シャルと人生の”詰まらない”を楽しむ
人生とか、俺は他にも色々な呼び名を持つが、ゲームと言っている、なぜかシックリくる。
この哲学はあるいは、何か高次元な領域に結び付く、さらに高次元な概念法則の一部を構成する、予感があるのだ。
所詮は処世術、高次脳機能作用の話し。
「おい、こんな詰まらないゲームやって、何か得られるものあるのかね?」
「馬鹿ね、詰まらない、その感情ってとても大事なのよ?
なぜなら、その差分が、神ゲーを楽しむ為に役立つから」
「ああ、そうだな、合わせるぜ。
せっかく、そう、せっかくだよ。
お前、他ならないシャルと遊んでるのにぃ、詰まらないってか、勿体無い惜しい過ぎる」
「そうね、このゲームも、作画がいいのにって。
それによって、詰まらなさっていうか、こちらの欲求不満を煽り立てていると思うの」
「とにかく、全力で100%の力で、本気で真剣にやってみるか」
「ええ、このルナティックハードモードで、本当にどうにもならないなら、一段階下げましょう」
「ベリーハードでも、どうにもならない気がするが、、?」
「ええ、むしろ、ハードもノーマルもイージーもベリーイージーでも、ほぼ不可能領域、無理でしょうね」
「不可能を可能にするって、話か?」
「あるいは、ルナティックイージーモードがあるかどうか、って話よ」
「まじか」
まじよ、と言われた。
「まあ、どんな時でも、俺の信条は決まりきっている」
「ふん、言ってみなさい」
「人生を生きている間はな、どんな時でも、真に費用対効果の限界で生きるんだ。
目先の損にも得にも捕われず。
最終的に最大限の結果が出力されるように、ただただ無心に、愚直に無心に無感情に生きる、生きたい。
そういう神の領域で生きたいなら、神の領域の脳内世界が必要だって思うだろ?。
だがな、これを逆に考えれば、神の領域で生きれば、神の領域の脳内世界が自然と必然に現出生成創造されるのだ。
俺は俺の考える黄金比の攻略法に絶対に従い、一切ブレずに曲がらず屈せずに、この人生というゲームをプレイすると誓っているのだ」
「ふんふん、貴方の攻略法を聞きましょうか?」
「え、、、、と、、、、しゃ、シャルさんの為に自分の全てを捧げることですぅ」
「愛の為に生きれば、神の領域に至れるの? なんというか、陳腐ね」
「せせら笑われた!
まて、まだ俺のターンは終わってねぇ」
「もう終わりよ。
だいたい、貴方の存在としての情報演算・処理能力は、たかが知れてるの」
「ゆえに?」
「ゆえに、わたしが目を見張る、私の主観相対的に高次元的になりうる何か。
事象に現象に存在に世界にゲーム要素的なモノ、貴方は何も自分で生み出すことはできないのだからね。
はっきり言うわ、面白くないの、ってね」
「おおい、だったら、なんでお前は俺といるんだぁ! 根本的に疑問すぎるぅ!」
「まあ、どんなに低次元な存在でもねぇ。
いつも涙ぐましいまでに、本気の本気。
無限大的有限大に、終わりの見えない自分との戦いの中で、何時も灼熱の精神世界に存在している限りは、っね?」
「ねっ、てなんなのさ?」
「最低限は認めてあげる、許してあげる。
貴方が存在することで、無限に世界が不幸になっても、恵まれない人達が生まれても。
「どんだけ俺は罪深い存在だったんだぁ」
「気づいてないの? 罪の塊みたいな存在よ? 貴方は。
どれだけの富と財と愛情と、その他もろもろ、貴方が莫大に消費してると思ってる?」
「覚えが、一切でないんだが?」
「駄目駄目ね、貴方は認識外なら、罪にならないとでも思ってるの?
感じれないモノも感じるのよ、認識外にある無上の罪。
貴方はそういうモノを感じて、無限大の罪悪感を背負って生きるべきね、その方が、ね?」
「面白いってのかよぉ、」
「うん、そういう風に生きた方が、面白いって気づいてるじゃないの。
そんな感じに傍に、ずっと一緒にいて、貴方が貴方である内は、面白いモノ足りえる、のよ」
「なに言ってるんだよ、、」
「今まで大して積み重ねてないのだから、貴方では私の考えは全部理解できないでしょうね、かわいそう」
「ああ、わぁーたよ、積み重ねて、全部理解してやるよ」
「あらあら、カッコ嬉しいこと言ってくれる」
「それって、あらあら内心の台詞か、あらあらカッコよくて嬉しい「黙れ」はい」
黙った、少し目の前の人が紅潮してるが。
「貴方、どれだけ、無上に、それこそ無限大に不幸な人がいるか、ちゃんと認識してる?」
「あれか? 認識外の”そういうモノ”も、認識しろって、無理難題を課題として俺に提出するつもりか?」
「そうよ、貴方は一瞬に処理できる情報の、質も量も強度も多彩性も、何もかも低すぎるの。
もっともっと、感情と感受性に溢れた存在にならなくちゃいけない、まだまだ朴念仁ってわけよ」
「ああ、逆に幸福な、恵まれたような存在や世界も、ちゃんと認識しておけってぇ?」
「言う手間が省けたわ。
そう、まだまだ貴方は上位も下位の世界も、そこに生きる存在も知らなすぎる。
この一定の階層で区切られた世界、無限に上も下もあるんだから、できる限りどん底も天辺も知るべきなの。
そうする事によって、今の自分がどれだけ幸福か、それで不幸か、などなど等々いろいろ、最大限実感して。
それを糧にし利用し踏み台にして、日々より高次元に飛躍昇華する事が初めて真にできるの」
「もっと自分を知ってほしいって話?」
「もちろん。
貴方に、私が感じる激痛、激情、感動、娯楽、悦楽に享楽、知的な充足感とか。
無限の想像力によって、四六時中、頭が切れて、切れてる感覚でひらめき続け、急き立てられてるかのような、あの得もいえない感じ。
それら、わたしが感じてること、できる限りで全部、共感して欲しい。
そしてお互いに最大限の感情移入をして、響き合うように生きてみたい、そうと思わない?」
「思わない事もない、けど、な」
「駆り立てられて、どうしようもない感じ?
焦がれて焦がれて、憧れとか尊敬や崇拝心が止まるところを知らない風になれば、面白いと思うの。
貴方がそういう風に、変な風になってるところを、わたしは見てみたい、まる」
「まあ、そうだな、俺もそういう俺を、見てみたく、なくも無くもなくない」




