ボニーとクライド
「自由ってのはいいもんだ!」
クライドは言った
「そうよ、最高のディナーよ!」
ボニーは黙ってウインクした
二人は迷わず羽を伸ばした
「ハニー、自由の味はどうだい?」
クライドは訊いた
「ダーリン、ちょっと足りないわ!」
ボニーはボトルを揺さぶった
二人はワインを飲み干した
「ボニー、自由を満喫してる?」
クライドは目で尋ねた
「ほら、これがあたしたちの神様よ!」
ボニーはフォードV8を指さした
二人は笑って車に乗った
「自由の代償って、なんだろ?」
クライドがふと呟いた
「そんなもの、ありゃしない!」
ボニーはヒールを脱ぎ、足を投げ出す
カーラジオから音楽が流れてた
「いいかよく聞け!」と保安官
「この世に掟は、ただ二つ
殺るか、殺られるかだ
全員、覚悟はいいか!?」
フォードV8はスピードを落とした
ボニーとクライドは
恋と自由の絶頂で
112発の銃弾で
その身を引き裂かれた
代償は、命