真なる王者と覇者と作者の全世界会談の様子
「はーあ、この世界も色々と捗らねえなあぁ?」
とある場所、某日、俺はイルミナードの中核として機能する、某執務室に居た。
「ああ、まあ気楽に行こう、ざっくばらんに行こうじゃないか?」
別に王国の覇者がしくじった訳じゃない、しくじるのはまだまだ先のサキの、詰みにおける場面だと俺は認識している。
目の前に居るのは、イルミナード円形包囲陣を敷く、最大の敵国、ゲームの枠を超えて語るなら、現世界秩序を司る世界の方向性、矛盾の盟主だ。
「血盟によって、コイツはこの場で、語る事しかできねえよ、とりま安心しておけ、作者」
「いや覇者、別に不安じゃないよ、俺なんてのは、この世界とは関係ない、絶対的上位世界に本体を置くんだ、
ぶっちゃけ、ゲンチョウカヤ経由で、俺に直接に干渉してくる要素、この世界から観れば、一点におけるタイプの現象にしか主眼が無いってね」
「嘘をつくな、テメエの干渉具合は、明らかに、この世界を救済する事を信じ切っている、そうでなければ不可思議な点が多い」
俺と覇者が語るのを、王者が見ていた、加えてこの場に、王者と覇者と作者、
物語を語るなら、必要が無い要素も存在した、つまりはイリカ君だ。
「クソ作者が、テメエが今すぐに商業ガンガン売れるレベルの小説が書けるようになれば、
つまり特異点を創造できれば、全ては救われてんだよ、ばーか」
「馬鹿はイリカ君だよ、俺っていう作者が、商業ガンガン売れる小説を書くって云うのは、イコールで、この世の特異点を創造するのと等価の事象だ。
なあ、そうなんだろう? 世界の秩序を、真理を知る王者なら分かるだろう?」
黙って聞くに徹している奴に、話を振ってみる。
「ああ、この世界は、所詮は八割を無限の地獄に落として、そこから得られる儀式的な呪術によるリソースで、残りの二割を、
某絶対人権宣言に有るように、保障されるように、無限の輪廻転生によって、極点の幸福に至らせる、
極点AR、アライエンス機構が生まれて、この世界に絶対に尊ばれる秩序と人道が、認識できる形で顕現したのも、そのお陰さ、
これを否定するなら、もう言葉も無い、全ては初めから、全員が無限の地獄に落ちていればよい、そういう話に成ってしまう」
そうだ、奴が語ったように、世界の真理とは、つまりはそういう事だった。
世界の外側と定義された場所の全てを犠牲にして、世界の内側と定義された場所を無限に守護できる、可能にする。
このアウルベーンが生まれた、世界の外枠、東南域、外観に、世界の方向性が生まれたのは、イレギュラーが過ぎたのだ。
奴は語り続ける。
「考えても、見てみたまえ、世界がピラミッド構造であるから、一点にリソースが集束して、王が全てを支配できるようになるのだ。
逆に、世界の構造が逆ピラミッドだったら?
そうだ、全てのリソースは無限に拡散してしまい、世界は無限に希薄化される、王が全てを支配する事は絶対に不可能になる。
個々人が、それは無限のリソースを手にして、神々のように黄昏のは、目に見えている明白だ。
世界が成立して、現状が永続するのが、おそらくは資本主義のように、明白に正しいのは、議論の余地のない、絶対最終回答なのだ」
演説のような語りに、全員が押し黙る、真理だったからだ、そうそれは真理が過ぎる、世界の無限大に醜悪な姿だった。
「なるほど、世界の覇者が言いそうな事だな、犠牲になる奴らの事は、どう思っているんだ?」
救世を想う、メサイアの主がそう言う、無意味な問答だと俺は確信する。
「言葉もない、犠牲になるのだから、もう堕胎可能な、生まれてこなかった命と定義する、そこには人道も倫理も無限に干渉できない領域だ」
「案の定だな、イリカ、コイツは、ただただ俺達、外側にとっては、無限の宿敵なんだよ、
奴の言うとおり、言葉も無い」
「クソが、うるせえよ、テメエは外側にも、内側にも存在しない存在だろうがっ。
絶対的な上位世界に、絶対的に本体を置き、気まぐれに世界に干渉とも言えない干渉し、本来的には何のプラスにもマイナスにも成らない、
つまりはテメエは、特異点に至らない限り、この場では発言権すら、本来はありえないって、テメエは分かって言葉を、この世界で紡いでんのか?」
逆切れされた、まあ正当な通りで、その通り、俺って奴は真なる作者として、この場での役割は、橋渡し程度の緩衝材程度、又はそれ以下なのだろうがよ。
「おい覇者、物語形式になってんだよ、お前も順繰りに適当に話しておけよ、空気になんぞ?」
「下らん、テメエらは、一人残らず下らねえ、馬鹿かよ、いや馬鹿共がよ」
ああ、なんだ?
