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400字小説  作者: 案内なび
7/30

7、探し物

 ある時、お爺さんが尋ねた。

「眼鏡はどこにいったかの?」

 すると、お婆さんは笑って答えた。

「頭の上に掛けてるじゃないの」

 と。


 またある時、お爺さんが尋ねた。

「薬はどこにいったかの?」

 すると、お婆さんは苦笑して答えた。

「机の上の小箱に入れてたじゃないの」

 と。


 またある時、お爺さんが尋ねた。

「娘はどこにいったかの?」

 すると、お婆さんはしみじみと答えた。

「ごほっ、もう何年も前に結婚して出て行ったじゃないの」

 と。


 またある時、お爺さんが尋ねた。

「もう片方の靴下はどこにいったかの?」

 すると、お婆さんは布団に横たわりながら指差して答えた。

「ごほっ、げほっ、……そこに」

 と。

 

 またある時、お爺さんが尋ねた。

「婆さんはどこにいったかの?」

 しかし、それに答える人はいなかった。


 ある時、お爺さんは尋ねるのを止めた。

「婆さん、ここにおったのか」

 すると、お婆さんは涙を浮かべながら笑って答えた。

「今回はすぐに見つかりましたね」

 と。

お読みいただきありがとうございました。

今回は、ランダムワード「あるある」から連想して生まれた作品です。


皆さんは忘れっぽい性格ですか?

私は締切とか約束とか、長期間のことはそんなに忘れないんですが、さっきまで持っていたペンとか今さっき何をしようとしていたかとか、瞬間的なことは忘れがちですね……。


それでは、次回もまたよろしくお願いします(→ω←)

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