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第21話 伊達政宗(まとめ編)

 伊達政宗 1567年生 ?年没 (第6部から最終部まで登場)


 伊達輝宗と上里智子の間の長子であり、7歳までブラジルで生まれ育った。

 本来ならば、そのままブラジルで成長して父の跡を継ぎ、ブラジルどころか中南米きっての名家にして富豪の当主になった筈だが、1574年の北米独立戦争勃発で運命は激変することになる。


 父の意向により、伊達家が日本本国に味方することを周囲に明らかにするために、母方伯母の家になる織田信長夫妻の下に政宗は預けられることになり、そこで学習院に留学し、又、育つことになったのだ。

(実際、この留学が周囲に与えた影響は絶大で、日本の中南米植民地の有力者の殆どが北米独立戦争に際して日本本国に味方したのは、この政宗の留学が発端といえる程だった)


 そして、北米独立戦争が終結した際、政宗はブラジルに帰国しても良かったのだが、織田信長夫妻の膝下で育つ内に、自らの将来の進路として、日本の衆議院議員、更には首相の路を目指そうとすることになり、日本に止まることになった。


 政宗は学習院高等部を卒業した後、農水省に就職して全農水陸前支部の組合員になり、その後、全農水から陸前県労連の役員へと出世し、更にはそれを基盤として、陸前県から労農党所属の衆議院議員に20代後半の身で当選することに至った。

 

 そうなった背景だが、義理の伯父になる織田信長や実の伯父になる小早川道平の薫陶を受け続けた為と言われており、実際に政宗は衆議院議員当選直後から、時の木下小一郎首相(労農党党首)らからは、将来の労農党党首にして首相候補とまで目されたと言われており、実際に当選直後の第1期から労農党主流派の路を歩み続けることになった。


 とはいえ、首相までの路は必ずしも平坦とは言えず、木下首相の急逝によって就任した、政宗からすれば義理の従兄になる二条昭実首相の下で農水相を務めたものの、それ以上の出世(農水相は閣僚の一員ではあるが、蔵相や内相、外相といった重要閣僚より格落ちになる)は阻まれることになった。

 又、尼子勝久首相の下では、最大野党の党首として雌伏を政宗は強いられもした。


 だが、そういった苦労から、女性議員の発掘等の労農党改革に努めた結果、1614年の衆議院総選挙で、政宗率いる労農党は大勝利を収めることに成功して、政宗は首相に就任することになった。

 そして、日本の憲政史上初の3期12年に亘る首相を務めることに成功し、現在では史上最高の首相という評価が、数々の世論調査における人気投票等で得られる程である。


(尚、全くの余談だが、この労農党の改革から伊達政宗政権の終わりまでを描いた「小説伊達学校」(全8部)は、いわゆる実録小説として極めて高い人気と評価を得ている)


 だが、その一方で、政宗にしても、どうにも苦手な相手がいた。

 育ての母と言える実の伯母の織田(三条)美子と、従妹になる鷹司(上里)美子、更には後水尾天皇陛下である。


 特に鷹司(上里)美子は、政宗からすれば24歳も年下の女性だが、政治的才能は政宗を凌ぐという評価さえあり、政宗にとっては天敵といって良い存在だった。

 その為に最初の夫である鷹司信尚が薨去した後、美子は傷心の余りに出家しようとしていたが、それでは美子が首相に成りかねない、と恐れた政宗によって、美子は中宮としての入内を強いられたとされる。


 最もその結果として、後水尾天皇陛下と美子中宮の間に生まれた皇子達によって、現在の今上陛下を始めとする多くの皇族が子孫として繁栄したのも事実である。

 そうしたことからすれば、政宗が美子を怖れたのは、結果的に日本の皇統の安定をもたらしたといえることであり、何とも皮肉な現実と言える。

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― 新着の感想 ―
 史実では長らく東北の地方大名程度のネームバリューだったのが大河ドラマ絶頂期の「独眼竜政宗」の影響(大河ドラマの最高視聴率ホルダー、テレビにかつての熱気が消え去った現状もはや未来永劫破られる事は無いと…
労働運動の現場から政治家へ、というルートは、事実上の育ての親の織田信長さんを見習っていますが、女性政治家の大量発掘・育成指導は伊達政宗さんのオリジナル。流石です。 「小説伊達学校」読んでみたいものです…
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