第38話 徳川家康(解説編)
暫く執筆を中断していたせいか、まとめ編が、どうにも妙な方向に筆が奔ってしまいました。
最初はまとめ編は1話にまとめる予定だったのですが、本編で書けなかった裏設定(?)をこの際に明かしてしまおう、という想いが湧いたことから、つい、横道といえることをつらつらと書くことになり、そうしたことから、話が長くなりました。
更には、家康の子どもらについても、本編に出て来た信康、秀忠、ちょっとだけ出た秀康、督子以外についても触れようか、とまで考え出しましたが。
そんなことをやると、まとめ編が3話になってしまい、織田(三条)美子や鷹司(上里)美子よりも話が長くなるので、止めることにして、2話で何とかまとめました。
話を変えますが、ある意味では、他の戦国時代を舞台にしたネット小説でもよくある気がしますが、主人公達の最大の敵役の一人に、この小説世界でも徳川家康は結果的になってしまった気がします。
そうしたことから、テンプレの流れですね、と言われても仕方ない気さえしますが。
この小説世界では、家康は北米大陸で独立国を、他の者達(更に言えば、その中には主人公達の一族の一人である武田(上里)和子までもいるという)と協力して建国することになりました。
そして、歴史の修正力が働きすぎ、と揶揄されるかもしれませんが、家康の孫娘が後水尾天皇陛下の下に入内することになりましたが、徳川家の血を承けた皇子は皇位に即位しないという悲劇が起きました。
(最も、家康の孫娘が入内した理由が、史実では家康が積極的に入内を薦めたからなのですが、この小説世界では、鷹司(上里)美子が、自分への邪恋を当時は皇太子殿下だった後水尾天皇陛下に諦めさせるためだったという、何とも言えない理由からになっています。
更に言えば、その為に史実では和子が入内していますが、この世界では千江(史実の千姫)が入内することになりました。
しかも、紆余曲折の果てに、鷹司(上里)美子は後水尾天皇陛下の下に入内することになり、皇子を産んだことから。
最終的なことで、家康がこの世では知らないことになりますが、徳川家の血を承けた皇子が皇位に即位するという家康の願いを、美子が打ち砕くことになるという残酷な運命が起きたのです)
そんなことを考える一方で、家康の家庭は、ある意味では史実準拠になってしまった気がします。
正妻の瀬名とは離婚することになり、長男の信康とは義絶することになりました。
その一方で、史実同様に多くの側室(最もこの世界では、その多くが異人種)を抱えて、ある意味ではハーレムを築くことに家康は成りました。
そして、黒い肌の息子(秀康)や茶髪の娘(督子)ができることになりました。
そんなことはありましたが、最終的に嫡男となった秀忠も、北米共和国の大統領に就任したのですから、家康にしてみれば、この世界でも満足のいく生涯を送れた気がします。
第14部で少しだけ描きましたが、九条(徳川)完子と千江皇后陛下という栄達を遂げた二人の孫娘から贈られた隼を使った鷹狩りを楽しめる限り楽しんで、孫娘のおねだりを聞いてともに喜んで、医師から手術を受けるように諫言されましたが、その諫言を拒否して、最期はガンであの世に赴いて、かつての親友の織田信長との再会を楽しみにして、家康はこの世を去ることに。
見る人から見れば、色々ともう少し何とかしようとすべきだった、と言われるかもしれませんが。
私としては、この世界の家康はそれなりに自分の意思で、悔いのない人生を楽しんだ末に、あの世へと旅立って言った気がしてなりません。
そんなことを、つらつらとこの世界の家康の生涯を私なりに解説した末に考えます。
ご感想等をお待ちしています。