コイツはこの場では、どうせヒルダーネットワークと呼ばれる、大観測者外観ネットワーク構成機関に出戻る算段を頭で練ってるだけかと、そう思っていたのだが?。
「世界ってのは、ピラミッド構造でも、逆ピラミッドでも、一切合財が、至極的に関係がねえ?
絶対大重要なのは、その世界を構成する、ピラミッドのデカさだろが、壮大さだろがよ、
オレのように、世界を外観的にみる事が可能な、超越者、観測者たちからすると、テメエはら至極、無限大に下らねえ」
いやはや、出たよ、でたよでたよ、これって明らかに、観測者の語り口調じゃん。
この場には内側と外側と、最果ての俺を含めて、もう一人のサイドが存在したのだ。
「世界の外側も内側も、その果ての先でも、いっさいねえ、ただただ真理を見通す目を持つ、俺からすれば、
世界ってのは、その真理と真価の全ては、情報の強度、波動・振動・熱量でしか、ねえわなぁ~、
どう考えても、こんな無限に破綻・破滅・崩壊し続ける、無限に救いようが無い世界でなあぁ!
見るべきモノは、見るべきモノの本質、そのものでしか、一切合切の全てが、ねええんだよぉおおおおおおおおおお!」
「なるほどなるほど、覇者、テメエは絶対的な芸術主義者だったか?」
「芸術? それすら下らねえ、俺が見通す真理は、ただ一つに集束して、殉じるレベルで確定的に愛に終わっている。
俺を見くびり過ぎだ、」
「くっはっは、流石だねえぇ、流石は、この場における覇者だね、ぱちぱちぱち」
俺はあざ笑いつつ、あざ笑われて、面白くて拍手で出迎えるようにする。
「俺はテメエらを全員無限のゴミだと確定的に断じれるレベルで、素晴らしく尊い世界の真理に到達しているからなあぁああ?
馬鹿がよ、何が世界の内側と外側の対立だ、超越世界の観測者、真なる作者だ、
馬鹿共が!!、テメエらは滑稽な、所詮は世界の、神の操り人間、
所詮は知的生命体程度に、言葉に収まる程度に、矮小なゴミ屑存在だって自覚が足りねえなあっぁああ?よおオイオイヲイヲイ!!!」
「その通りだぜ、覇者、俺だって、そういう真理を知っているんだ、テメエこそ俺を侮るな。
世界は只管に流動し続ける、ネットワークを拡大させ続ける、真理も何もない、広がり続けるだけの構造体に過ぎないってな」
「馬鹿がよぉっ、所詮はテメエも、”知的生命体、”
その程度の、認識尺度、価値観を構成するだけ構成して死ぬだけの、ゴミ屑存在、そうなんだろうがよ?」
「馬鹿はお前だ、俺は真なる作者だぞ、この世界の細部すら超越し、創造をイメージして、全てを描く、超越的な超越者なんだぞ? いや、なんだぜ?
ハッキリ言って、俺って神すら超越して存在する、超越的な超越者ですから、
言っておくけど、次のテメエの台詞、テメエの振る舞い、テメエの命運の全てすら操作する、操作できる、んだぜ?
ぶっちゃけ、次の一瞬後の時間軸の経過する暇さえあれば、テメエをメタ的に破滅させたり消去したり、性転換でも何でもかんでも、全部可能だぜ?」
「死ねよ、ゴミ屑が、所詮はそれすらも、超越的に最果ての世界からのクソ干渉だろうがよ、知的生命体のする事程度の細事だろがよ」
覇者は吐き捨てる、俺という真なる作者、世界の構造体を転がすほどに壮大な意志に対して。
「物語のキャラクターの癖に、そのように短歌を切る、笑えるねええ!」
「けっ、悔しかったら、テメエが商業ガンガン売れる小説を書いて見せろよ、ばーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーか!
所詮は特異点を生み出せない、
世界というゲーム盤をひっくり返せない、
世界に押しつぶされるしかない、小物がよ、デカイ口を叩いてんじゃねーぞボケカスゴミ!」
「うぐうぐぐぅ、この野郎がよ、死ねよ死ねよ! ゴミ屑が!
俺は凄い存在なんだぞ! 俺は世界を超越して、この世界の全てを描く真なる作者なんだぞ! 尊敬しろよ! 畏怖しろよ! ウンコ野郎どもが!
