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エクスラの無敵ネクロ-俺流私流の会心成る極意真髄にて、俺が一番見たいモノ



「超感覚を見せろ、超絶して超越、どこまでも突き抜けるような、

 厳しい現実に立ち向かえるほどの、楽勝に快勝できるほどの、強さを求めて俺は此処に居るんだからな。

 それを何時までも見せないなら、俺は此処に居続けてやらないぞぉおお??!!!」


「べつに、マスターなんて居なくても良いです、私がもう代わりが務められると証明されたのですからね」


 白銀のフリフリっぽい衣装を纏った、白髪の美少女が、エクスラの最も高い場所で何事か表明している奴に嫌味っぽく言った。


「そうだぜぇ? ニア君、現実は待ってくれないのだ。

 どんどん現実は厳しくなっていくのが、至極当然なのだ、真理であり既定路線だ」


「当然ですね、現実は常に無限に破滅的に推移し、無限に不可能を可能にしなければ、地獄で悪戦苦闘するのが当然なのですよね?」


「そうだろうそうだろう、

 強さを、情報の強度を、疾走感と共に、加速度的に増大・拡張・水増ししていかなくては、絶対ジリ貧。

 現実を見ろ、超一流以外の人間存在は、すべからく禿げて堕落している、ゴミ屑になっている現実が有るだろうがぁあ?

 外道・鬼畜・極悪人みたいな有様に成らない為には、

 常在戦場・生涯現役でなくてはいけない」


「あらゆる腐敗を跳ね返し、保守的にも利己的にも成らずに、

 与えられた全て以上に、天に返すし続けるような、高貴な尊き存在として君臨するのだ、ですか?」


「おいテメエら!、エクスラという矛盾の特異点、混沌の秩序に完全支配された、絶対人権宣言が無限に保証されている、極楽天国に、

 に居るからって、腐って安心してんじゃねえぞぉおおおお?

 てめーらなんか、簡単に転げ落ちて、下剋上、殺され尽くすパターンだって、十二分にありえるんだぞぉお?」


「はいはい」


「ルート的には五分五分だ、

 今より悪くなる、今より良くなる、どっちにも転がりうる、

 フィフティーフィフティーの法則的に言って、な、

 だからこそ、見果てぬ夢を、見果てぬ理想を、見果てぬ幻想を、現実にしなくちゃいけないのだ!!!」


「本当ですか? いえ、当然ですね、現状が永続するのならば、仮定するのならば、仮定できるのならば、

 この世界に全てを超越する破滅的な運命の導き的に言って、

 全ては常に無限に推移しなければ、破滅的な神の御手によって、無限地獄に落とされる、我々は常に無限大の進化の極地の果てを幻視しなければ」


「当然だな、でだ、俺は最近のアイドルを見ていると、特にそう思う

 意志が強い奴ばかりで、見飽きたのだ

 自然美のような、素直に美しいと思える奴が、掛け値なしに一人もいない

 精神が化け物か神みたいな、ド外道かド鬼畜、ド極悪人みたいな、

 精神の臨界を極めつくして、ストレス耐性が絶対の強度に、果ての領域を知るモノしかいない」


「無限地獄を知りながらも、無垢にへらへらと笑っていられる、

 それこそは真なる神のような存在でなければ、不可能な、幻想的な二次元存在でしょう」


「だとしても、だ、俺は人間の美しさを見たいのだ。

 神やら化け物やら、ソレ以下のゴミ屑を鑑賞するのには、いい加減あきた。

 これからは人間性の時代だ、

 人間性を回帰させろ、人間性を思い出せ、人間性を愛でろ

 人間性こそ、失われた神々を取り戻すよりも大切な、我々のこれから成すべき壮大な事業なのだと思う」

 


