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東世界から西世界へ‐ノースラストのゾディアック達たち


 


 この世界には、絶対存在と最古の神々と最前線の存在が覇権を争っている。

 絶対存在は、世界を糧にして、世界そのものが自我として存在している。

 最古の神々は、世界を糧にして、世界から直接的に生み出された最古の自我だ。

 最前線とは、世界の果てを踏破している、最も強度の高い、世界を拡張している存在、

 世界の糧からすれば、糧を多くしてくれているので、ある意味で歓迎するべき勢力、

 だが、どちらも出し抜こうとしたり、あれやこれやで、上手い具合に均衡が取れた状態のまま対立している感じだ。 


 さて、そんな世界での話。

 世界の東の果て、ノースラストには、絶対存在たちが共同して運営している、ゾディアックという組織がある。

 本部なのか支部なのか分からないが、その組織が占有する街に対する面積は、広大無辺。

 かなり巨大、としか言いようが無い、大規模な敷地を有する、のだ。


 そのゾディアック、が、何をしているのか、一言でいうと有限世界の守護だ。

 無限世界、つまり無の世界からの、所謂虚無や絶無の勢力を撃退する。

 それを実行する、実戦部隊、が、この街には数多存在する。

 ゾディアックの直属部隊とか、そう言われる奴らだ。


 その所為で、微妙にこの街はぴりぴりしている、空気や雰囲気が。

 ゾディアックって、軍隊ほど厳密に規律があるわけじゃない。

 ただ、学校レベルかというと、そうでもない、軍と学校の中間レベル。

 軍学校のよう、と表現すれば、一番分かり良い、な感じだろうか。


 俺はというと、そのゾディアクで働く存在だ。

 絶対存在に見込まれて、首輪付けられている、しがない一観測端末って感じだ、それ以上でも以下でも無い。

 やる事は多岐に渡る、俺のポジションは何でも屋に近い。


 その所用で、街に出た、のだが。

 速攻で、クソみたい奴らに絡まれた。

 先ほど言った、ゾディアックの直属部隊、の、至極残念ながら馴染みになっちまった奴らだ。


 この街には、彼奴ら、以外にも意外と別に他にもいるのだが。

 大量の、ゴミくずみたいなクソ女、あとクソ男どもが跳梁跋扈している。

 世界最果ての淵、の一、しかたない。

 そこから滲み出る存在と、終わり無き血みどろの灼熱戦争を演じている、常時、なのだから。 


 やつらの生態は、大概に典型から外れず一定している。

 血の気だけで構成されているような、目の奥に底知れない闇を湛えた、どこか荒んだ瞳。

 野心的で感情的な人格、人間性等々、構成要素。

 闘争心は当然、や、戦闘狂などに特有の変態と一言に切って捨てられる、一途にただ純粋潔白、に穢れた欲望などなど。

 とかを、抱えに抱えるだけ抱え。

 野生的な獣の本能と、戦闘の愉悦に年がら年中浸って、日々日常をいる。

 どいつも、平素澄ましてる奴もいるが、大概ラリッてるような感じの、どこか歪に歪んだ形相。

 馬鹿な奴らはあいつらを、萌える!とかカッコいい!とかぶひひぃいい!とか言ってて、もうね。

 全員死ねばいいっと、俺はただ単純にシンプルに唾棄し思っている。


 まんま卒業した先輩が後輩をイビリ倒そうとする、サドに溢れたテンションで迫るボケ共。

 クソふざけた態度が腹立つ、年中淫乱クソメス豚野郎を。

 できれば鉄拳で黙らせたいが、宥めすかしてスルーするのに時間が掛かり過ぎて。

 俺は当初の予定を果たすだけで、一日が終わりそうだ。


「ああ、だるい、上に転勤を打診したい」


 まあ、それすら実際できない相談なのだからね、泣けてくる。

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