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400字小説  作者: 案内なび
8/30

8、ずるい友だち

 私の友だちはずるい。

 明るくて、可愛くて、頭が良くて、スポーツ万能。

 まさに完璧な女子高生だ。


 対して私は、顔も頭も運動も普通。

 性格も根暗で、人との会話が苦手な人間。

 だから私は彼女が羨ましくてしょうがなかった。


 ある日の放課後。

 私は教室で彼女から相談を受けていた。

「明日の大会が怖いの。いよいよ本番だと思うと、緊張と不安が抑えられなくて……」

 私の対面に座り、机の上に両腕を置いている彼女。

 その腕はプルプルと震え、顔も青白くなっていた。

 そんな彼女に私は言った。

「大丈夫だよ。だって、毎日放課後に残って練習してたもん。努力してるのをちゃんと私は見てたし、私が保証するから」

 すると彼女は、

「ありがと。でもまだ不安なの……。だからね……()()()()()()()、ぎゅってして?」

 と、小動物のように甘えてきた。

「はいはい」

 私は椅子から立ち上がり、彼女の横へ移動。

 そしてその小さな体をそっと抱きしめた。

 本当に、私の友だちはずるい。

お読みいただきありがとうございました。

今回は、「百合」をテーマにして生まれた作品です。


自分にない長所を見ると羨ましく思ってしまいますよね〜。

ただ、もしかしたらその対象が自分自身にも向けられていたり、自分の気づかない長所が誰かの支えになっていたりするかもしれませんよ? 自分は無意識なだけで。


それでは、次回もまたよろしくお願いします(→ω←)

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