 次の日の朝、庭先で親父が化け物になっていた、もうなんか、アホかと。


 前の前の日に、戦っていた爬虫類の目の男と、都市で一番の建築物、青色の細長い建築物を登り合いしてるし。


 双眼鏡でとりあえず、そんなようなのを観察していた。


「おらぁあああああがぁあああああ!!!!!!」


「どりゃぁああああああああああがあああああああ!!!!」


 都市中どこに居ても聞こえるくらいの、異常に以上で馬鹿でかい大声、人間が出せるレベルをとっくに超えている気がする。

 二人して巨大な腕を振り回して、必死で城壁を高速でよじ登って、最上点の先の先に少しでも早く到達しようとしている。

 まあ、競い合うのが馬鹿らしくなるほど、最悪の終わりにしてやるがな。


 二人がラストスパートを掛ける。


 城の頂点、先の方に到達するにつれて、段々と横幅も狭まり、二人が微妙に接触できるくらいで狭まりが止まっている。

 しかし、そんな風になれば、当然二人は二人で肉弾接触的な妨害をするのは必然だ。


 ぶんっと、こちらにまで風切り音が聞こえてくるんじゃないか錯覚するほど、大きく横薙ぎに腕を振り回し、相手を攻撃しようとしながら爺が上ろうとした。

 それをガチンと、同じような腕の振りで防ぐもう一人の大男。

 だが爺は狡猾で手強い、その反動を予測して、上方向の推進力に変えやがったようだ、跳躍力が段違いに上がりやがる。

 さらに、体中の筋肉が歪に変形して、カスタムフォームのように第二段階にまで成りやがる始末。


「てめぇ!!!! まだそんなもんがぁああ!!! 隠し持ってやがったんがぁが!!!」


 男の叫びも虚しく、ぐいぐいと、爪が城壁を抉り込むように、縦横無尽の進撃を始めるくそ爺覚醒ヴァージョン。


「ぐっはっはぁが!!! これが俺様のひっさっああああああぁああつぅううううう!!!!!」


 最後の腕の応酬。

 塔に仕掛けられた防衛システム、てか随分前から二人を妨害していた、一番巨大な最終防衛ボスが咆哮する。

 爺を普通ならくたばらせるの十二分な、ただの鉄の球体が総勢九個、頭上から凄絶な砲撃音とともに飛来する。

 だが案の上、今や世界の覇者の威風すら漂わせる糞親父をくたばらせるには至らないだろうよ。


 爺は歪に発達した腕を振り回し、塔を上りながらも一瞬中空に浮かび上がり、体勢を跳ね上げるような動作。

 くるくると横回転して、最初の砲弾群を連続の回し蹴りで粉砕させながら弾き飛ばす。

 第一波が過ぎ去ると、また塔に張り付き、先ほどよりも速度の上がった、塔を縦でなく横に上るような、走る動作で駆け上がる。

 交互に塔の突起を、無くても抉り込んで突起を自分で作り上げて、上方向の推進力を得る。

 途中にあった防衛システムを、抉り潰して灰燼に帰したり、ただの圧倒的推力と突貫力を併せ持った巨大パンチで粉みじんに粉砕したりして、まだまだ突き進む。

 が、ようやく隙らしい隙が生まれた。

 砲弾でなく、初めて物理的っぽくない、魔法的なビーム光線が現れた、極才色の輝きが爺を絶命させようとせまる。


「どりゃぁがあぁああああああああああ!!!!!!!!」


 鬼のような気迫とともに、ソレと直接対峙できると思えてしまうほどの、純粋な物力学に基づく圧迫的な威勢。

 右手を思いっきり振りかぶって、その光線にぶつける爺を見た。

 その刹那。

 絶対に避けられないタイミングで、俺は狙撃した。


「あがぁうがあああああああああああああああああああ!!!!」


 対竜、神話のドラゴンですら撃ち落せると聞いた、いや撃ち落して見せると聞いた、演説染みた自慢まで聴かされたんだ、それに見合う威力で良かったぜ、気苦労が無駄にならずに済んだ。


 爺が拳で打ち据えて、拡散させた虹色の魔法光が霞むほどの、圧倒的に暴力的な直接攻撃だった。

 カノン砲のような形態の火器から、先ほど響いていた喧騒を数倍するほどの音を響かせて、ただの世界最高金属、オリハルコン性弾薬が高速を凌駕する、一瞬と言う一瞬を凝縮した速度で爺を撃ち抜いた。

 巨大な径行の銃器じゃない、細長い円筒から吐き出されたわけだが、横っ腹にソレを受けた爺は、襤褸クズのように落下している、いい気味だぜ。

 だが次の瞬間、俺はまた驚愕染みた怪異を目撃することになった。


 落下するように落ちる爺に、止めのように砲撃される砲弾、それの着弾の瞬間、爺の体が最終変形のように膨れ上がり、さらに巨大で歪な形態の化け物と化した、もう勘弁してくれ。

 さらにソイツはご丁寧に羽まで生えてて、今度は飛行滑空能力まで備えているらしい、始末に終えない。

 飛びながら砲弾を抱き返し、垂直にバッサバッさと翼の浮力を持って、直線にまた上り詰めようと試みている。


「おいてめぇがぁ!!!! 手抜いてやがったかぁ!!!!」


 男の悲痛っぽい叫びが木霊するが、すでに風になってやがる爺はきいちゃいないようだ。

 俺の手札も尽きた。

 コレ自体のレンタル料はタダだったが、弾丸は自前で買う羽目になり、ダイヤモンドの大粒よりも高値だったので、一発しか買えなかった、万事休すって訳だ。


 飛び来る砲弾を、適当に回避し殴り弾き、王者の貫禄で、遂に天辺に。

 一度大きく羽とともに宙返りして、降り立つように両の足を、この都市で最上部の場所に落ち着け、なぜか誇らしげに此方を見ているような方向を見ながら、ニィィィイイと、嘲笑われた気がして、死ぬほどに腹が立った。


