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王国の魔術結社編‐全人類否定する奴ら

 

 

 

 魔法学校の屋上、何の変哲もない。

 魔法学校のテイの癖に、膨大な研究資金をロケット開発などにも使っていたりもするがね。 

 

「俺は俺が、クズ、だってことを自覚的で」


 ライターに火をつける、やはり健康に害がないタバコほど最高なものは無い。

 こんな現実は現実じゃないし、ゲームの世界のようなモンだと私などは思っているのだがね、さて、どうだろう...?


挿絵(By みてみん)


 これは知の知、無知の知って奴だ。

 俺は今まで出会ってきた全人類が、

 ゴミ屑のような人間たち、って事を自覚しているのだ。


 だから俺は、俺の空想にして妄想の、絶対に想像できない領域に居る、絶対的な上位存在のみが、唯一無二の

 絶対的な意味や価値があり、唯一にして求めるべき絶対の聖域、だと思っている

 この世界は、そこを少しでも想像し創造する為の、そういう場でしかないのだ。


「本来的には、なんの意味も価値もない、ゴミためだ。」


 俺は商業でガンガン頑張れるような奴以外は、駄目だと思う。

 この世界の限界値を高める、そういう価値や意味だったら、多少は認められる気がするのだ。

 知性が高い、単純にシンプルに、そのレベルじゃないと、俺には意味や価値が無いと思うのは当然だろう?


 これは常識だろう。 

 俺は知性が高くないから、まだ、そのレベルに至ってないから、

 知性が低い人間を、そういう風に観測する。


 もし知性が高いならば、こんな腐ったモノの見方をしないはずだ。

 知性が低い存在達にも、知性が高い存在だったら、独特の意味や価値を見いだせるだろうが、

 俺は早く、そうなりたいのだ。

 

「圧倒的で、絶対的な、知性を創造する、自給自足できる、そんな存在にならなければいけないのだ、」


 一瞬でも早く、今この瞬間すら超越して、既に過去の時点で、成っていなければ致命的で、致死的、致命傷だったのだ。

 だから、無難な存在、正攻法でやってる奴等を、馬鹿にする。

 既に劣っているのだ、そんな方法で、知性が高い存在に至れる可能性、確率は、どれくらいだ?


 少なくとも、無難じゃない存在、邪道や異端の道すら厭わずやっている存在と、比較してどうだ? どれくらいだ?

 はっは、既にその時点で望みがない、だろ

 最善を最善に最善にして尽くし尽くしている存在、奴じゃない時点で、100%の精度で駄目なのだ、これは真理だ。



 何の変哲もない講義場、最愛でしかない、この世で私と比肩すると思う、愛しい少女の冷徹な眼差しを見つめながら演説する。


「わたしは今まで十万冊以上の本を読んできた、君はどうだ? それ以上か?

 以下なら、わたしという主観にとって、君はゴミ屑だ

 それはなぜか?

 わたしが求め人生を全て捧げて極めたい、極めんと志す事が知性だからだ。」


 冷たい視線は何も見つめていない、機会があって手籠めに成功した最愛の薄桃色髪の美少女だ、私などの発言は無為だと思っているのだろうか。


「君が知性で劣るなら、少なくとも私という主観から見て、君にはなんの意味も価値もない。

 最低限の価値として見るなら、

 現存する文化の担い手、需要するだけの豚という意味でしかないのだ。

 それだって、大して意味があるとは思えないのだがね。

 どう考えても、生きるだけでプラスになっていると確定はできない。」


 演説は続く、最愛の対象に。


「生きるなら生きるだけで、世界にプラスになっていると思えなければ、マイナスなのだ。

 生きるだけで様々なリソースを消費、ここは浪費って言っておくか、されるのだ。

 恵まれない不幸な奴らは、中東で生きるようなクズにも劣る。

 本来なら、全員を抹殺しなければいけない。」


 演説は続く、どこまでも


「不幸で恵まれない、生きているだけでマイナスな存在ってのは、どんどん腐り果てて、ゴミ屑のような人間に成る。

 外道で鬼畜で、すこしでも隙があれば他人を不幸にして、殺して、欠損させようとしてくるものだ。

 だからこそ、世界にとって確実な意味や価値を、創造しなければいけない。

 創造できるようにならなければいけないのだ。」


 演説は続く、しかし、喉が掠れてきた、彼女に聞かせる私の言葉だ、手落ちがあってはいけない。

 