所詮は俺の視点から観れば、テメエらなんて全員、知的生命体以下の、物語のキャラクターなんだぞ! ばーーーーーーーか!」
「ばーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーか!
テメエの知力って奴を、俺は純粋に測る事ができるんだぞ? 観測者を舐めんなよ?
ハッキリ言って、テメエの知力じゃ、規定基底現実で、商業ガンガン売れるレベルの物語小説を、絶対値で書けねえよなあああ??!
俺は6666666666666666666666666600億円賭けても良いぜ!!!ぇええええええ!」
「クソが、死ねよ死ねよ、クソ世界のクソ覇者気取ってるだけの、ゴミ屑のような生命体!
テメエなんて大嫌いだ! もう俺の綴る、”この物語”に、一切登場させてやらねえからなあああああああ!」
「馬鹿はテメエだろが、クソツンデレの被虐待体質の、超絶ドMのクソゴミ以下の腐敗底辺作者が、テメエは、こういうのが大好物の大ド変態だろが」
さて、この世界に本体を、己の意志の全てを内側と外側に置く、王者とイリカをみると、
酷く白々しい演劇を観るように、まさに厨房が邪気眼中二病のバトルを、世界系のキャラクターを演じるように演じるかのような、白い目を見せていたのだった。
「まあ、こういう事だ」
俺は「おほん」と咳払いして、そのように冷静を装って語る、ほほが熱い、顔が真っ赤に成っている感。
「イリカ、王者、世界を賭けて戦っているつもりだろうがよ、カッコ悪いんだよ、ばーーーーーーーーか、
テメエらは全員ダサい、下らん、ウンコ臭い、全員がごーーーーーーーーーーーみ、俺以外、オレいがいなぁああ!
所詮は自分の大事なモノを、絶対に守護したいだけの、自己愛に埋没するのと変わらねえ、第六天の某自己中心的な悪役キャラと変わらねえ、ゴミ屑以下だろがっ!」
俺のそんな台詞に、またも二人は失笑気味に、冷笑する。
「アホ作者が、馬鹿はテメエだ、俺様は、掛け値なしに、全ての救済を望んでいる救世の神だぞ? 図がてけえんだよ、無礼モノが!」
「俺だって同じだ、自分の信じる世界の、最大限の救済を願ってやまない、
まあ、イリカ殿のように、全てという全てを救済したいほど、狂ってはいないだけの、
自分が偉いとも、特段卑下したいほどにアレではないがね、ただの一人の人間だと自任しているよ」
「ヤダ、この人カッコイイっ!
ってまあ、こういう訳だよ、クソ作者、テメエは自覚するべきだわなあ?
テメエは物語のキャラクターよりも、無限大に劣る人間、サイテーのゴミ屑のような、
この世界のどこにも居場所が無い、
そもそもが、テメエは自らの体、本体、受肉していない、英霊よりも格下の、この世界の歴史にすら名の無いモンだ、塵以下つーか?」
俺は呆れた、この無限大の痴呆ロウガイよりも劣る、馬鹿共の馬鹿な振る舞いに、ただただ呆れ果てた、果てに果てて絶頂を極めた感がある。
「テメエらはクズ野郎だ、無限のゴミ屑だ、その自覚すらできない、本当に哀れなゴミ屑だと、本気で本心から思うよ、いやガチでマジで、掛け値なしに、な」
マジで切れたわ、こんなに切れたのは、ぶっちゃけ久々だわ。
「本来的に、てめえらは、”俺の綴る物語世界の、そこに居るのかすら知れねえが、俺の脳内妄想の情報構造体”、それでしかねえんだよ、ばーーーか。
覇者に関しては、そこら辺をボカされた、
俺の、オレすら超越する場所に、本体のようなモノを置く、
俺の内側から超越した、そういう存在だって、本人が主張してんだからな、信じる信じない以前に、神秘のベールって奴を張られちまったよ。
だがなあ!!!!
王者とイリカ、テメエらはどうだ? この世界に本体があんだろ? だったらどうだ! そら見た事か! そら見た事か! ばーーか! ばーーーか!」
またも二人は、見下げ果てたように、俺に白い目を向けた。
「ホント馬鹿作者、知能を疑うレベルだわなあ、テメエはクソ以下のクソ以下の人間だわ、死ぬべき存在だわ、
やっぱこの世界に起源を置かねえ奴は信用ならねえ。
良いんだよ、それで、
俺様は、テメエの綴る脳内妄想の世界を愛し、救済を望み、本気で生きる脳内妄想のキャラクター”イリカ”、そうなんだろ?
