幻聴伽耶とメサイア
幻聴伽耶には、佳代という一人の少女が営む、良心という幻想を温める家族が居る。
図書館として、最古、
人間が人間である為に、必須な人間性を、世界の最初から独占して、果てない幻想として死守するのが使命である。
「くだらんな、その為に佳代、てめえは魂を浪費し、一時でも気を抜けば即死の、欠落と欠点、最弱の絶対存在になった」
そう最弱、人の温もりを無限大に求める、人間に無上に酔いしれる化け物、
絶対の強度無くして生存もできない、非現実理念存在。
「貴方だって、救世、人を救う、私と似ているはず」
観ているのを気取られたらしい、わたしは姿を現す。
「よお」
「はい」
会話は無かった、そんなモノは無意味だからだ。
この佳代は、無上に体系化された、存在を無限大に加速させる、真なる意味と価値を極め続けて、サヴァンの中に常にいる。
想像病という名の創造病。
「死んだ方が、遥かにマシな有様だな」
「それは、貴方にも、同じように言える事だ」
ちがいねえ、目を見開き、頭脳を放置して、感覚だけで条件反射の情報として放っている感じか。
つまり、この佳代は、わたしを反射して対応する操り人形みたいな感じだ、おもしれえ。
「最古の図書館と、始祖なる神々群、昔から似ている所はあって、気になってたんだが?」
「そうでしょう、それでも、わたしと貴方は、まったく違う、同じ存在ではない」
似ている、それは無意味だ、認識として定義される類似に、本質的な意味は皆無なのを、私は知っている。
「お前たちは、人間の真価を、幻想として独占して、人間の底を、どこまでも見通せなくする役割を果たしているわけだ。
世界において、人間に意味や価値があるのか?
それは宇宙の神秘のように、知られていないからこそ、無上に生き続けてみたくなる、貴重のロマンだ。
絶対に謎にしておくべき、だが真理として実体が必要な、そんな世界の在り方を規定する、根幹要素の知的ブレインとして居る訳だ」
「正解ですね、そして貴方は救世、人の世を正し、人が立つ世界を、より良くするモノたち、そうなのでしょう?」
どうだか、正直な感想はありえないだ。
「俺様は世界がどうなろうが、しったこっちゃない、本当の所は、世界なんてどうでも良いとおもっている。
なぜなら、俺様が心地よいと思うのが、第一に大事だからだ
当然だ、俺様が第一に優遇されるべき、救世の対象だからだ」
俺様、この自我は、メサイアの極点が生み出す、どうしようもない自我だ、曝け出して暴かれても、文句は無い。
「混沌としてますね、絶対に優遇されるべき、人の救世という使命を果たす己。
貴方はおそらく、世界を救う為に、世界の全てを犠牲にしても良いほどに、自分を優遇したいのでしょう?」
「ああそうだ、なにか文句があるなら聞いてやる、俺様に刃向かう答えならば、完膚なきまでに消すまでだがな」
「無いです、酷く人間らしい、人間のような人間でしか無いならば、
最終的には、わたしの創造する真の良心に適合してくれると、固く信じられるので」
「くだらねえ、誰が、てめえの思い描いたシナリオ通りに動くかよ、
誓ってやるが、メサイア図書館は、幻聴伽耶を、最終的には併合し、お前らを手玉のようにしてやるってな」
「面白い、くるがいいです」
「ああ、十二分に貼り合ってくれる事を、天から祈っているぜ」
無意味な会話だった、だが奴の真意を、少しでも組み取れる事ができた。
やっぱ、あいつ、佳代は馬鹿だ、馬鹿なだけの、最初から存在しているだけの、人間が大好きな化け物だ。
一途に人間の良心を信じて信じて、幻想して、最愛の人間に、その良心をもって認められたい。
「哀れだな、てめえの待つ、真の人間なんて、この世のどこを探しても、幻想の中にしか存在しない」
世界を初めから、始祖なる神々群として持つ、わたしが断言する。
奴が待つ、絶対の人間は、絶対に居ない。
誰もが穢れ、知的生命体の性質的に言って、ハッキリ言って良心なんてモノは、絶無に持ちえない。
「そう、そんなモノが持てるのは、絶対の化け物だけだ」
真の人間という幻想、人間とは所詮は愛に値しない、くだらねえつまらねえ、脆過ぎるしょうもない出来そこないの肉人形に過ぎない。
わたしの絶対の結論だ、それはどんな時でもちがいない、世界の真理だろう。
そして、幻想を愛する幻想的な化け物が、世界を支配し、絶対の秩序を敷く、だが化け物ゆえに、慢心と傲慢から逃れらない。
「本当に救いようが無いほどに、破綻・破滅・崩壊的な、クソ腐った世界の現状でしかない訳だ」
わたしはニヒルに笑い、ネガティブに在った、そう、ただそれだけだ。




