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とある王国『トアル王国』  作者: 真冬梨亜
異世界召喚ととある少女のチート
10/15

とある学園の魔法試験


この話は二話前のとある少女と、とある勇者の次の日となっております。

俺は地球から勇者としてやってきた。

名前は佳祐。

現在、ギガント学園というところで色々学ぶこととなっている。

これは、とある魔法試験の内容を記した日記だ。




俺は、入学式の次の日、あてがわれた宿から出てきた。

朝だ。

「よお、佳祐。夢じゃねえんだな」

達也がそう言って、手を挙げた。

俺達はハイタッチをした。

「そうみたいだね。夢だと思ったんだけど」

「....そういや、フランとか言う女子可愛かったな」

達也が遠い目をしてそう言った。

達也は大丈夫なのか?

「....そうだね。そういえば、剣術もすごかったよね」

「自重しても余裕レベルな。あんなレベル表記見たことねえ」

俺も....そう言おうとして、俺は思い出した。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ランラン(偽名)

20歳(嘘)

Lv.測りたくありません

スキル

開示許可がありません

魔法

開示許可がありません

特殊

いや〜見ないで(笑)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

....いたな。

何から何まで嘘の塊だった奴が。

こんなこと思っていると、

「そんなわけないよ〜」

とか言いながら出現しそうな軽そうな奴だった。

たしか、勇者には言ってもいい的なことを言っていた気が....。

「どうした?」

達也が俺に不思議そうに話しかけてきた。

俺は考えた末、話すことにした。

「達也、実はかれこれこういう訳で(以下略)」

「ほう、そんなことがあったのか。面白いことになってるな。で?フランはトアル王国の出身なのか?」

そういえば....フランが自国を話しているのを聞いたことがないな。

「っと、遅刻する。とりあえず、話しながら行こうぜ!」

達也にそう言われて、俺は考えながら学園へと向かった。



登校すると、フランはもう席に付いていた。

机に広げてあるのは魔法書だ。

「おはよう、ケイスケ」

俺に気づいたフランが笑顔で挨拶をしてきた。

「おはよう」

俺はそう言い、席に着いた。

さて、とりあえず、観察するべきか。

しばらく、フランはずっと魔法書を読んでいたが、ふとパタンと閉じた。

どうしてだ?

そう思うと同時に、先生が入ってきた。

「おはよう。皆さん」

すぐに、SHLが始まる。

「今日は例のとおり、魔法試験を行う」


そういうわけで、訓練所へとやってきた俺達。

例のとおり、俺の出番。

「好きな魔法を言ってみてください。失敗しても構いません。とりあえず、適性を探しましょう」

先生がそう言い、俺は魔法書を片手に詠唱を始める。

まずは小手調べ。

火魔法の『火球ファイア』からだ。

「空気よ。我が呼応に反応したまえ、燃焼なる聖なる火の玉よ。現れろ!『火球ファイア』!」

手を前にかざすと、火の玉が現れた。

「火魔法は使えるようですね。中級をどうぞ」

中級は....俺は魔法書をめくる。

あった。

炎延ファエクテンド』という魔法だ。

「炎天の空の元、大地揺らめく陽炎を。天より来る生命の息吹よ。我今ここに召喚する。大地よ、燃えろ。我ここに炎を送る『炎廷ファエクテンド』!」

大きな炎がぶわぁっと広がった。

「....おお、流石です。できるようですね。では、上級をお願いします!」

先生がテンション高めに言った。

次は、ページに出てきたのは『爆炎エクスプロージョン』。

っていうか、詠唱長っ!

「低低弱弱、煌々恐々、低くを得て、高くを得ず、天に届かぬ地獄の怒り、爛々呪古来阿吽の呼吸也、嘆く魂、地獄の叫び、今日をして今日を得ず。明日はなくならんとする天の声。抑揚あるように叫ぶ、踊る、空へと呼ぶ。我が心持ちを強くあらんとし、我が御心を精進す。天へ届くは我が魂。我が身心は天へと届き、地獄を幸せの地とする。我、ここに祝をあげ、花火を散らさんとす。いでよ『爆炎エクスプロージョン!』」

一瞬手が光、ものすごい虚脱感に襲われた。

「....ダメですか。では、水の初級を」

....きっと上級はかなりの難易度なのだろう。

先生は大して気にもせずに、次を促す。

次は、『水芸ドロップ』。

「水よ。我が力に反応したまえ、手に集中せし我に味方したまえ『水芸ドロップ』」

水が手から出た。

水の適性もあるのか....。

「ええと、これ以上のこともやって欲しいのですが事情もありますので、次の方、フランシェさん」

俺は、達也の隣へ行き、座った。

魔法のせいか、妙にだるい。

「次が、フランだな」

達也が興味津々にフランを見ている。

さあ、あいつの魔法はどうなんだか。

「フランシェさんは、火、水、風、土、治療術の魔法が使えると申告してありますね」

ほお、そんなに使えるのか。

フランは集中して、魔法を唱え始める。

もちろん、申告してあるため、魔法書の使用許可は許されていない。

「空気よ。我が呼応に反応したまえ、燃焼なる聖なる火の玉よ。現れろ!『火球ファイア』!」

ぼっ。

マッチのような火が指の先から出た。

「........。....はい。とても頑張りましたね。次は、水行きましょうか」

先生が驚いた後、優しげな声で言った。

まあ、そりゃあそうだ。

下手すぎる。

フランはめげすに水魔法を唱える。

「水よ。我が力に反応したまえ、手に集中せし我に味方したまえ『水芸ドロップ』」

ピシャリ。

先生の顔に水しぶきがかかる。

「「「「....」」」」

誰も何も言えなかった。

先生は静かに顔を拭きながら、次を促す。

フランはため息を吐いて次へと取り掛かる。

「風よ。大地を蹴りあげ、今我と共に。空へと駆け抜け、力を貸してくれ『風刃ウインドカッター』」

先生にそよ風が吹く。

「おお、これは気持ちいいですね。....風刃ウインドカッターのはずなんですがね」

「....すみません」

「次は土魔法ですね」

「母なる愛しき大地よ。天の恵みを豊饒したまえ。天の神よ、我が心に共鳴したまえ!『砂立ち《サンドスタンド》』」

土が若干舞い上がった。

....。

「えっと、これは土が盛り上がるのでは?....まあ、いいでしょう。次は治療術ですか?」

「....先生、私に使える治癒術は、口内炎を治すくらいしかありません!!」

この瞬間、クラスが凍りついた。

先生は口を開けて何も言えていない。

フランは自分のスカートを握りしめて、突っ立っている。

しばらくして、先生が口を開いた。

「....お疲れ様でした」

そう言い、フランは下を向いて次の人と変わった。




放課後。

「いや、フランには驚きだったな」

達也が唐突に言った。

「確かにな、どうやらあの嘘臭いやつと関連性はなさそうだ」

俺は達也とその結論に達した。

「よし、とりあえず、明日から授業、頑張るぞ」

「ああ」

そう言い、俺の1日は終わった。





まさかの口内炎ww

フランちゃんはおちゃめですな(笑)

というのが、この話を思いついた時の私の頭の中です

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