作者・国広タクミ編
俺が思っている格言として、
「魅力あふれるオーラを身につけたいなら、どんな時でもより良く一歩踏み込め」
みたいなのがある。
だから俺は、俺を物語に参加させることにした、作者としてだ。
観測者すら超越した、世界を執筆する作者が、世界にさんかするのだ、楽しいだろうが?
だが一応、物語の流れは明記しておく。
プロローグ。
俺には尊敬する作者が居るが、本気で負けてないと思っている
俺は誇り高い、なお且つ有能で有用な存在なのだ
「はあ、オフ会なんてトラブルの巣窟だろうに」
俺は渋谷のマルキューと呼ばれる、ある意味でバカっぽい名前の所を待ち合わせにしていた。
ビルを何となく見ながら、今思っているのは、言葉の通りだ。
俺は実証するが、オフ会ってバカ、人生詰んでるゴミ共がする事だ。
俺は待ち合わせの時間まで、今日を全体的にシミュレーションする事にした、俺的妄想OFF会って奴だ
さて、ここまでの経緯をざっとお浚いしようか
俺は昔、俺の事を嫌いだ嫌いだと言っていた、とある人物とのオフ会をよく妄想していた。
そんな時、突然「書籍化しよう」のホームユーザーページに、そいつの名前付きのメッセージがあったのだ。
内容は端的に言って、俺とオフ会がしたい、つまり出会いたいって内容だった。
俺はまあ、いいか、程度の軽いノリで、ここに居る、以上終わり。
あ、来た。
妄想をしている間に、既に待ち合わせ時刻に成っていた。
その女は、普通だった。
可もなく、不可もない、平均点を形にしたような、凄くイメージしやすい登場人物って例え話が当てはまる。
名前は、猪口寧々。
まず出会って第一声は、特に思いつかない、俺的に当然だ。
そいつは俺の事が嫌いで嫌いで、悪口を短編に纏めて、一万文字くらいにする猛者だったのだ。
だが、口からは言葉が繰り出された、ネットのノリでしゃべれば良いと体感で分かっていたのだ。
「いいねいいね、なんか刺されそうで胸がドキドキするよ
俺はお前みたいな奴が嫌いだけど、好きだ
一緒にいると、殺されそうでドキドキするような
床の情事のさなかに、寝首を本気でかいてくれるような、アブない奴が良いと思うんだ
どうせ一発逆転しか狙えない、社会の逸れ者同士だろう? 仲良くしようや
サイコ野郎でサイコパス、俺のイメージはそうだったから、働いてないと本気で思ってるんだけど、ごめんだよぉ」
最悪だ。
こんな風に語ってから、「俺のこと嫌いなんだろうが、どうして感じてんだ?」から
「文章だとあんなに刺刺してたのに、実際に会ったらこれかよ、興ざめだぜ」って所まで考えた、
そして多分、俺は朝日の照りかえる場所で、そいつに本気で刺されてると思った、やべえ怖いわオフ会、終わり。
そして、現実は若干違ったのだが、最終的に俺は殺された。
もちろん内容は運命的な出会いから恋に落ちて、心中、
と思いこませておいて、相手は死を恐れて、最終的には逃げ出して、俺がそいつに殺されたような形だ。
最後の最後で「わたしも後を追うから!」って言っていたが、どうだかね。
そして俺は、今、帝国の覇者って言われる存在の目の前にいる。
あとこれは俺の小説の世界と同じだった。
俺は観測者特権以上に強力で、汎用性のある、製作者・創造者・作者特権と呼べるだろうチート能力持ちである。




