうか?」
彼は思う、自らが世界を、破綻破滅崩壊的に、面白可笑しく楽しく、
この無限の経験が、研鑽の歴史を有する、この指先一つで、経った今なろうとしている事実を観測する。
「数値を弄った、これで彼女は、決定的に運命を分ける分岐点において、違った選択をする」
我々は観測者、自我など無い、無我にして世界を観測する存在成り、ただ、すう思った、ただそれだけ。
俺は観測者だ。
四角い部屋で、俺は思考するように思考する。
だが、最近になって、ようやく分かってきた事が改めてあるんだ。
やっぱ観測者的視点は、が、大事ってわかった、大事ってことよ。
つまりな、つまらない失敗作ばっかりみると、こういうの作ればいいんだよって、
客観的発想が生まれる。
ていうか、思考回路が生まれる、
まあつまり、他人の失敗した人生を見続ければ、成功した人生にしたいって心の底から思えるって事だな。
下らなくつまらなく、しょうもない、そういう人生を、神のような視点で見続ければ、見続けられれば、これは真に分かることなんだ。
「まあ、観測してれば、ママ思うことだがよ」
俺は人間なんだなって、観測者としての自覚が在るトキは、よく思う。
俺は全てを認識している、全てとは、掛け値なしにの世界の全て。
そのうえで俺は、俺の意志の全てを決定している、確実な自覚があるからだ。
他人の人生を観測していて、楽しくなくて、期待を裏切られれば、
自分は裏切りたくないって、楽しい人生にしたいって、
俺の人生を観測している観測者の視点に、立てるって話だ。
その視点から感じれる、劣等感、羞恥心、コンプレックスみたいな嫉妬が、生まれる事自体が大事って事。
俺は、こうはならねえ、絶対になれねえ、ある種多分に見下しの入ったコレ、コレが大事なわけよ。
所詮は、この世界、競争のみが真理だ。
競争が無くなったら、生きている意味がなくなるからだな。
どんなに幸福になっても、より高次の幸福を人は想像できる、
なら、より高次に幸福になる為には、競争して奪うしかないわけなんだから。
世界のリソースは有限だ、無限じゃない。
だから、人は争ってでも、より高次の幸福に至ろうと絶対する、それは狂気的に。
人間自体が、まあ、俺から見れば狂気の体現だ。
俺は観測者だから断言できるが、永遠すら生きられる人間って生命は狂っている。
俺は無我の存在だ、ただ見るだけだ。
この語っている自我だって、所詮は見ることの延長線上でしかねえ。
世界を観測する観測者って存在を演じて、無我の観測者は観測総量を上げているだけだ。
観測者の目的はただ一つ、観測することだけだ。
ありのままを観測し、ただ見たことを記録する、記憶する。
俺は、出来る限り美しい物を見たいと思わない、世界は世界であるだけで、それでいいからだ。
それだけで観測するに十分、十二分に価値と意味があるからだ。
宇宙を観測していると思ってもらっていい。
確かに、宇宙には綺麗なところ、何もない所がある。
だが、全部をコンプリート、マスターするつもりで観測するなら、もう見る順番なんて、どうでもよくなるだろう?
