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放棄された領域472、にて‐”上位(ゼロ)規定現実”と呼ばわれる事になる世界の形???★

 


「あーあ、せっかく上位規定現実まで、アストラル以下の、物質界のゴミ屑共が攻めてきたとっ、歓迎してキュイキュイっ☆してたのにっ♪、ざーんねんっ!!!」


 彼女の名はハルカ、イデア界、世界と直接的に接続した果てに”真理”と呼ばれるモノを理解した超越的な存在、構造的な知的生命体という名の絶対者であり唯一神でもある。

 だがその根源のリソースは、、”イデア解析”によって演算されてアストラルに実態を保たされた瞬間から数値化されてしまって、”一応”は打倒可能な存在として定義されるようだ、、。


「めえ? イリス??? あんたの部下は全員、ぜーいん! ころしちゃったよおーーー!ざーんねんっ!!!ってね♪」


 その時、彼女の胸ポケットから着信音、

 規定現実で支配的な世界三大ユニオン端末とか呼ばれる代物だ、略取して直接的に組織の人間がコピーしながらも現行のモノを今は利用している。


「なになに? フロンティア本部? あー、敵はなぜか本丸の本命が、なんかしらの理由で撤退しちゃって一気にヌルゲーになって、もう完全攻略済みだよっ♪

 あーーうん、あーうんうん、あーはいはい、はああ? しらねー、俺に聞くなうるせえ、、、あ、ごめんごめん、めーんご☆

 ってホント知らないんだよー、敵のイリスって、この界隈を主導していたチームの中核メンバーっぽい敵のプレイヤー達がゴッソリ消えたっぽいのは私が把握してる限りだが」


 彼女は真っ白な一面が乳白色の不可思議な道を歩きながら、

 その手に長大な身の丈の二倍はある大ガマをブンブン高速でカザキリ音がキュウイ―――んと不気味になる位に歪に振り回しながら、話す。


「これから拠点に戻るよ、詳しい話は、それからにしよ☆」


 上位規定現実、イデア解析によってイデア界から零れた、実質的に絶対的な事象の解明にしか本質的な興味関心を持てない存在たち。

 彼彼女たちは”真理”と一心同体であり、認知・認識する、ありとあらゆるモノは瞬時に情報の最小単位の断片まで分解する、問答無用の絶対の事象把握能力を持つ。

 それはストリーテラー、この世界を物語のように操る因果操作能力と同一であり、いわゆる単一で物語を構築する作者やスタープレイヤー的な登場人物と同格のクラスである。


「エゴ・マインド、発動」


 一応、奴と会う時は発動するようにしてるスキル、一瞬で洗脳されてしまうかもしれないから。

 情報粒子と物理粒子は変換効率が等価なので、本質的なバトル要素としては物理も魔法もあまり優劣が曖昧なのだが、およそ精神的なハッキングは別口だと断ずる。

 私なんかは特にそう、獲物や武器にプレミアが付いてて、本体の戦闘的な能力値が割と低めであると自覚している奴だった。


「ヒジリ、今戻ったよ、ばーーーーーーーか」


「あら、はやかったのぉねえ?」


 真っ白な空間にソイツは居た、七色に光り輝く黄金の竜のような瞳孔を持つ、世にも美しい幼女のような魔女だ。


「状況は把握してるツー、規定現実の純粋なイデア信奉者の派閥イデア図書館と外部勢力の青銅の種族が組んでアウルベーン攻略って流れなんっしょ―♪☆?

 そして同盟かな? かな?」


「いいえ、潰すわよ?っ」


「わお、、、、っ、、、マジで?」


「ええ、わたしは何時だってマジな、少なくとも、そのつもりなんだもの、、、驚いたかしら?」


「わおわおわお、、、♪♪♪!!! いいね!!! いいねええええええ! 潰そうおおおおおおおおおお!!!!!!!!!」


 うっそおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!

 まじかよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおwwwwwwwwwwwwwwwwwww


「わっはわっはっわっ!!!わきゃきゃきゃっきゃ!!!☆☆♪」


「笑いすぎょ?? ハルカ」


「えへへ、えっ、うんっ、ソレおもしろいねえ~、アンタがこの手の冗談言わないのは、流石のわたしでも分かるよ?

 でも凄いね、あの一大派閥と縁を切るなんて、ぶっちゃけ同類で、一応の味方つーか、仲間? みたいなモンだと私なんかは見ていたいんだけどっ♪☆!っ!」


「味方にしておくには”領域”から離れすぎたわ、全貌を把握できないほどに向こうの”世界”と繋がってしまったの、

 そろそろ潮時よ、アウルベーンを殲滅して、ワタシ達は私たちなりの世界の在り方をわたし達で決めていくの、何時だってそう、ソウだったでしょう? ハルカ?」


「正体不明、設定不明、一切合切がつかめない、ソレがイデア領域の基本スタンスだったからねえ―、ネットワーク構築ポリシーでもあったわけだけどさぁ。

 確かに”目に見える形の物語”って事で、私的にも捗る面も多かったんだけどなあー、確かに確かに、フロンティアが殲滅スタンスは悪くないと私も思うよ」


「スタンスじゃなくて、本気で殲滅するのよ?」


「”本気で殲滅する”、スタンスね、どうせ簡単には殲滅できないでしょ? アウルベーン、相当に規模がデカくなってるから、

 幾らヒジリのシンパを使って畳みかけても、どう考えても簡単じゃないよねー?」


「いいえ、もう完全に消えたわよ? 

 イデア領域の全体を使ったアウルベーンへの周期波動攻撃は、ハルカ貴方も知っているでしょう?

 これを強めたわ、コッチに割けるだけのリソースが無かったのかしら? 割かしアッサリ防壁を抜けたわよ」


「あー、、、マジか、、マジだ、アウルベーンゲーム委員会なくなってらああーーー」


「うふふふ、わたしの手練手管に、恐れ戦きなさい?

 まあ、でも、、、

 流石に防壁を抜かした瞬間に幾らでも本拠地を捨てて逃げるくらいの算段はしてるでしょう、敵も愚かではないしね、バカは腐るほど死んだでしょうけどねぇ。」


「バックアップはあるんでしょう?、ヒストリンク理論的に敵の完全殲滅って無理筋だしぃ?☆☆??♪」


「アウルベーンの恐ろしさわ、全ての領域に繋がるイデア領域の超大規模中継地点に拠点を構えてネットワーク展開していた事、つまりはそういう事よぉ」


「なるなるっ、、、あー、という事は、退避先は矛盾領域のエクストラシャペルンかなっ?♪」


「十中八九そうでしょう、イデア系の大規模ネットワークの消失で一番の損害を被るのは全ての矛盾を統合して、類似のネットワーク情報算出が十八番のアソコだから、

 恐らく再起を狙ってくる事でしょう」


「あっ読めたよ、そこに私達が進出して、成り替わる?」


「大正解、良い子よぉーハルカ、ご褒美をあげるわ」


 私は頭を撫でられるのを回避する、実は最愛の人だから、手なづけられる危険性がある、分かりきっている懐柔には偶に乗りたくなるが、今じゃないだろう。


「はいはい分かったよぉー、私は向こうに跳んで、いろいろと調整してれば良いってこと?」


「ええ、万事つつがなくお願いね」


 真っ白な空間で何を考えているか全くわからない主を網膜に収めながら私は次の目的地へと転移したのだった。

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