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元風俗店員が初めての仕事

無事に冒険者カードをはっこうしてもらう。

クレジットカードぐらいの大きさに名前とランクが書いてある。

偽造できるんじゃないかと心配していると冒険者ギルドでしか作れない特殊な素材で作っておりギルドには偽造かどうかを調べることが出来るとのことだ。

確かに曲げようとしても曲がらないし金属のようでプラスチックのような不思議な素材だ。

俺の魔法なら変化させることもできそうだが紛失するともう冒険者登録できないようなのでやめておこう。

ギルドのマスターが来ればジョディと初仕事となるわけだが今ある依頼がなかったのでマイセンが診療所の薬草のストックが少なくなっていると言っていたので西の山に取りに行くことになっている。

一応報酬も出るしギルドに依頼しての仕事なのでランクアップの査定もしてくれる。

まぁ最初の仕事なので薬草採取は無難だな。

討伐はいきなりでいけるか心配だ、魔獣とは言え殺すことになるのだ。

耐えれるかどうかわからない。

転生や異世界に召喚された勇者たちはよく耐えれるものだと思う。

案外大丈夫なものなのか、その時になってみなければわからない。

だが、早めに確認しておかないと後々大変なことになりそうだ。


「遅いなぁ、マスター。今日は昼前には来ると言っていたのに・・・」

「早くしないと日が暮れてしまうなぁ。」

昼も過ぎてしばらくするとジョディが愚痴りだした。

それにしてもこの酒場全く客がこないな。夕方からの営業なのか?昼にランチでもやれば結構流行りそうだが人手不足に冒険者ギルドがメインなのか?ぱっと見この村に他の食堂のようなものはなかったからいけそうなんだがなぁ。

と、商売人根性を出していると酒場に小柄な恰幅のいい顔中ヒゲモジャのいかついおっさんが入ってきた。

見るからにドワーフですといった感じの風体のおっさんが顔をしかめながらジョディに話しかける。


「ジョディ!!仕事だ王都からの依頼だ!!なんでも西の山にゴブリンが出たらしい!!かなりの数が確認されているから集落を作っている可能性がある。ランクCだ!!誰か冒険者は村に残ってるか!!」

「マスター、冒険者はいてないよ、いま全員依頼に出てるから私ぐらいじゃない?」

「ランクCだからあと一人二人はいるだろが!!流石に一人じゃ無理だろ!!依頼は殲滅じゃなく調査だが一人じゃなぁ!!隣の村に何人か居てるだろ!!おい!!マイセンお前んとこのニアスの具合はどうなんだ!!」

「まだ無理だな。もうしばらく時間がかかるだろう。」

「なら至急隣村に伝達をだせ!!ジョディ至急だ!!」

何やら、慌ただしくなって来たな。

こりゃ俺の仕事はしばらくなしっぽくなりそうだ、しばらくは魔法の練習だな。

と何をするかな?などと考えていると。


「マスター調査だけなら私らで行けるよ?その間に他の子等も帰ってくるだろうし、隣村と合わせれば殲滅戦もいけるんじゃない?」

「ん?流石にお前でも一人じゃ危険だ!!」

「一人では行かないよ。」

あれ?私ら?嫌な予感しかしないぞ?


「今日、冒険者に登録したタケシと一緒に行くから。」

「えーーーーーーーーーーーーーっ!?」

力の限り驚いてみた。


「今日登録だと!?そんなもん死ににいくようなモンじゃないか!!ダメだダメだ!!」

マスターナイス!!駄目に決まっている!!


「いや、タケシは先ほどジョディと模擬戦で互角の戦いをしていたし異世界人だ、ジョディと二人なら調査ぐらい行けるだろう。」

マイセン殺す!!必ず殺す!!


「互角だぁ!?ジョディ本当か!?」

「私はちゃんと手を抜きました!!でもタケシなら調査ぐらいなら行けると思います。」

「竜爪〈りゅうそう〉使ってたじゃないか・・」

「うるさいっ!!」

「ほぅ・・・。小僧いけるか?」

えーーーーーーーーー!?無理だろ?初仕事だよ?何言ってんのこの人達?馬鹿なの?死ぬの?俺を殺したいの?


「どっちにしろその装備じゃ無理だろ!!奥の部屋で装備整えてこい!!ジョディも支度しろ!!」

えーーーーーーーーー!?俺の意見聞けよーーーー!!なんで一回俺に振ったの!?