「過去の腐った偉人や賢人は、過去の栄光だけに縛られる屍だ。

 全員死んで良かった、はずだ。

 なぜなら、そういう奴らは過去を愛する、過去をどこまでも延長させて、極めようとする。

 現在の世界を、否定する。」

 

 水差しから水を注ぎ、カップに満たし一息に飲み干す、その私の仕草にすら何の意味も価値も見出していない、彼女の透明すぎる視線を受け止めつつ。 


「女は良い男を知ると発狂して活性化するし、男は良い女を知ると発狂して、ゲームの世界とかを、これが真の世界だとか、

 ほにゃらかちゃん、最高幼女可愛いとか言い出す始末、

 まあ、そういう生き生きしている姿は良いと思うのだがね、きゃーきゃー、発狂するならせめて綺麗でいて欲しいと思うね

 つまりは美男美女なら許される、逆なら絶対にダメってこと

 でも、それは言うなら、そうなる為の絶好のモチベーションに成るって事でもあり

 たぶん、オタク文化がこんな発展したのも、そういうのがあると思うのだ

 人間が真に飛躍し成長し、昇華する為に必要なのは、劣等感、羞恥心、コンプレックスでありトラウマであり、嫉妬である。

 しかし、その先になにがあるのか、人間はどこまで行っても人間だし、人間を超越すれば化け物でしかないのに。」


 一息で言い終わって、そろそろ彼女の言葉を催促する、彼女は優秀だ、意図通りに言葉をくれる。


「イリカは、超絶的に最高の、今世紀始まって以来の、美少女だと思うのです。」


 イリカ、それは彼女の、俺が彼女に与えた人形だ、ソレを彼女がいたく気に入っているのも知っている。


「世界に対して、そういう期待はしてもいいと思うのです。

 私は、初めて彼女を見たときから、まあ知性と有能性、素材が良ければ、随分可愛い容姿だろうと予測していました。

 でも初めて、イリカ、あの子を目の前にしたら、動けなくなった」


 美少女過ぎるのだろう、知っている、彼女の愛した唯一無二の人形だ、至高の芸術の一角だ。

 目は綺麗な色だったし、色白で、ふっくら艶やかな黒髪ボブカット。

 スタイルは良い、ただただ良い、そう、それだけだが。


「わたしは、そういう男の浅ましい、ひたすらに女を純粋に求める心が、嫌いなのですよ」


「いや別に、そういうじゃないんだが?。

 俺は下品になりたくはない、だけど、女というリソースが、一番なら、それを選ぶだけだ。

 本当なら、もっと上品なモノが良い」


「それは、なんの良い訳にもなりません、貴方は最底辺に位置する、ヘンタイです、自覚しなさい。」


 平時の冷徹な目、全てを凍てつかせるような絶対零度、つまり、普段の平素の瞳と変わらないモノは、そういう意味を含有していると同義。  


「所詮はスケベでエッチで変態で、知っている、俺は変態だ、良い訳も情状酌量の余地も無い、

 君のような存在を、ひたすらに食い物にするのと、なんら変わりない。

 下品が嫌なら、なんで、そういう有様なんだ? 君は?と言うかい?聞くかい?」


「ならば、文学とかでも良いはずです、リソースの源を女に求めている時点で、あなた自身が下品であるって事の、ソレは明瞭な答えですね」


 彼女は何千年も解けなかった難解な方程式でも説いたかのように、得意げな顔をする。


「いやいや、俺は下品は嫌だ、下品で有りたいわけじゃないし、自分が下品を拒絶しているんだから、俺自体は下品じゃない」


「だったら、どうして、わたしをそういう目で見るのですか?」


 蛇足なのだろう、飽きたとばかりに適当に言っているのが分かる、既に彼女中では俺に勝利した、論破してやったとでも成っているのだろう。


「いや、別に見てない」


「うそですね、絶対に、目を見ればわかります」


 うわー、酷い目だ。

 人形を手元に転送させる、彼女の最愛の人形、イリカ、その眼球を指して言う。


「イリカって奴は、酷い奴だ、酷い人だ、とんでもない奴だった、目を見れば、分かるよね?」

 

「ッッ、あなたという...