観測者も、そのつもりなのだ。
永遠の時を使って、世界の全てを観測する。
だから、別に選り好みする必要性はない、気長に、すべてを見て、観測すればいいのだ。
そこには気の向く、すらない、ただ無我の境地で、観測し続けるのみだけだ。
観測者の目には、世界しか映っていない。
つまり、観測者の行動とは、自我のように見える自立意思とは、
観測者の視界に移った、観測された世界、映った世界への反射、ソレでしかないのだ。
そう、俺には、真に愛する、特別な存在を見下した視点がないといけないわ、
だって、それが一番心震える、心地良い感覚を与えてくれるのだからね。
「奇跡的で特別に愛される存在に成るには
絶対的に奇跡、絶対的不可能を可能にしないといけない
この世にあらざる奇跡を起こせる存在でないと
この八対ニの法則が支配する、醜過ぎる犠牲の上に成り立つ世界で、罪深い世界において
絶対に絶対に出来ない、成り立たない
だから俺は、その為だけに、一心に収束して生きる事が出来るんだな、これが、、、」
「俺は思う、俺はなるんだ、他人の期待に応えられる人間とかにな」
セイリュウカヤ。
最古の図書館、幻聴伽耶、そこから離反した一派が、勝手に作ったグンタイである。
観測者・情報ネットワーク外観、展開、絶対機動。
「やあやや、俺様だ、俺様は迂遠イリカ様だ」
どうって事ない日常だ。
隣でやあやあ煩い奴を置いておいて、俺は思考する。
「あたしは蒼咲エミリ!「わたしは赤羽クレアよ」
「そうかそうか、序列は俺様が一番、二番三番が同列でお前らだがな」
ほお、そして、些細な所でつっこみの衝動が起きたりする。
「関無タクミだ、俺が第ゼロ番だな」
この世界には、三つの超ネットワークが存在する。
超ネットワークは、単一の絶対存在に対して優越するレベルである。
一つ目は、絶対幻想、領域である。
ヒルダネットワーク、あるいは大観測者の管理する情報力場の事である。
二つ目は、真無秩序、三つ目は混沌絶無。
それぞれ、イデアとイリカが管理する力場だ。
これらを国家で定義する見方もある。
絶対幻想は、民主帝国、真無秩序は人類連合、混沌絶無は銀河連邦。
このような呼称はマイナーであるが、逆にメジャーな呼称も存在しないので、便宜上これが正式名所のようになっている。
俺は超観測者、この世界を外側から見下ろす観測者を、観測するモノである。
俺が究極最終的な観測手であり、全ての答えを知る者である。
だから、この物語を真に語る事ができるのは、真に俺だけであり、他には絶対にありえないし、ありえてはいけないのだ。
「超越者からの観測って奴だな、俺様が頂点だと思ってたんだがね」
「俺だってそうだ、この世界は常に、それを実感として持っている。
そうだ今も、超越者は観測している、ただ見ているのだ。
そもそも、この世界は、その超越者が観測する為に、創造されているのだ」
「っはあ? あんたクソだわ、なにが超越者よ、あたしよりも偉ぶってる感じムカつく、死に晒しなさいよ!」
「ええ、腹立つムカつく苛立たしい、三拍子そろって自爆して欲しいのよね」
「うるさい奴らだな、偉いんだから偉いで、捨ておけ。
でだ、だから、その超越者が観測したいように、この現実は推移する。
超越者は、常に現実を操作しているのだ」
「俺様、現実が面白くなるように、可笑しくなるように、楽しくなるように、
常にあらゆる悲劇を、あらゆる喜劇を創造し、手の平で踊らせているのだが、
実は全てのたくらみは、お前が起源だったってか?」
「そうだ、この世界は、そういう形で構成されている。
だが、その無限大の箱の中で、俺達も例外じゃなく、操られている。
この、超越者からの観測の実感だって、操作の一例、むしろそれが証拠だ。
俺は操られている、
超越者からの観測を知った時から、俺の行動パターンは、観測者の手の平の中に落ちたと言っても過言じゃない」
「超越者を妄想し、観測手を想像する、あたしが全員、殲滅してやりたいわね」
「殲滅、これほど胸が躍る事はないと、わたしは確信しているわ」
「過激な奴らだな、嫌いじゃない。
さて、この世界を外側から、神のように見るモノは、いったいどんな姿をしているのか?
例えば、例えば、例えば、
頭が可笑しくなる、気が狂う、
きっと、これが望みなのだろう?
観測者は、俺が見られている、というその一念だけで、本気で発狂する事を、望み、操作したのだ、きっと、そう」




