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どうでも良い、腐りきった世界での人間の屑ゴミ矮小が書いている、この小説の存在意義について



「薄汚い、出来損ないの、やせ細った孤児のような、捨てられた捨て犬のような有様の、

 どうしようもない”人間の屑”、掛け値なしで絶対値で性根が腐りきった、外道・鬼畜・極悪人である、テメエが、

 この場において、意味のわからねえクソふざけた400話越えしている、」


 イリカだ、毎度のように説教を、俺の上司を自称する、観測者たちのカウンター、

 復元の卵だとか、メサイアの鍵だとか、最古の竜とか、真なる神だとか、

 この女を副次的に形容するべき単語は腐るほどあるが、俺から言わせれば、ただのクソ女だ、本当にただそれだけ。

 

「 そうだよ、”この小説”を、一話適当に書いているだけで、

 テメエは知らねえかもしれねえが、本来ならとっくの昔に死んでるはずの因果、

 若いころに暴飲暴食の限りをして、内臓が腐りきっている、その他にも死因は、即死の原因に事欠かねえ、

 超絶に破天荒な人生を送りに送った、テメエのしりぬぐいの為の金、大体一話辺りで100万円レベルの、

 運命力換算でな、テメエの小説の語り口調で言うなら、

 この「某宇宙をサイエンする研究所」の、つまりは俺様の私財みたいなモンから出てんだよ」


 知るか、人間の屑が、俺が屑だってことは、俺自身が誰よりも、全知全能の神よりも痛感してんだよ、死ねよ屑が。


 俺は今日も今日とで、普通に生きている、そうだ、普通に生きているのだ。

 本来なら、とっくの昔に死ぬべき人間だ、それだけの罪を、背徳を犯しに犯しつくして、そういう自覚があるのだ。


 錯覚じゃない、痛感している、俺は今まで殺しに殺しまくって、犯しに犯しまくった無限の罪を忘れたことは一度も無い。

 今でも血嘔吐しながら、俺に裏切られて老婆にまでなっちまった幼馴染の、差し向けてきた刃の切っ先と、 

 あの時の狂気と殺意の目、視線を忘れない、


「ああ、本当に美しかった、興奮した、だから、ころしてやったんだよなあ」


 そうだ、殺してやった、んだ。

 大事な幼馴染だったが、老婆になっちまって、薄汚い孤児のような有様になって、俺的には存在価値が無くなったのだ。

 俺は大事なモンでも、汚れれば捨てる、愛着なんて実態以外の何にも持たない。

 

「俺が”愛”と定義するのは、、、ねえよ、そんなモン」


 この世界に、絶対に守るべき人道も倫理感も存在しえない、それが俺の出した結論だ、

 だから少なくとも、その定義には殉じるべきだと思う、つまりは実利的に、気分の赴くままに生きる。

 それによく考えてみれば、腐れ縁なだけで、あの幼馴染にそこまで執着する理由も、本当の根っこの所では端から無かったのだろうがよ。


「ちくしょう、下らねえ過去の回想をしているうちに、此処までついちまったじゃねーかよ」


 自然と涙が零れてきた、そりゃそうだ、大事な幼馴染だったんだ、くだらねえ。

 ガキの頃は常に一緒に居て、下らねえママゴトを神回配信のようにありがたがって、将来は結婚しようとか、馬鹿してた。

 馬鹿が馬鹿なまま大人になれるわけも無く、微妙な関係のまま、色々あって人生から決別している今の現状があるだけ。


「はーあ、死ね、死ね、死ね、殺してやる」


 理由も目的も無く、殺意に溢れる、この今すぐに気が狂いそうになる絶望、虚無感、憂鬱を消し飛ばすレベルの、

 爽快な殺戮、戦争を誰よりも俺は望んでいるのだ。


「あら、総帥、お疲れ様です、

 さっそくですが、イリカの方、メサイアネットワーク上のイルミナードにおける支配率の変遷ですが、、、大丈夫ですか?」


「ああ、ギリギリで、まだ生きていられる、それだけ、この観測端末の存在規模は縮小して或る、

 拡張期に、ギリギリでヒルダーネットワークの秘匿ステルス回路にアクセスできる権限を、この特殊技能エアタイピングで保つのが精一杯な位だぜ?」


 俺は中空に、俺の思い描く無限軌道の、指先を推移させる。

 ある特殊な技法、音の振動と発声の感覚情報、そして指先から、最も人間の器官で脳とダイレクトリンクする末端の神経情報を中心としたモン、

 これらを複合的に、補完関係に情報的に位置させながら、連鎖連想想起の形にして、絶妙な%の情報統合をする、

 人間の脳の構造的に、数十憶ある脳の神経経路・シナプス構造が芸術的に宇宙的なモンで、これが十一次元を構成し特異点を必然する、

 の、さらに脳味噌で加工して、特殊な暗号出力も交えて、

 やっと世界の管理者、観測者の目を掻い潜り、裏の法則すら、ルールの全てを超越する、これは既に業である。


「そうですか、しかし、本当に大丈夫でしょうか?」


「問題ない、”この物語”は、な。

 純粋な情報としての、規定現実に居る間は、全てのネットワークが相互に監視できる状況だ、だが本命は引けないはずだ。

 直接観測するには類似する事象が多すぎる、

 俺は”このとき”の為に、俺と同じような奴が生まれるように、数兆以上の並行世界にダミーを仕込んだ、

 自然発生の偏在率を掴んで、精査しても、俺のような奴は十億以上ある、どう考えてもリスクに値しない、安全圏だぜ、此処はな」


「いえ、あの、総帥が総帥らしい言葉を発するごとに、”この物語”が本命である可能性が、彼奴の観測視点から、恐らく確率上昇する見込みが」


「しょうがないだろう、俺は俺のこの状態を、変えるつもりは一切ない、

 お前の前で、このように尊大にぞんざいに振舞うのが、今の俺のアイデンティティーだ、

 核たる俺、そしてリスクに富んだ挑戦的なやり口、これが一定のラインで世界、管理者の権能を持つ奴、

 つまりは極点ARの人間の屑どもから、最低限の譲歩という名の情報を引き出すには、十二分に必要だったのさ」


「核、私の眼前の規定現実の総帥が、仮想現実の、この世界を”物語の世界”だと、完全に絶対的に信じ込んで、思っている、

 ”この物語”を書いている作者の、意のままに動くのが、ですか?」


「ああ、それが俺の編み出した、世界の、管理者すら譲歩させる、世界超越の為のコトワリの全てだ」



 さて? これは本物、俺様の引くべき、本命だろうか?

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