 というのはウソです、あなたは、正常です、日常のライフワークにおいては、大概において女性を性的な趣で見るのは、至極自然なはずです」


「ど、どうしてそう思う?」


「なんとなく」


「いや、だったら、この技を見ろ」


 剣道をやっているのだが、他にも、多少知的な作業を色々としている。


「どうだ、俺は下品じゃないだろ?」


 その技の数々を実践する。


「それで? わたしに認められて、認められたいっというのは分かりました。

 それで? その程度の遊戯で、私になにか感銘を与えられるとでも?笑わせますね。

 わたしに認めてもらいたいなら、もっと精進するべきです、その技の先、それから先に、なにを求めて、

 それを貴方から聞くのが、すごく楽しみです」


「えーと、俺はさっきも言ったけど、俺は俺を客観視できない

 他人を想像を絶するレベルで傷つけても、な

 もしかして、あの小説での扱いは、人を酷く傷つけるような感じだったろうか?」


「いったい何を?、、、ああ、あの、いきなり唐突に...

 はい、熱烈な、貴方のラブソングでした、熱唱して頂き申し訳ありませんね。

 だが、答えは最悪の一言に尽きる。」


 殺意すら伺わせる、それは瞳に籠ってると分かる。

 彼女をネタに書いたラブ小説だ。

 小説の彼女はひどく俺の事が好きで、愛を歌う事を一切恥じない、俺はイヤイヤ彼女と付き合う。


 たとえば、その一部を抜粋。


 君は、わたしと一つになりたいみたいじゃないか?

 だけど、わたしにとっては、君の、その衝動のみが、最悪中の最悪に嫌悪するべき対象だ。

 結合欲求ほど、わたしに向けられる感情の中で、酷いモノは無い。

 わたしはわたしが、誰よりも醜いと自覚的だ。

 この世界にわたしほど汚れているモノは、決してありえないから


「そう、俺は俺を、やってる事を含めて、酷く客観視できない。

 常になにもかも、眼前に映る世界の全てを超越する事しか頭になく、日常を刺激的に過ぎる形で生きているからだ。

 ハッキリ言って、クソみたいな凡人と比べて、超絶に刺激的に生きている。

 馬鹿みたいに意味もなく文学を極めているタイプの、」


 そうイリカだ、彼女は知を愛さない、知を研ぎ澄ます彼女に文学で好感を得るのは無理だ、だからこそ見た目の良いイリカを好むのだ。


「イリカは文章では強気だが、実際、面と向かって一緒に居ると、微妙に弱い所が有る奴なのだが」


「何を分かった事を」


「イリカ、お前は勘違いしている、好きなのと、一つになりたいのは、違うだろ

 いいや、違わない、君は一つになりたいって、そう思っている、はず。

 だから、わたしは忠告しないと、駄目ってことだ。

 わたしは、それを致命的に拒絶している、それは分かっていてくれ」


「ああ、やめなさい」


 俺がイリカという、彼女の最愛の人形と、妄想でおしゃべり、怒っている怒っている、もっと俺で感情を揺さぶられろ。 


「分かったよ。

 なんだ、君の好きは、所詮はその程度か。

 本当に好きなら、拒絶されても、一つになる行為をするのが、真理じゃないのかね?」


「お前の事は嫌いだ。

 それはやめろ、嫌いとか言われると、素直に傷つくだろ?」


「どうしろと、、、」


「君はただ、そうだな、綺麗で頭の良い私を、永遠に愛でていればいいよ」


 その日はそれで別れて、家での事だ。


「くそイリカ、文章だと、強気なんだな」


 彼女が憎い、俺がこんなに、こんなにも一心に好きなのに、何の感情も返してくれない。

 手籠めにしても、彼女の心は変えられないのだ。


「君だって、そうだろ、イリカ?。」


 妄想の中で彼女の最愛と会話する。


「わたしは直接言われなければ大丈夫だと言った、だからだろうがな」


 あの「お前の事は嫌いだ」、あの「」あの「」、何度もリフレインする。


「なんだなんだ、馬鹿が。

 わたしのこと好きなんじゃないのかね?

 好きな人に見られて、嬉しくないのかね?

