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元風俗店員が異世界で決意

精神的にかなりきていたのか起きたのは昼過ぎだった。


酒場に行くとジョディたちはもう西の山に出た後だった。

マスターが簡単な食事を用意してくれ少し遅めの昼食にする。

パンにスープに鳥っぽい肉と野菜を炒めたものを出してくれた。

こっちの世界の主食はやっぱパンか・・・米くいたいなぁ、味は地球とそんなに変わらないからいいんだけど。

などと考えながら食べているとマスターが話しかけてきた。


昨日の冒険者たちはここから馬車で2日程離れた所にある商業都市の冒険者たちでレベルアップのためと薬草採取のために西の山に来ていたそうだ。

この村では西の山と言っているが正式名称はコスス山と言う。

コスス山の薬草は有名で効きが良いので沢山の冒険者が採取に来る、またレベルアップにも最適な低レベルでも討伐可能なウォルフと言う狼型の魔獣が生息している為このあたりの冒険者の登竜門的な場所でもあるとのことだ。

ゴブリンなどの魔獣が出たことは1度もないのでこれから何度か調査する必要があるだろうとマスターが言ってきた。


「お前さんはどうするんだ、これから?」

「しばらくはこの村で冒険者の仕事をしますよ、その後は・・・」

その後の事はまだ考えていない。

まずは金と経験を稼がないと何もできないからだ。

この世界の他の異世界人を訪ねてみたいと言う気持ちもある。

会ったことはないが微妙に仲間意識も感じるし、色々と話もしたい、同じ地球人ならいいのだが別によその世界でも構わない、色々異世界あるあるなどで盛り上がれたら面白いだろう。



そういえばまだこの世界に来て2日しか経っていないんだなぁとしみじみ考える。

今のうちにマスターに聞いとくか。


「マスター・・・」

衝撃の事実が聞けた。

まずこの世界の時間だ。この世界は1日は24時間で暦は地球と全く同じだと言うこと。

なんでも遥か昔の異世界人が取り決めたのがそのままずっと使われていたらしい。

その異世界人は地球人だな。

言葉は地方によって訛ったりするらしいが人語・古代魔法語・妖精語・真言語とあるらしいのだが俺にはスキルで言語理解があるので人語は日本語に聞こえる。

マスターが古代魔法語を少し喋れたので喋ってもらうとこれも日本語に聞こえた。

どうやら全部日本語で聞こえそうだな・・・ちなみに文字も日本語に見える。

またケターキ大陸には王都ロートンと呼ばれる首都があり大きな都市は王都ロートン・商業都市ハーイン・工業都市ファミーマ・宗教都市セブレイ・観光都市サーケンがあり、その都市の周辺に小さな村や町がある。

また多くの人が光の神ラクテを信仰しており各村や町や都市には教会が建てられていて神父が在中している。月に一度、教会で教えを説いているらしい。

他にも火の神や水の神・大地の神・風の神・魔の神なども地域によっては信仰している。

宗教関係は覚えておかないと色々トラブルの元凶になりかねない。

そして、なんとこの大陸の王都の騎士団に異世界人がいて名をタナカシロウだ。

これは完全に地球人!!しかも同世代の可能性もある!!

いや・・・俺よりは若いか・・・今の見た目は20代半ばぐらいだが中身は37のおっさんだからな。

一番驚いたのがマスターが同い年だったことだ。ちなみにマイセンも。

見た目が何故か若返った俺を羨ましそうに睨んでいた。

この世界の通貨はK〈ケニー〉と言う通貨で今日食べた昼飯で500Kらしいので1Kで大体1円ぐらいだ。

わかりやすくていいな、おそらくこれも昔の異世界人が作ったのであろう。

俺と同じ年代から来た異世界人が昔いたのだろう。

魔獣についても教えてもらった。

魔獣を倒すと光の粒子になって消えていくのは光の神の元に行っていると言われているがよくわかっていないらしい、どこから魔獣がやってきたのかもわからないと言うことで各地で研究されているとのことだ。