「早くしろーーーーーっ!!」

どうやら、俺の意見は聞かないらしい。あー短い異世界ライフでした。どうもありがとうございました。

さて奥に来たものの何を装備すりゃいいんだ?偵察だろ?軽装備の方がいいよな。色んなものがあるが・・・とりあえずいま来ているのはニアスが用意してくれたいかにもRPGに出てくる村人といった感じの麻?か何かのズボンにシャツだ。

俺の着ていたスーツはボロボロの血まみれだったのでご臨終だ。

まずは防具だがあまり重いのをつけると動きづらいし・・・とりあえず皮の胸当て的なものがあるからそれを付けてみる。

うむ、頼りない。

動きやすいのは動きやすいが・・・防御力が・・・あっ同じようなのがもう一つある・・・うーん・・・動きにくくならないようにこっちを魔法で金属に変換してみるか?あっちの鎧の金属はなんだやけに光沢のある金属だな?あれを真似て変換できないかな?鎧を見ながら皮の鎧の装甲部分に魔力を込め変換させる。

あっ・・・出来た。うーんチートだな・・・まぁいいか、これであとは同じように篭手とブーツを変換する。ちなみに魔力は模擬戦が終わったあとに魔力水なる飲み物で回復している。

やたら光沢があるので偽装も施しながら変換をしているので見た目には皮製品だ。やっぱこの能力は応用力がありすぎる・・・あまり人には言わないでおこう。

魔力消費が激しかったが、魔力水がここにもあったのでそちらで補給する。

革の胸当て・革の篭手・革のブーツを装備した。実際は革ではないが・・・あとは・・・周りを見渡すと黒のコートのようなマントのようなものがある・・・厨二くさいかな・・・と羽織ってみる。

ムム、格好いい・・・よしこれで行こう。


装備したらステータスってどうなるんだろう?ステータスウインドウを出してみる。


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カワモ タケシ ♂

Lv:1

職業:魔法使い<無属性>

HP:45

MP:80

力 :25〈+10〉

守り:20〈+90〉

速さ:48〈+10〉

体力:30〈+10〉

賢さ:70

運 :35

スキル:物質変換魔法<下級>消費MP10

※物質を違う物質に変える

※生物は不可

言語理解


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装備:鉄の棍棒

装備:ミスリルの胸当て〈偽装済み〉

装備:ミスリルの篭手〈偽装済み〉

装備:ミスリルのブーツ〈偽装済み〉

装備:黒の外套〈速さ+10・体力+10〉


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おっ、装備欄が出た・・・ってあれミスリルだったのか!!もうこの魔法すげーな!!防御力めっさあがってるやん!?てか黒の外套って・・・厨二くさい・・・棍棒もミスリルにしとくか。


よし、いけそうな気がしてきた!!そう思っておこう!!