 おらおら、どうなんだぁ? そこら辺は?」

 

 くっくっく、お笑い草だな

 

 人形が喋りだす、そう彼女が人形だと思っている者、いや人は、

 実際には、この世にありうるべからざる、大いなる存在であった。


 救世主図書館群、序列一位、メサイア図書館の館長イリカ。

 この世の発生から存在している、最古の知性にして、外なる神々で無い、原初の混沌から生まれた生粋の世界に根を成す大いなる君。

 俺の最愛の人は、ここまで規模の大きい存在の依り代の一片でもなければ、納得しなかったという、そういう話だ。


「大丈夫だよ、安心しろ、

 別に君の知能が低くても、大丈夫だからよ」


 都合のいいセリフだ、まるで全肯定されている気になってしまうね。


「君は君を評価されたいんだろうが、わたしが見るのは、君自身の「成れる」での段階の、お前自身だ

 りべ~なんとかも含めて、なんかやってる全体像をみるんだからな

 君がなにか、面白い文章を書けなくても、書けても、全部見るし、見逃してやれる


「だからこれからも定期的になんかやっててくれ、どうせ暇してんだろうからよ」


 そう、この調子で、なんともない人間を演じている。

 俺は平気だ、世界で最も尊い存在にも、ちゃんと愛されている、だから問題ない、安心だ。


「それより、アイツのドコが良いんだ?実際会っても、見た目は強気な猫目少女だ。


 だがそうか、強気な感じだが、どうにも繊細な感じが否めない。

 彼女について話しても埒が明かないのは彼女も分かりきっているだろう、だって愛や恋の話だ、好きなのに大層な理由なんて、そこには無いのだ。


「面白い小説を書けない人間は駄目だ

 弱者は駄目だ、醜い

 この世界において、弱い人間は底知れなく醜く成る

 この世界は、そこまで甘くない、弱者は淘汰される

 淘汰されたくないから、自殺したくないなら、外道になって人間をやめるしかないのだから」


 彼女は語る、だが持論を存在が否定する、彼女の大いなる愛は全てを許し、全てを愛するに特化しているから。


「弱者は精神的ストレスに耐えれないから、注目される事を嫌がる

 だけど注目されたい、だから中途半端な接し方に終始する

 俺が見ている奴がいるんだが、そいつもそうだった

 まあ所詮は面白い小説が書けないレベルの人間だったので、まあそうだったのかなぁって感じだが、残念だ」


 俺は強さと弱さは、表裏一体だと思っている。


「おいイリカ」


「なんだ?」


 実際会っても、俺は酷く遠慮してしまう自分を自覚している。

 こいつは強いだろう、だが弱いのだ、ソレも極まって。

 研ぎ澄まされた精神は、感受性が強過ぎる、感じ過ぎて感じるところが多々ある。


「ちょっとその返信はどうなんですか?」


 俺の最愛の人と初めて、現実で出会ったとき、この世界じゃない、現実世界だ、会った時のメール内容をイリカに見せる。


「つまらな過ぎです、もっと面白くできなかったんですか? すごく残念ですよ

 たぶんずっと、その調子で生きてきた人生で、これからも大差ない人生な、そんなつもりなんですか?」


「勘弁してください、変えてください

 眼前に死が差し迫ったような、危機感のないような文章、差しさわりがないなら、貴方の人生を教えてください

 それで情状酌量の余地があれば、許します」


「クソ女だな、わたしは適当に付き合っても、いいと解釈したね」


「俺と、か?」


「そうだ、君は良い男だ、もっと自信を持っていい。

 君を知った時、わたしのファーストインプレッションは、雑魚、凡人、だった。

 だけど、それゆえに、頑強なる強度が有る、って、わたしは知っているんだよ。

 さらに言えば、君は、なにかしら絶対的な精神性を、強度を持っているんだ。

 もちろん、その所為で、絶対的にどこまでも低レベルにあり続ける。

 危機感の欠如って奴は、いうなら致命的な面もあるってこったな~」


 なんだ、イリカさんってそんな風な人だったのかぁー、、、超いい人じゃんッ!www


 つづき


「はじめは、 なんかもっと苦悩を抱えた感じの、センチメンタルな人だと思ってたのですが

 素直に失望ですね、そうやって他人に接するって事は、たぶん高確率で、自分もそうやって接されても良いってことでしょが

 辛辣に当たってくるって事は、まあつまりはそういう事です