魔獣にも色々いて悪魔種・獣魔種・ドラゴン種・怨霊種・混合種などがいてゴブリンは獣魔種になる。

ドラゴン種や悪魔種はかなり危険な存在らしく討伐にはSランク以上の冒険者しかいけない。

色んな話を聞いていると冒険者は俺にはむいてないかなぁと思ってきた。

平和が一番だよね。

あっそうだ、この酒場がなんでこんなに客が来ないのか聞いてみた。

酒場と言っても冒険者ギルドがメインで冒険者が仕事の依頼で来るぐらいでこの村の住人たちは基本自給自足でたまに来る行商人に取れた野菜や小麦などを売っている。

またコスス山の麓の洞窟では鉄が取れるのでその鉄を工業都市の職人に売っている。

なので住人は酒場などにはあまり来ない。

娯楽的なものはないかと聞くと、収穫祭や各家での誕生祭や月に一度は商業都市からきた商人がバザーを開くぐらいだと言う。

・・・なるほど娯楽は無いに等しいな。

都市ではどうなのか聞くと都市の方まで行くと色々とあるようだ。

酒場に食堂、賭博場、娼館なんてものもある。

娼館があるのか・・・おそらく裏の人間が経営してるようなところだろうな。

こっちでソレ系の店やればあたるんじゃね?裏の人間に話を通して利益の10%でも渡しときゃ何とでもなるだろう。

ライバルは居ないんだからあわよくば客を独占できるんじゃね?てことは村や町で娼館なんてものはないんだから交通手段さえあればデリバリーもできるじゃん。

いや通信手段もいるな・・・各都市に支店を出して・・・ジャンルの違う店をどんどん出して・・・やばい!!やりたい放題やん!!ムッハー!!みなぎってきた!!この世界に風営法なんてねぇんだ!!

まずは資金繰りだな・・・冒険者である程度稼いで都市に行きコネを作る。

表と裏どちらもいるよなぁ・・・1度早めに都市に顔を出しに行かないとな。

よし当初の予定が決まった!!俺は異世界で風俗王になるぞ!!

俺は悪そうな顔でほくそ笑んだ。


「なんて顔でわらってるのよ・・・」

いつの間にかジョディが帰ってきていたようだ。

いけないいけない、つい夜の顔になってしまった。


「マスターあの山の洞窟に瘴気溜りができてるみたいだわ、まだ小さいけど早めに浄化しないと大きくなりそうな感じね。」

「そうか。じゃあハーインに行って神官を連れてこないとダメだな。それまで持ちそうか?」

「そのぐらいなら大丈夫よ、そのまま消えるかも知れないし・・・でもゴブリンがよって来てるから呼んだ方が無難よね。」

「また出たのか?」

「5体ほどね。」

どうやらまたゴブリンがいたらしい。

昨日のことを思い出し少し気分が悪くなる・・・それに瘴気溜り?とはなんだ訪ねてみた。


「魔獣が倒れると光の神の元に行くんだけど僅かな悪意が地上に残ってねそれが1つの場所に集まってくるのそれが集まって出来るのが瘴気溜りって言うの。」

「それに魔獣が集まってくるのか・・・」

それを浄化するのが神官って訳か。

ハーインに行くって言っていたが、今回は行って連れてくるだけっぽいからついて行ってもしかたないな。

馬車で往復4日、その間魔獣が集まってくるようだからレベルアップの為にゴブリン狩りに勤しむか。

目標が出来、やる事がはっきりすれば魔獣狩りもいけそうな気がしてきた。我ながら現金なもんだ。

とにかく目標レベルは10〜15ぐらいだな。

で大きな都市に行ってAランクを目指そう。

そこまでいけばある程度のコネも出来るだろう。


目指せ!!成り上がり!!捗ってきた!!



ついに元風俗店員が目覚めます。


まだまだ先行き不安な行き当たりばったりですが、目標に向かって突き進みます!!

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