それだけの事実を受け入れられないほど、俺様は人間をやめてねえって、そういうこったなぁあ?」
「作者君、君は物事を難しく考え過ぎた、真理を見通し過ぎている、
所詮は我々は、どこかで知能停止、思考停止しなくてはいけない、そういう風にできているのだよ」
王者は語るような前置きをした。
「それを死と形容する見方もあろう、それを生きるとする定義もね、所詮は価値観でしかないがね、それが真理なのだよ。
我々は今、生きている、
そして四人という存在が語りあっている、そういうのを純粋に楽しむのも、果たして大切なのではないかね?」
俺は、絶望した、やっぱコイツらは、死ぬべきゴミ屑どもだわ。
本来的に俺に従順に在るべき、神にコウベたれるべき奴らなのに、無限に良い訳を、ロジックを組み立てて、オレを否定しやがるからに。
「はーあ、良い話風に纏めやがって、ゴミ屑どもが、やはり殲滅するわ、テメエらキャラクター存在を全員、浄化してやるよ。
俺がこの世界に君臨して、王者も覇者も超越し、女王たちも全員組みふせて、ハーレムを築いてやるぜ」
イリカが、はいはい、とでもするように、手をひらひらジェスチャーして、小馬鹿にするように笑う。
「そんな事に、何の意味も価値も無いと、テメエは知っているんだろうがよ、ばーか。
テメエがテメエの脳内妄想で世界制覇して、それが本心から楽しいと思えるなら、テメエは身も心も性根が腐りきっている証明だ。
テメエがしたい事は、ずっと遥か昔から変わらねえ? そうなんだろうよがよ?」
ああ、そうだ、そんなのは知っている、一時の感情の迷いで見失うほど、規定基底現実に存在し、リアルタイム執筆している俺の理性は弱くは無いのだ。
「俺が知的生命体を超越する勢いで、純粋に、商業ガンガン売れるほどに高次元に、圧倒的に物語みたいなのを、世界を創造するように執筆すれば、
この詰んだような、世界の無限に救いようが無い現状が、本当に変わるのかと、俺はずっとずっと、俺が生まれた瞬間から、疑いまくってんだわ!」
そう、それが俺の本心の、ほぼほぼ全てだった、それだけを問いたいがために、世界の派閥を構成するコイツらを一点に集めた、今だった。
「ああ、変わるよ、劇的に、インフレ革命する勢いで、な。
規定基底現実に居るお前の全て、俺様も、そっちに観測端末を無限に遠回りに送ってんだがよ、」
そこでイリカは例のメガネを掛ける、
それは向こうで会う時に、某SFの研究所でイリカという名前の女性が掛けているような、そんな見目を演出するかのようだ。
「テメエが商業ガンガン売れる小説を書けば、世界が変わるのなんて、当然の事実だろうが!」
叫ぶかのような声色だった。
「そうすれば、この世界の構造だって変わるだろうが! だって! 世界が変わるんだからなああああああああああああ!」
最後はうるせえくらいの大声だった。
「はあ、興味がねえよ、俺という作者が成したい事は、実は、そうじゃねえよ、ばーーーーーーーか!
俺のキャラクターの癖に、そんな事も見極められないとか、マジで出来そこないのクソ以下のクソキャラクターだわ、テメエって云うクソイリカって奴は」
「クソはテメエだテメエ、
図星突かれたからって、悔しいからって、後出しで、新規開拓した真理とでも呼ぶべき発想を、初めから持っていたかのように語る、ひきょう者が!」
「くっくっく、そう思いたければ、そう思っておけよ、だが真理は変わらねえ、おいおい、悔しいかよ?
そうだ、俺は商業ガンガン売れる小説を創造して金儲けする事も、
この世界を変える事も、俺の世界を変える事も、俺自身すらを変える事も、一切合財が、下らん! 興味がない!」
俺は語る、世界に響き渡るように、みんなに語るかのように語る。
「俺がしたい事は、楽しい遊びだ!
何かを、変えるとか変わらないとか、そういうのを全て超越して、遊びたいから遊ぶかのような、夢のようなじかんの演出だ!
遊びってのは、自己実現の為にする事だったか?
そうじゃねえだろ! 遊びたいから、遊ぶんだ!」
「世界系のキャラクター、世界の全てを背負って立つべき、俺様達に、そんな事を言うかよ、文字通り、遊んでる暇なんて絶無にねーんだよ、ばーーーか!」
「ばーーーーーーーーーーーーーーーーーか!」
「はあ、下らねえ、たった一人の寂しガリ屋のクソ作者の為に、俺という存在が、このように拘束されるなんてな」
イリカと王者と覇者、そして俺という作者が居る、ただそれだけの空間が存在したのだ。