ジョディが入ってきて一言

「その格好・・・まぁいいけどね・・・最低でも防御は20は越しときなよ。」

なぜか冷たい目を向けられた。

俺の防御は合計110、約5倍もあれば十分だな。

いずれはもっといい素材・・例えばオリハルコン的なもので装備を作ろうひとかけらでもあれば作れるんだからな。


酒場に戻るとジョディとマスターとマイセンが話をしていた。

なんでも西の山の中腹にゴブリンの群れを見かけたとギルドに報告が上がり一番近くのマグナッド村に話がきたそうだ。

Bランクのジョディが在中していることも話が回ってきた理由の一つだったりする。

ともあれ西の山を目指して初仕事に出ることになった。


山の麓までは馬車で行くようでジョディが馬車を操り俺は荷馬車で緊張していた。

集落があるか・あった場合は規模・なかった場合はゴブリンの数・他の魔獣は居るかの確認。

ブツブツと内容を呟く・・・俺はジョディのサポート・・サポート・・・サポート・・・。

小一時間もすると麓に到着。


「タケシ、これを付けな。」

ジョディが指輪を渡してくる。

消音の効果がある魔道具で衣擦れの音や歩く音を和らげる効果があるらしい。

なんだこの便利な道具は!?かなり高価なものらしくマスターに絶対失くすな壊すなと言われたそうだ。

なるほど・・・便利な道具がこの世界にはたくさんあるようだ・・・色々みてみたいな。

余計なことを考えているとジョディに集中しろと怒られた。


気を引き締めて山の中腹を目指す。

ジョディの後を付いて山を登る・・・登る・・・登る・・・ジョディは一流の冒険者らしく慎重に素早く登っていく。

俺はついていくのがやっとだ・・・舗装のされていない獣道をスイスイと行くジョディ。

消音の指輪がなければすぐにでも見つかってしまっていたのではないかと思う。

急にジョディが止まり木の陰に隠れる。

俺も習って木の陰に隠れる。

30メートル程先に洞窟がありそこから2足歩行の獣が見える。ゴブリンだろう。

1メートルちょい程度の体長に醜悪な顔をした皮か布かわからないボロボロの服を着て棍棒や短剣や槍を持っている。

ここから見るだけで10体ぐらいか・・・洞窟の中となると数はわからない。

ジョディがこちらに来て小声で話しかけてくる。

「少し戻って休憩するよ。」

そう言って来た道を戻っていく。


洞窟から距離をとり少し開けたところで腰を下ろし休憩を取る。

「タケシ、あんたやっぱりすごいね、これだけ動き回れば普通バテてぶっ倒れるもんだよ。」

へ?そういえば疲れてはいるが動けないってわけではないな・・・今もすぐにでも動き出しても問題ないぐらいの疲れだし・・・


「あんたのステータスを大雑把でいいから教えなさい。」

ん?大雑把でか・・・あまり見せるなとも聞いてるけど作戦上ある程度は知っていたほうが便利かと思いざっと教える。もちろん防御はサバを読むが・・・


「なッ!!何その数字は!?普通レベル1なんてほとんどが1桁よ!!」

「え!?嘘?」

ジョディがステータスウインドウを出して見せてくれた。


〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓


アサート・ジョディ ♀

Lv:22

職業:闘士

HP:97

MP:0

力 :35〈+25〉

守り:17〈+55〉

速さ:52

体力:32

賢さ:17

運 :19

スキル:闘気術〈高〉↑

棍術マスター〈連撃・竜爪・竜牙・竜覇〉

隠密術

高速移動術〈中〉

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装備:竜人の棍

装備:闘神の衣

装備:闘士の胸当て

装備:闘士の篭手

装備:闘士の脛当て

装備:闘気のネックレス


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ジョディのステータスを見て絶句した。

俺のステータスは異常だといううことが分かる。

レベル22のジョディとほぼ変わらないどころか上回ってるものすらある。

いや装備品を入れるとほぼ上回っている・・・しまった・・・他の人のを見たことがないから平均がわからなかった。


休憩がてらいろいろ聞くとレベルが20を超えている者でないとランクB以上にはなれない事や現在世界最高レベルは107だと言うこと、レベルが1上がるとステータスが1か2上がる事、俺のステータスがおよそレベル15~18ぐらいの数値だと言う事、ゴブリン退治の適正レベルが7~10な事、ただし集落などがある場合は倍のレベルにランクB以上の冒険者がリーダーであることが条件として付く事などを教えてもらった。


「あんたの数値は異常すぎる誰にも言わない方がいい。」

「はい、気をつけます。」

「だけど、どうしようかしら・・・」

「何がですか?」

「あの洞窟はそんなに深くないからゴブリン等は多く見積もっても40体前後だと思うのよ。」

「へぇ~」

あれ?またなんか嫌な予感がするな・・・


「私らならあのくらいの数殲滅できるんじゃないかな?」

「俺、初戦ですよ?殺しとかしたことないので殺したあとどうなるかわからないので危険やと思います。」

「殺し?魔獣は滅するのよ?」

あっこれ話がかみ合わない感じだ。

こちらの世界では魔獣は滅ぼす物だと言うことで命を奪うことでは無いようだ。

これは価値観の違いか・・・これはやばいな・・・なんとか説得しないと。


「まぁ仕方ないわね、無理しても仕方ないし。もう一度見に行って周りの確認をして戻りましょう。あまり遅くなるとマスターにどやされるしね。」

おっ案外あっさり引いてくれた、良かった。

休憩を終え洞窟の方へ向かおうとしたその時。


「ぎゃゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」


洞窟の方から悲鳴が聞こえた。



元風俗店員らしさが全くないですがそれは今後と言うことで。

今は頻繁に更新できるだけやっていきます。

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