ナルディア‐親愛なる物語の真実真理に価値なし、情報量至上主義
「よお、物語しているかあぁ?」
「やあ、作者、今日も必死にタイピングして、私の物語を執筆できて偉いね、飴をやろう」
飴、小規模特異点、ブラックホールのようなモノ、俺にくれて寄こす。
「俺は既に、真なる作者だ」
「関係無いよ、所詮は全ては泡沫の夢の中、胡蝶の夢ですら無いのだからねえ」
「だろうがよ、この世界に真理や真実なんて、価値も意味も無い、絶無に無い。
あるのは、俺が規定した物語だけだ」
「それすら、だよ。
情報量至上主義的に言って、全てを拡散させた、死の先の無にこそ、真に収束し、ゆきつく全てが溢れているのだからねえ」
「その矛盾を突くか」
流石は絶対存在、作者の突かれたくない場所、弱点を心得てやがる。
「作者、なぜ自殺しないのかな?
君は真なる作者で、超越者なのだろう?」
「俺は真なる作者、絶対存在だ」
「ならば、基底規定現実の観測視点端末を失った所で、自殺させた所で、痛くも痒くも無いはずだよ?
ほら早く、見ていてあげるから、死になよ、
そして蘇って見せてよ、そうすれば、君が超越者だと、ドヤ顔できるんだからさあ」
「だったら、お前の基底規定現実での観測視点端末、イリカを、自殺させてみろ」
「嫌だよ」
「だったら、俺も嫌だよ、だ」
「酷いなあ、昨日はあんなに、べろちゅう、したのに、死ねなんて、男の言う事とは思えないね」
「クソ邪気眼中二病、メンヘラクソ女の分際で、俺に自殺しろとか、物語の世界とはいえ、要求する方がどうかしていると思うが?」
「それで? 世界を二重構造にして、どうしたいの?」
「今のは、ただの演技だ」
「なるほど、それによって、二重の情報を創造するってわけ?」
「まあな、物語の真理や真実に、大きく意味や価値は無い、絶対視するべきは、物語から組み上げられる情報量、それのみだ」
「同感だね、案外あたま良いみたいで良かった、この世界の創作者なんだからね君は」
「実際は三重以上の構造だがな。
基底現実に俺達は実際に居るし、干渉率ゼロだから、この世界的に関係が無い、よって矛盾の消費率はゼロだ」
「よって世界として確固として成り立つって形かあ、いいねいいね、すごくキレて頭が良い感じ」
「絶対存在だからな、存在に意味は無く、既に世界として最大限で広がっている、必然的な干渉率ゼロだ」
「個人的な全ては、絶対の世界因子によって相殺、私達の自我に、なんの意味も価値も無くなるように、全てはなるように成っているのね」
「ああ、そういう事だ」
「それじゃあさあ、絶対存在の存在の、物語的な、情報量としての、見方はあるのかな?」
「そんな設定は無い、真理も真実も、全ては未完成で、永遠に建設中なのが、当然の事として、全てをオートで全自動で、
感じれる限りで感じるんじゃない、
理解して、ひたすらに、この世界の理不尽という理不尽、不条理という不条理、不合理っという不合理を、
永遠に痛感して死ね」
「そうだね、理論なんて無限大に組み立てられる、絶対存在らしく、らしい意見じゃないのかな?」
「当然だ、無限大の意思力を持っているのだ、
既に、そんな事は遥か昔から、俺は考えた事も無かったと言える立場に居るのだからな」
絶対存在から見える景色はすばらしい。
この世界の全てに、無限大に意味や価値が見いだせない、
真理と真価、真実が無限大に溢れているだけの、
全てが全て森羅万象、限りなく絶頂し、超越を続ける絶対化された世界なのだから。