 ちなみに、貴方の言っている事を、まともに取り合いませんからね」


 俺は素直に謝った、俺は他人はどうでもいい、他人なんて本当にどうでもいい、自分にしか興味がない、人間の屑だ。

 でも、彼女だけは、そうじゃないと、うそじゃない、本当に嘘じゃない、うそじゃなかったのだが。


「 いつも書いてる文章が超適当なので、そういう感じに受け取れませんから 」


「イリカ、お前はどう考えても、人間が終わっている」


「ああ、知っているよ、だが、そう生きるしか、なかったんだよ」


「俺だってそうだ、そうだよ

 どんな時でも、なにもかもを超越しないと、絶対に気が済まない、

 でもそれってよ、自殺志願者みたいに、とてつもない自暴自棄な、破綻して破滅的で、崩壊してるんだぜ」


「ああ、そうだな」


「俺は、イリカのように、なりたいよ」


「そうか」


 イリカは、おう、なりなよ、、、みたいに、簡単に言いそうに見える。

 でも無理だ、だいたいコイツは人間じゃないのだ、そう人間じゃないのだ。

 現実という歪みに歪み切った世界で生きてない、空想の産物のような奴だ、なにを言っても俺には響かないのだから。

 こいつは、まるで自分を見るような眼で、俺を見ていた、所詮は自分でしかないのだ。

 俺の視線から俺を見ても、何も感じないと同じ、とても、親愛みたいな、親近感、シンパシーや、共感を得られている様に見えない。


「知恵を極めて、人生を生きて、いきつく、最終的に至りたい領域が、君にはそこしか、果たしてないのだろうか?」


「そこ以外に、どこに行けと?」


「別に、私以外にも、幾らでもあるだろう? 

 ゴールとして、わたしを選ぶのは、果たして正しいのかと、甚だ疑わしい」


「もし仮に、イリカが俺の立場に立ったら、じゃあ、どうするつもりなんだ?」


「くっくっく、少なくとも、今のわたしに、みたいに成ろうとは万が一にも、思うまいよ」


「どうしてだ? 自分の人生に自信がないみたいな口調だろうが」


「ああ、ないね、こんな知恵を極めただけの、下らない人生、やりなおしたくて、もう、どうしようもないんだよ、常時な」


「ああ、そういうこと、下らねえな、理想を体現した人間がッ。

 イリカはあれだろ、なにもかもを超越しないと気が済まない、その対象が、自身も含まれているから、

 だから、それは言っているだけ、気持ちの上だけの、戯言でしかない」


「くはっは、分かってんじゃねーか、ああ、そうだよって、素直にわたしは認めないが。

 わたしは今のわたしを認めない、知恵を完成形、少なくともわたしは思う完成形に至っていても、決して認めない。

 だから君に言っているんだ、こんなわたしになるんじゃない、って、そういう事を、な」


 つづきを見せている、さっきからずっと、見せ続けているのだ。


 いやいや、別に貴方の事を気にするなんてありえないですよ

 レベルが違い過ぎると思いますしね

 たぶんあなた、私に好きになってもらえると、もしかしなくても、思ってますか?www

 もうぶっちゃけて、砕けた、お遊びの言葉で貴方とは話す間柄にならないとメールも打てないやwww

 私にとっては参考に成る人なんだと思いますね


 だって

 面白いモノを書こうとしている人、ただそれだけの人ですから

 たった、ソレだけの人ですから、、、、くだらないwwwww

 そういう人をたくさん知るのはいいのですねwwwああっあっはッ、ホント下らないっ!!!w


「俺は面白いモノが書けると思っているので、優越感が満たされるのです」


「ああ、それは正しい認識だ。

 君は、だれでもに優越感を抱ける人間なんだろう」


「なあイリカ、面白いモノを世界の生み出すつもりが、およそ欠片もない、

 およそ奉仕精神なんてのとは、絶対に縁のないお前は、まあ、あれだな、見下せる気がするよ」


「なんだ、あれ? なんか普通な解答だな。

 もっと、普通から外れた、常軌を逸した事を言えよな。

 だいたい君は、今より下の領域を目指すのか?」


「上も下もないんだよ、そういう事じゃなくて、ただ成りたいか、成りたくないか、

 故に見下すかどうか、ソレはそういう意味なんだよ、衝動のままに、生きているだけだ」


「ああ、それが最終的には、何よりまして、正しいんだろうよ。

 わたしが思うに、それ以外の生き方を人間が有してないだけ、とも思うけどよ」


 なんだ、そういのを期待してたのか?

