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第16話 上里丈二と甘露寺氏

 上里丈二 1557年生 ?年没 (第4部から最終部まで登場)

 甘露寺氏 1557年生 ?年没 (第6部から最終部まで登場)


 上里丈二は、上里松一と上里愛子(張娃)の間の第三子になり、上里兄弟姉妹の中では8人目になる。

 意外と女性には手が早く、学習院高等部時代に事実上の同級生(学習院は男女別学)の甘露寺氏と結婚して初子を儲けており、公家ならばよくあるが庶民としては幾ら何でも、と両親を始めとする周囲を呆れさせている。


(婚前交渉から甘露寺氏を身籠らせてしまい、周囲が慌てて結婚させて取り繕ったという噂まであるが、戸籍上は結婚後の子どもで矛盾は無い。

 唯、周囲が周囲なので戸籍の捏造位は容易にできる、出産予定日から遡らせて既に結婚していたことにしたのだ、という根強い主張がある。

 実際、義姉は織田(三条)美子で、又、義兄が九条兼孝では、そう主張されてもおかしくはない)


 そんな事情があったためか、父の松一から海軍勤務で精神を鍛えて来い、と言わんばかりの指導を受けて、海軍士官への路を歩む。

 そして、初陣になった戦艦「金剛」に乗り組んだ際、「金剛」が撃沈されて海水浴を経験したが。

 この時に艦長の小早川隆景大佐(後の海相)を、自らの縁者ということから懸命に退艦するように説得して成功したことから、父等の縁も相まって海軍内で順調に出世コースを歩むことになった。


 最終的には海軍大将にまで昇進し、連合艦隊司令長官を務めて退役することになり、従三位に叙せられたことから終身貴族院議員を務めて没した。

 それなりに女性と浮名を流したが、いわゆる商売女ばかりであり、妻との間以外に子どもはおらず、又、妻の甘露寺氏が公家出身であることから、妻も殆ど問題視せずで穏やかな生涯を送った。


 猶、甘露寺氏については、特に事績等は伝わっておらず、良き妻、良き母だったとされる。


(作者としての呟き)

 結果的に上里兄弟姉妹の中でも影の薄い人になってしまいました。

 艦隊決戦シーンとかあれば、大活躍したのでしょうが、何しろ上里丈二が海軍士官になったのは、北米独立戦争末期といって良い頃になりますし、その頃以降は日本海軍が艦隊を出撃させることはあっても、敵国がまともな海軍を持っていない国ばかり、といっても過言ではなかったからです。


 オスマン帝国に派遣されたり、第14部では戦艦大和に乗艦していたり、と全く登場していないことは無いのですが、兄の上里清と違って、戦闘シーンでの活躍を、どうにも上手く描く機会が無く、そういった点でも残念なことになりました。


(そういえば、上里丈二は日明戦争では南京大空襲の後始末をする羽目になっていました。

 戦場の悲惨さを描こう、との作者の私の想いからだったのですが。

 本当に仮想戦記の登場人物としては、上里家の面々は戦場での栄光が少ないことになりました)


 尚、妻を甘露寺氏にしたのは、後宮関係等に力のある勧修寺流と上里家の縁を、それなりに紡ごうという考えからだったのですが。

 結果的に織田(三条)美子の娘が、勧修寺流の一員である万里小路充房と結婚したことから、その縁を本編中で活用することは、ほぼありませんでした。


(史実の織田信長の子女の結婚相手を調べた際に、信長の娘が万里小路充房と結婚していたのを見つけたときには、作者の私自身が驚く羽目になりました)


 そんなこんなが、上里丈二について、今になっては思い浮かびます。

 いっそのこと、オスマン帝国時代に兄の清と同様、妻以外の女性との間に子どもを作ったことにしても良かったかな、と思いますが。

 それでは、その子を作中で登場させて大活躍させられたか、というと。

 鷹司(上里)美子と被るので、無理だった気がします。

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― 新着の感想 ―
いや、それにしても海軍大将で、連合艦隊司令長官。普通の仮想戦記なら当然主人公。 (史実世界)戦前だったら、故郷や出身校に銅像が立つ程の立身出世で、(史実世界)敗戦後でも顕彰碑や博物館があっても良い程な…
 登場した時に「ジョウジ」の名前の響きと海軍士官のスマートさが読者には合致して感じられ( ^ω^ )お!上里家のヒーロー枠かなこの兄ちゃん、と思ったら日本海軍の弩級戦艦群と正面から渡り合える国が皆無な…
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