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幻聴伽耶ネットワーク‐第二部‐全力全開でプレイヤーに媚びるようになった世界にて

 

 

 やあやあ、俺だよ、俺俺、詐欺じゃないぞぉおー。

 さて、俺は生まれて初めて小説を書いていて、文章って情報媒体を入力しているんだが、

 語りが荒削りってか? 嘘つけみさらせ。

 この文章はまだ原語って情報を、出力する事にまったく慣れていない、

 俺的前人未到の地って奴を、俺は裸足で何も知らずに歩いているって奴だな。


 もちろん、今の俺は何万時間も小説執筆プレイってゲームを実践済みだ。

 だが、この文章の大体40%くらいは、初めて書いた俺の小説の原文ママなのだ。

 それによって起こる、アトミックファイナルラスト的なドラゴンミラクルが、俺が見たい事なのだ。

 あー違う適当言っちまった、ようは遥か昔の、今となっては他人の俺と、今の俺の、人間関係、意思の交換に疎通、そんなモンが見たいからの実権って訳だな。


「うがぁー、今日も今日とて超あちぃー、まったくやってられんな~!温暖化で地球も怒ってる証拠だぜこりゃ~。」


 俺はこの、プレイヤーに全力で媚びるようになったゲーム、覇王国イルミナード伝説、って名前だったか? 

 とにかく、そのゲームで重要な最前線、イルミナード第一方位陣って奴を任される、言うなら隊長って奴なのだ。

 さて俺は誰に向かって、こんな初期設定を語っているのかな? 知らないが、とにかくそういう事で、そういう話なのだ。


 と、一人で布団の上でうずくまっていると、頭上から声がかかる。


「ちょっと、お兄ちゃん!夏だからって、いつまでぐだぐだやってるの!もう9時だよ!」


 目覚まし時計よりも数段姦しい声量、うむ今日も元気で何よりだわが妹よ。


 目だけそちらに向けると、只管にファンシーで超絶な美少女が居た。

 凄まじいの一言に尽きる、全力で媚びてきている、このゲームの必死さが伝わってくるってもんだぜ。


 ちょっと前までは、ここまで超絶的にジンガイ染みた何か、グラフィックやら声の質やら、数えれば数十を超える要素なのだが、

 とかく、王国の覇者の自分勝手で実力主義、真のプロゲーマー以外お断りの、灼熱の戦場を生きれない奴は即死ね、死ぬ的な感じから変わった。

 プレイヤー人口の減少、あるいは微増しかしなくなって、上に立つ快楽が減ってしまい、

 その”灼熱過ぎる地獄最前線”、正直地獄甲子園のような有様を支える場所に、致命的な欠員が出るようになって初めて、こういう処置がされた、らしい。

 なぜそれを、俺なんかこっぱ一般市民程度の格、イルミナードの最前線指揮官隊長ってのは、まあその程度、なぜなら。


 いやいやその前に、まずは自己紹介からだな、こいつは見て通り、典型的な妹さんだ。

 森羅万象を統べる、無限にして至上の観測者って、チート裏ボスの周回必須の強敵のような有様が微妙に疵だが、普段は普通。

 偶に神成る外なる意志に支配され、茶飲み話に重要な事を話したりする、上記世界の秘密的な事は、だいたいその時俺は知る。

 まあ宜しくしてやってくれ、優しくていい奴なんだ、俺に対して以外にはな。


 名前も一応初出ししとくか!別にお兄ちゃん!妹!って呼び合うつもりだから別にいいと思うが気分的にな!


「妹の方が坂崎かよ、俺の方が坂崎樹イツキだ!よろしくなぁ!」


「ちょっ、お兄ちゃんどうしたのぉっ?!」


 見た目に関しては軽く言うなら、超絶美少女しかもロリ。

 重く言うなら、今時の若者はけしからんなぁ!親はどういう食べ物を食べさせたんだ!とか、凄く言いたい。

 ハッキリ言ってエッチ過ぎるのだ、身体のラインに凹凸、にじみ出る性的なオーラ、

 全面的にとかく色気がヤバい、清楚系サキュバスさんだな、しかも実は超絶肉食形の、実に良い感じ。

 髪の毛の方は俺がロングにしてくりぃー、と拝み倒しねだっていたら何時の間にか伸びてて、腰ほどの立派なモノだ、もちろん黒だぜっ。


「あっはっはっ!!!たのしいなああああ!」


「あの、、ああ、、えと、うん、そうだね」


 顔つきもいっとくかぁ!

 そうだな、俺の好み的には、もうちょっと釣り目がちじゃなく、タレ目で、その上上目遣いで「お兄ちゃぁ~ん」とか、将来声優になりそうな位甘くて舌っ足らずな声が出てたら完璧だった。

 まあ今も小顔で整ってて健康的で魅力一杯沢山で、拍子を何拍打っても足りないね、俺の自慢の娘だよ、がははぁははっは。


「ああああああああはっはっははっはっ!!」


「ちょっと?どうしたの?頭可笑しくなってるの?