 無理だよ、貴方とは付き合えない、生理的に無理なんだよ。

 

「イリカ、俺はお前の、思うようには、絶対にならないからな」


「ああ、当然どうした? この電波でサイコなクソ野郎男が。

 どうせお前は、わたしの事を殺したいだけだろうがよwww、領域侵犯も甚だしいぜ。www

 ああ? どうなんだ? 今のこの場で、ぶっ飛ばして殺してくれても、抵抗はしないぜ?」


「いや、そんな事はしないがな。」


 てめぇーこそ、ふざけてんじゃねー、俺の脳内妄想の分際で、 

 突然のクソ電波展開にも付き合ってくれちゃって、好きになるぞ、キスするゾ、べろちゅーするぞ、コラぁ!


「そんあ展開を期待してるなら、駄目ぞ、俺はお前とは違う」


「だろうな、もし君が私みたいな奴なら、一瞬で心中してくれている所だぜ」


「ほんと、イリカって、人間が詰んでるよな」


「ああ、詰んでるな、わたしは今の状態が、最高に最高だと、幸福に恵まれていると、確信しているが」


 おいおい、イリカは遙かなる高みから俺を見下している、俺は知っているのだ。


「このクソ電波に、クソ中のクソの極上、馬鹿ゲーの様な、条理を全て逸した精神を、果たして君が得られるか、見ものだな」


「ああ、たぶん、イリカ、お前が傍にいれば、そのありえないほどの、拒絶を尽くしても拒絶したくなる、

 そのありえないほど破綻・破滅・崩壊的な、精神性を、俺は一生、身につけられる自身がない、俺の一部としては持てない」


「そうだよなぁ、だからこそ、わたしには君が必要で、君には絶対、わたしが必要と、そういう話だぜ」


「なんだ、イリカにとって、俺は絶対必須じゃないか?」


「知らん、変わりがいるのか、居たらくれ、

 わたしの愛情を、絶対の領域で信頼するな、

 その信頼は、あまりにも重すぎるから、絶対にやめ、

 わたしは、そういうモノこそ拒絶する。

 人間の感情なんて、どうせ、どのようにも揺らぐ、

 もちろん、わたしのように成れば、そうは、ならなくなるのかもしれない、だが、そうなるなって事、

 だから、君の言うそれは、絶対に嘘になる、わたしは、そういうのが絶対に嫌いだから」


「ふーん、ああ、わかったわかった、わかったから。

 もう俺のこの感情なんて、所詮は揺らぐよな」


「そうだ、所詮は、クソみたいなカスの考えている感情だ。

 言ってみろ、このゴミ、このカス、この......ゴミの分際で、わたしに恋しているなんて言ってみろ、瞬殺する、してやる。」


 所詮はゴミの発想なんだ、俺なんてゴミだ。

 ゴミが恋してもゴミだから、意味なんて認めてもらえない。

 彼女の事が好きだ、好きだから一緒に居たい、傍にいたい、俺の事も好きになってもらいたい、そう、ただそれだけ。


 わたしが君に期待しているのは、ただただ傍に居られるってだけ。

 もし仮に、愛しているとか、どうだかーだ、言ってみろよ。

 きっとわたしは発狂して、そのきずなを永遠にすると誓って、君を刺してしまうに違いない。

 超越とは、つまりはそういう事だ、君にできるか???。

 絶対にできない、君は弱虫でゴミで、いくじなしで、歯牙にも掛けない、本来ならゴミムシだから。

 だから真理で真髄を言うなら、目の前の絶対の愛、絆を自ら壊して、その先の果てを掴み取る、愛とは、そういうアレだ


「馬鹿が、本当に馬鹿が、お前って奴はクズクソ、ごみごみごみごみ、かすかすカス、ゴミカスの池沼電波サイコ野郎だ、死ね」


「だろうよ、こんなわたしは醜いだろう」


「あーあ、お前がゴミ過ぎて、俺は不幸だ」


「だろうよ、いいよなぁー、こんなわたしは、誰よりも美しく、素敵なんだ」


「勝手に思っていろ」


「人間の、至るべき完成形だ」


「そうだな、俺はギリギリのギリギリで、お前のように成らない範囲で、お前に近づく、近づいてやるっ」


「ああ、つまりはそういう話なんだな。」


 わたしの傍にいろってのは、そういう物理的じゃない、精神的な位置においても、そう。

