伽耶と覇者‐来るべきトキ
日常に回帰、先日の敵対者の行方知らず。
鬱憤を晴らす為に、新しいメイドに部屋の汚れなどを姑のように指摘する演目も、それほど私を満たさない。
「どうやら、猫を飼っていた感覚だったようだ」
「はあ」
毎度お馴染みの塔、紅茶でも用意させる名目で、メイドに話す、ちなみに名はレイルだったらしい、どうでも良い。
「あの設定だけの両親を、超越者である私は、愛でていたようだ、新しいモノを用意する気が無い、というのは、
用途において、設定だけのモノで無かった、ということ。
どうやら私は、全てを超越して、一周して現在、酷く人間らしい感情を感受できる奇特な状態らしい」
どうでもいいようなため息、殺してやろうかと思うだけで手は出さない。
「おい伽耶!!!!」
下の方から声、立ち下を眺めると、ゴミのような奴、私から見ればゴミ以下のカスが居た。
「なんだ覇者か、お前の方が来い、来ないならば殺す」
それだけ言って、椅子に座ってすこし。
「はあ、お前は相変わらずだな、死ねばいい」
「お前こそ、死ねばいい」
奴は立ったまま、机の対面に移動した。
「どうした、直接会いに来て、私が恋しく成ったか? ロリコン」
「下らん問答は、俺の好みじゃない、単刀直入させろ」
下らん問答、確かに、わたしは雑談を好みにする所がある、そういうサガな、情報を鬼集するタイプの観測者と自覚した。
「はい了解、さっさと話して、さっさと人生を終了させろ」
「うるさい、お前の最愛の両親をぶっ殺した、実行犯を特定した」
「どうでもいい、あんなのは肉人形以下の存在と、わたしは認識している」
「うそつけ、お前の性質は把握してるんだ、さっさと情報提供に対する、相応の見返りを提示して、商談を終わらせろ」
「性急だな、しばし待てよ」
私は天秤を己の中で形成させる。
「その前に、覇者、最近の十三方位陣、大丈夫なのだろうな?」
「さっさと処理を終わらせろ、その合間の雑談でなければ、てまえと問答などしないんだがな、
その件に関してお前に言える事は一つだ、
てめえは、このマンションから、この町のコミュニティーを支配し干渉する、
大きな七つの中心を管理運営する、ヒロイン達のモチベーションを上げる事だけ苦慮すればいい、それだけだ」
「いいや、方位陣が崩れれば、このイルミナードに投資している、全てが無駄になるのでな、
具体的な推量戦況を知りたいわけじゃない、覇者の心境・意気込みが伺えれば、と思ってな」
「絶対勝利、それだけだ」
「うせろ、単純脳細胞は、死ねばいい、私の好みに成るように死んで来世から、出直してこい、処理が終わった」
私の提示した取引に、即効で了承する奴、
馬鹿だと疑いかけるが、こいつは無駄な交渉をしない主義、そして私が純粋な実直者だと知った上でなら、見込みは有ると思った。
「それで、なぜまだ居る? 端的にめざわりなんだが?」
「うるさい、さっさとクソみたいなロリコンの様相を表せ」
さきほどの取引の件だろう。
幾つかある項目に「幻聴伽耶の筆頭観測者、伽耶のロリコン的な挙措動作」が、あったのだ。
「覇者、お前が救いようが無い変態性癖、私のような見た目の幼女を、果てしなく愛する傾向があるのは知っていたが」
「黙れ、俺の性癖を捏造するな」
「うそをつけ、お前の周りに直営するヒロインは、美人も紛れているが、いやアレは本性を隠すカモフラージュだろう?
そのほとんどが幼女性を体現する、ロリコン属性的に最高クオリティーで満たされている、傾向があるのだ」
「黙れと言っている、
俺はただ、幻聴カヤの筆頭が、ロリコン的な醜態を晒す、という情報が、
この世界において高値で取引されうるモノだと、知っていた、ただそれだけだ」
「死ねよロリコン」
「うぜんだよ、さっさと醜態を晒して、今日の枕を濡らしてろカス」
それから、私は散々ぱら、凌辱の限りを尽くされた。
甘い声でお兄ちゃんと言った時の、あいつの顔を、私は生涯忘れない怨敵として記憶したのだった。




