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路地裏の惨劇と道程のシャルロットと最底辺の作者



 例の依頼を受けてから、俺は徒歩で向かっていた。

 転移はない、そもそも近場だったしな、だが立往生を強いられていた、しかも浮遊都市内で。


「あんたさあぁ、出会う女を次から次へと殺していくスタイル、やっぱ止めない?」


「いやだね、俺の唯一無二のプレイスタイルは、出会った女キャラは全員、出会って即キルする、それだけは絶対に譲れないね」


 眼前の女はシャルロット、この地方都市の騎士であり、現実世界で数少ない、

 というよりも、某科学研究所の、ぶっちゃけイリカの、イリカは所長なのだが、此奴はその下に位置する一研究者っぽい奴、

 しかも学生にしか見えないのに、てーか今はそんな語りはどうでもいいわな、省略するとする。


「騎士だから、一応犯罪プレイヤーは、裁く権利があるんだけど?」


 騎士ジョブは、ああ都市のって意味だ間違えるなよ、大抵は超強力な補正がつく、その代わりに犯罪者しか攻撃できなくなる。


「やってみろよ、おめえもぶっ殺してやる、此奴みたいになぁあああああああああ!」


 路上に散乱する、人だったもの、それを見ながら、まるでサイコパス人間、俺は狂ったように喚き散らす。


「ちょっとさあ、悪趣味過ぎよ貴方」


「知ってる、この世界の人間が、ゲームなんて仮初、実際に生きてるのと変わらない、

 俺は知っている、ああ知っていた、

 だからこそ、殺す」


「いやいや、別にいいけどね、所詮はゲームだし、

 どれだけリアルを再現しても、所詮は命も宿らない、人権を保障しようとは、少なくとも、わたしは思ってないから」


「なんだ、さばく気なんて、最初から無かったんじゃないか、馬鹿」


 シャルロットは金髪を梳きながら困ったような顔、愛用の眼鏡をくいくい、

 これはコイツの癖、嘘ついてる時の所作。


「なんだシャルロット、俺のことが好きだから、本当は仮想現実でも、忠実に再現された命を大事にするべきって、本当は思ってるんだろ?

 俺にひところしなんて、やめてほしいって、その可愛らしい口で言ってみろ、俺が心変わりすぎるかもしれないぞ?」


「はあ、、最低の屑、人間の変態、、、なんで女の子が死ぬのが面白いのかな、理解に苦しむわ」


「性差だな、お前だって、女には欲情しないだろ? それと同じだろうがよ、

 シャルロットだって男性になれば、きっとわかる、こういう事がしたくなるはずだ、

 現に現実世界では、凌辱系のえろげーが沢山あるだろ?」


「いや、もういいわ、ゲームで人を殺したいなら、勝手にして、わたしは何も言わないから」


 シャルは血生臭い路地の、路傍の石ころを蹴飛ばしながら、かーぺして、俺への不満としたようだ。


「まあ、いちばん殺したいのは、シャルロットな訳だが」


「なんでよ!!」


「いやいや、分かれよ、いちばんヴィジュアル的に可愛いし、付き合いも長いし、

 そもそも現実世界で生きてる人間だって知ってる、俺はもっともっと、実感のある人殺しがしてみたいかな、

 ゲームでシャルロットを死なせちゃって、現実世界で波及するのも知りたい、

 しっかりお葬式があって、涙流す人がいて、うん、きっと楽しい気がする」


「ほんとサイコパス、、、そういう考えるのが、貴方は楽しいの?」


「うん、すごく楽しい、シャルロットも気に入ってくれれば嬉しいよ」


「はあ、もう死ねばいいわ、貴方って本当に最低の屑、くずくずくず」


 言いながら俺のほうから、シャルロットの手を握って、そんな路地裏から退散したのだった。

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