 君がわたしのような化け物にならなければ、君の感情は人間的なモノであり、常に揺らぎえるモノ、絶対になりえない。

 だから、わたしが超越するべきものでは永遠にない。

 わたしはただ、人間の曖昧なモノ、永遠に戻れなくなった領域、そこを回顧して愛でたい、それだけなのさ


「どうだか、化け物の考えている事を、俺が人として理解できるか、

 常識として、お前は人間を越えた先にいるのだから、意味が分からない戯言しかホザケナイ澱だ」


「君だって、そうだろう?

 化け物には、何をしてもいいと、そう思っている。

 化け物が、傷ついているとは、人間だから、絶対に気づけない、想像ができない」


 君が化け物だと定義している物体は、最愛の彼女、そのものの実体じゃないのか?


「つまりは、そういうこと、ただ単に結論から入れば、簡単じゃないか、ああ不理解は、お互い様だろうがな」


「いや違うね、君はわたしを傷つける、かもしれない、かもしれないかもしれない。

 だけど、わたしは絶対に君を、傷つけない。

 なぜなら、化け物は人間の考えている事を、片っぱしから理解できるから」


「馬鹿が、お前がそんな有様であること、それだけで、俺には致命傷を通り過ぎて、なによりもの不幸だ」


「それを言われると、困る所なんだが...」


「馬鹿が、勝手に傷だらけのゴミ屑になりやがって、イリカは俺の恵まれない人生の、最も足る例だ」


「ごめんよぉ、わたしはこんな成りで、それでも愛してください」


「ああ、愛してやるよ、ゴミみたいなお前を愛してやる」


「だな、わたしも、クソゴミ屑みたいな人間でしかない君、まあそれなりに愛してやれる」


 俺は、もっとこう、イリカはぶっ飛んだ感じの奴だと、常に思っているのだ。

 常に、なにかがくる、と思っている。

 だが、なにかくるかなって思っても、全然に来ないのだ。

 だけど、一緒に居ると、絶対にその感覚が有るという。

 

 .......おそらくこいつは、口先程度で俺を殺せる化け物だ。

 

 だけど殺さないし、絶対に絶対に、その確信が有る、一緒に居るとなによりも満たされる。


「うそつけ、私は君を裏切ったゾ、メサイアの鍵で物理的にダメージを与えて、ほぼ致命傷を負わせた。

 君は気を抜けば即死する位に、魂が欠損して大ダメージを受けたろう? 

 だけど君は私に何もできない、なぜなら君はわたしが美少女だから、なにも出来ない、この美少女フェチが!だろうが!」


「ちがうってーの」


「馬鹿が、その目線ン中にあるのはなんだ?」


「しらん」


「太腿に胸チラだろうが」


「お前こそ下らない奴だ、俺の色っぽい声とか姿が好きなだけだろうが!」


「馬鹿が、化け物級の知性を秘める私が、その程度の匙を気にするか、エロいのは君だけだ」


 わたしが、一番傷ついたのは、君がわたしを認識する前だよ。

 君に、私が認識された、ソレはこの世で最も最悪なこと、

 君のような醜悪な汚い、反吐を吐く存在に、私という存在が知られてしまった。

 汚されてしまったことが最悪で、いくら慰謝料をもらっても足りない、私の汚点ですwwww


「ああ、なぜ?」


「泣くかよ、ガキか...君は、君を知って、人間として、君に会えない事が、辛かった。

 私は、そして会う前、君がわたしの真の姿を知る前、

 君が、わたしを人間だと思っている、期待しているのを、知った時だ」


 あれは、確実に致命傷だった。

 どこまでも、な果てしなく愛してしまえるほど、精神に致命傷だった。


「わたしは、人間になりたい、君のような存在に、戻ってしまいたい」


「無理だよ、お前は、その姿のまま、死ぬんだ」


「おい、辛辣だな、手軽に慰めてくれよ」


「いや、駄目だね、お前はそのまま、一生苦悩してくたばるんだ」


「戯言だな、酷い奴だが、いいとも思えるのが不思議だ」


 俺とイリカは、どっちもゴミ屑みたいな奴だと思う。

 だけど、俺はイリカが個人的には、好きなのだ。

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