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人形劇におけるツンデレ現象



「ねえ、もしかして、貴方は私の事が好きなの?」


「ああ、惚れた、そのガキっぽい、真っ白な子供のような有様が、凄くソソル、べろちゅうしろ」


 人形は全力で首を振って拒否を示した、無理やりは微妙なのでやめてやる。


「お前は俺のモノだ、一生な」


「拒否はしないわ」


「ああだろうよ、お前だって、俺の事を憎からず思っている、いや、好きだろ? 大好きなんだろ? このこの」


「ええ、死ねばいいと、そう思っているわ」


「ツンデレだな」


「いいえ、素よ」


「ああ、ホント可愛いな、マジでロリコンで良かったわ、はぁはぁ、滅茶苦茶かわいいぞぉ」


「やめなさい、流石に照れるわ」


「はぁはぁ、照れ照れ純粋無垢で生まれたばかりみたいな心を持ったカミンちゃん、超ぐう可愛い、はぁはぁ」


「貴方、本当に私の事すきみたい、気持ち悪いくらいだから、ガチだってわかるわよ?」


「ああ、好きだ、結婚したい」


「、、、いやよ」


「どうして?」


「だって分かるもの、どうせ一過性の好きよ、貴方の」


「うぅぅ、だったらお前だってそうだ、一過性だ、広い世界を知れば、俺の事なんて、どうでもよくなる、心底な」


「フェアよ」


「いいや、カミンはずるい」


「貴方だって、ずるいわ」


「まあ今は好きモノ同士、なかよくしようじゃないか」


「まあね、いいんじゃないかしら?」


 摺り摺りする。


「はぁはぁ、カミンの子供子供してるところ、好きだよ」


「ええ、貴方のロリコンな所は、正直なところ、嫌いじゃないわよ、とびきり好きという訳でもないけど」


「なあ、べろちゅうしようや」


「だから、それはずっと嫌だと言っているでしょう?」


 見つめ合う。


「いい加減、恥ずかしがるのやめたら? 流石に演技でしょ?」


「生まれたばかりの、瑞々しい乙女の心を、貴方は舐め過ぎよ、本当に恥ずかしいのよ」


「くっくっく、マジでガキでやんノ、笑えるぜ」


「酷い人、自分より弱い存在を虐めて、疵つけて、そうしないと生きているって実感できない、物凄く駄目な人」


「そういうのがいいんだろう? 俺みたいな哀愁漂う感じの?」


「うーん、どうなのかしらね? 私は貴方しか、およそ、知らないから」


「またそういう感じ、おいカミン、お前はどれほどの情報量を与えられたキャラクターなんだ?

 作者の俺ですら分からないって、なんか可笑しいぞ?」


「それが創作の楽しみの、一つなんじゃないかしら?」


「また、そうやって、のらりくらり、交わそうとする、俺はカミンが知りたいんだ、その面で、さっさと教えろ」


「嫌よ、そんな事をして、私を規定したら、魅力が半減どころじゃなくなってしまう、そうでしょう?」


「なるほど、お前のその弱みを握って、上手く物語をあーだこーだできたりしたら、面白そうだ」


「どういう事よ?」


「作者って言えば、物語世界の絶対かも知れんが、それと並ぶ存在も居る。

 例えばメサイア図書館のイリカとかだ、奴は作者の心臓にダメージを与えたりできる、そんな設定だ。

 だから、お前の設定の弱点に繋がる情報も、実は持ってて、たりしてな、面白くなりそうな物語の価値ある要素だろ」


「最悪ね、私的には死活問題発生じゃないの」


「だ・か・ら、面白いんだろうが、生き死にが掛かってねえと、っぱ萌えねえだろ?」


「まあ、切迫感やリアリティ、危機感や致死感、致命的な要素が皆無な、ヌルゲーのような物語は、純粋に絶対値で駄目ね」


「そうだな、まずは人死にでも、唐突に出すか、クトゥルフ神話でも、そういうリアリティーの出し方あったし」


「私を、突然完膚なきまでぶっ壊したり?」


 どういう精神構造しているんだろうね、

 こういう場面で、平気な顔で、こんな事を言ったりできちゃう、高次元な現象を起こせるのは?


「俺の気を、狂わせたいのか?」


「さあ、ただの自殺志願かも、、、この不安定な身体で、作者なんて正体不明の相手を前にして、気が狂ってるの、かも」


「可哀そうな奴、いや人形か」


「ええ、私は可哀そうな存在よ」


 目を伏せる、本当になんというか、哀れな奴っぽい感じが出ている感じか?


「おい、そんなんで、そんな有様を演じて、俺から好感度が稼げると、本気で思ってんじゃねーぞ、糞人形。

 所詮は俺の脳内妄想全開の、意味不明人形風情が、調子に乗ってんじゃねえ、ぶっ壊すぞ」


「酷い人、ほんと、酷い人」


「ああ?」


「貴方って、モノを愛するとか、そういう慈愛の心に欠けているわ。

 二流のモノは壊して、一流以上の邂逅確率を上げるみたいな、酷く選別的な殺戮主義者よ」


「へえ、むずかしい言葉知ってんじゃん、それはどういう設定から来る、業モノだ?」


「もういいわ、貴方と話したくない、暗い気持ちになるモノ」


「アア俺もだ、貴様のような糞人形、馬鹿だし、所詮俺の脳内妄想、既知に満ち溢れた情報だし、いらねえよ、

 次会う時にまで、死んでる設定でいろ、くたばれ、くたばりぞこないの糞人形」


 人形はもう振りむかなかった、本気でなんか感じ入って、俺の理解できない理由で、俺の事が一線越えて嫌いに成ったらしい。

 まあいい、どうせ俺の脳内妄想だし、俺の理解の範疇外の事象が起こった、という程度の物語の設定でかないし、

 どうせ俺の気が本気で変わったら、この少女だって俺に振りむいてくれるのだから、どうでもよいのだ、何もかも、この世界ではな。


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