 そういうモード?

 だったら引き返してすこし経ってから、また様子見に来るけど」


「愉快愉快! 人間は生きているだけで、無上の快楽を得られるもんなんだなぁ!!!」


「お兄ちゃんとの人生の感じ方、温度差に、妹である佳代は、感情移入できなくて、至極なさけなくなってきたよぉっ」


「そんなわけないだろぉ!お兄ちゃんと佳代の、ハートウォーミングにハートフルぼっこコミュニケートでなああ!

 やろうぜ!なあ!今日も元気一杯、頭脳明瞭、才気煥発、笑顔満載列伝だぞ!」


「あうぅっ、変な四文字熟語並べてると、余計あたま可笑しい風に見えるから、止めたほうがいいよ。

 でも、まあおはよう、朝だよお兄ちゃん」


「おおぉ!おはようだぜ!今日も可愛いなぁお前は!どうだ?朝から兄ちゃんとプロレスごっこでもするかぁ?!」


「どうしたの?まるで明日死ぬかもしれないテンションだよ?持病の発作が再発したの?」


「そんなわけないだろぉ!ってさっきも同じ台詞言ったな!

 いいんだよ!朝はこれくらいテンション高めて、昼の睡魔に備えるんだ!

 昼寝てしまうと一日の全盛期を無駄にした気がしてならねぇからな!」


「そんな賢明な思考してたなんて、私は初耳だよ、それより朝ごはん食べる?一応用意しておいたんだけど、、?」


「当たり前田の太郎だ!べらんめえぇ!てーか、待っててくれたのかぁ!わが妹よぉ!なんて健気なんだ!可愛すぎるぞこんちくしょー!」


「ちょっと怖いくらい今日はテンション高いね、なにか良い事あったの?話くらいなら聞くけど」


「おおぉお!やはり察してくれたか!

 兄の微妙な心境の変化を敏感に感じ取る、妹ならではだよなぁ~くぅうう!いいねぇ!この感触!ぐぅーだぜぇ!ぐぅ!」


「うん、わかったから、何があったのか話してちょうだいな」


 ああ、そうだったな、俺は確かに死ぬほどテンションが高い、自覚がなかったが、どうやら改めて、その理由を思い出す事ができた。


「聞いて驚くなよぉ!

 なんとこの田舎に天使のように舞い降りた天使!あの金髪碧眼という四文字熟語を生み出した開闢の使徒にして、暁の堕天使!あのシャルちゃんが俺と付き合ってくれることになったんだぁ!」


 そうなのだった、あのクール系ハイパーウルテク、毒舌品評会世界名誉大会長総帥殿下、罵詈雑言検定SSS級取得者、

 にして、俺の永遠の副長、補佐と相棒的な行動をさせたら、およそ右に出るモノは居ない、俺的大英雄のボジションを持つ愛らしい可愛い感じの奴。


「、、、はぁああ嗚呼ああああああhhhhhhhhっはあああああああああああああああ」


「わあはっははあ、死ぬほどうるせぇえええええ!!」


 佳代は、妹は、お兄ちゃんに彼女ができてしまって、絶賛嫉妬中、

 たぶんおそらくきっと、いや絶対、推測が確定情報に一瞬で変わるくらい、丸分かり。


「ちょっと!!どういうつもりぃ!妹に彼氏ができる一年前に話しておけって言った張本人がぁ!どうして抜けぬけと条約違反かましてくれてますかぁ!」


「そんな不平等条約知るかぁ!俺は今日から勝ち組になるんだぁ!やったぜぇ今日から新世界の神だぜぇ!いやほぉおおー!」


「なんで、、ありえない!!お兄ちゃんが女の子と付き合うなんてぇ!将来は絶対わたしが引き取るしかないって思ってたのぃ!!」


「はぁ?!なんだってそりゃ大変だなぁ!一夫多妻制は日本じゃ認められてないし、将来はみんなで海外移住になっちまったなぁ!!」


「なるかぁ!!!このばーーーーーかお兄ちゃん!死んじゃえよぉもうぉ!!!


 そう言って、俺の部屋を飛び出していくわが妹。

 どうした事だぁ!開けた扉を閉めもせず、ドカドカと階段を転がるように転がり、ヤバげな音が家中に響き渡り、床を転げ壁にぶち当たり七転八倒を当たりにかまし、ピンポンボールの様な音!

 大怪獣が暴れたかのようなこの家は大丈夫だろうなぁ!ああ一体日本はどうなってしまうんだぁ!どうか俺の家だけは無傷でいてくれ!

てぇやべぇーーーぞこれぇ!!!


 俺は風よりも早く、部屋を飛び出し妹を救出に向かう。

 妹は目にホシを瞬かせながらぐったりとした調子、この様子じゃもう命は無いかもしれないなぁ~~~。

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