 そんな馬鹿しかしないだろう、騒動が昼時辺りまであった、もう昔の話だ。


 爺が死に損なって、どうやっても死にそうにない、どこまでも大きく、革新的で飛躍的、革命的にありえん方向性で、ぶっ飛んだような生命体になって、凄く悲しい、これから更に色々な意味で調子に乗りそうだからだ。

 この世の春が来た張りに、意気洋々なのだろうし、傍目からも奴の気分の良さが伝わり、俺のストレス総量を格上げしてくる。

 一線越えて、そして格違いに至った爺。

 今回のコレもそうだが、今度はどんな突き抜けた騒動、ってか、本人にとってはの”偉業”を成し遂げて、俺に嫌になるほど自慢してくるか知れない。

 早いとこ、なんとかして始末しきる、殺しきる算段を立てとかねえと、俺の気持ちが爆裂しちまうと、平坦に考えながら、普通の食事をしていた。


 俺の予想を純粋に、更に斜め方向にも上回る、うれしくない期待の裏切りの、歪な最近の爺の躍進を思いながら食う飯は、とても不味い、メシマズの極地、だぜ。

 渋い顔で食ってる俺を、変に思ったか、メルスも浮かない感じで、話しかけようか静かに放っておこうか、迷うように挙動不審にしている。

 チラチラ気にするように、微妙に気づかれない程度の挙措動作だ、不自然を指摘するほどじゃないが、気にしてれば気になる。


「どうした?」


「、、、どうしたのですか?」


「爺が腹立つムカつく、ぶっ殺したいマジ死に晒せくたばれ、なだけだ、、、気にするな」


「そうですか、、、ごめんなさい」


「、、?? なぜお前が謝る?」


「私が復活させた、そして私の術で復活したら、生命力しだいでどこまでも進化して、冗長を許す事になるから」


「なるほど、可笑しいと思っちゃいたが、そういう仕掛けでカラクリかぁ」


 メルスは爺に感謝されて、普段はハニカミながら、微妙にニヘラとへらへらするようになって、それだけ見る分には可愛らしくていい、隣にゴミがなければな。

 別に爺が他人様に多大なはた迷惑を掛けてれば、俺も堂々と糾弾することもできないわけじゃないが、現状そんな感じじゃない。

 ただ微妙にありえんスケールの騒動を起こして、周りを騒然と唖然と驚かせて、そのビックリしたみたいな、そんな雰囲気を楽しむ節がある。

 他人の印象とか色々、ちゃぶ台引っくり返すようにしなければ気がすまない、わけ分からない性質なんだろうよ。

 昔の俺は、奴に既存の世界観を日々破壊されて、破滅的に崩壊した日々を生きさせられた、お家の事情による教育は、当時の俺を精神的に磨耗させて殺しつくすほどだったから、今の奴は多少なりともマトモに成った方と、好意的に判断するべきだろうか?


 いいや、やつは必ず、俺の手で殺す、そんな当たり前の、この世の必然に違いはありえねえ。

 俺が俺である限り、その絶対の当然であり常識、誓いと違われない約束に裏打ちされた、俺らしさが一部も変わる余地はない。

 爺はできる限り惨たらしく、悪逆無道に、最大限の苦痛とともに拷問の果てに殺したい、それが俺の今際の望みだ。

 何かしら、全てを引っくり返し、全てを俺の思い通りにする、運ぶ、会心で改進的な、何かないか? 俺は日が暮れるまで沈思黙考、考え続けるのだった。


 夜、異世界に浮かぶ七色の、七つの月や、無闇に多い星の輝きを見ながら、つれづれに哲学をしていた、ひどく個人的な。


 肉体は、常に最大限節制して、鍛えたりもしておかないといけない。

 人間の三大要素として、心技体があると思うのだが、精神力も技術力も、どちらも頼りきるのは心もとない感じ、というか不安が拭えない。

 だから、健康状態を最善にして、精神や技術の劣悪さを、カバーできていると良いと思う。

 こうしていれば、精神が折れてたり、技術が無くても、まあ大抵は最低限のラインは超えれる場合が本当に多いからな、これはいやマジでガチな話でな。


「超一流の状況環境下で、その社会や世界やポジションに存在し、そういう運命を歩みつつ。

 さらに、自分が超一流の存在自身でないと、人生というゲームは途方がないほど、果てしないほどにつまらない下らないしょうもない、面白くないしつまらない下らない。

 高スペックに何でも出来る、全てを思い通りにできる、そういう存在であり続けなり続け至り続け上り続けて落ち続けないように、自己実現を完遂完結するか、リアルタイムで現在進行形で、し続けないといけない」 


 念仏のように、そのような事を唱える、てか俺に聞こえる感じで言っている爺が居た。

 まあ、それだけだがよ、あと言ってる事は大抵同意見、ただの純粋なる感想。

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