93曲目 去年とはまた違うプレッシャー
読んでいただきありがとうございます!
本作の芸能界は作者の妄想で構成されているので、ご了承ください。
また、「 過去、私を嫌ったキミは今、私を溺愛する」にちょっとだけリンクしてます。
両方読んでいただけるとより楽しんでいただけると思います!
毎週土曜日のAM8:00ごろ更新です。(遅れることもあると思います)
B面シリーズは不定期です
「じゃ、こんな感じで進めるからそのつもりで」
「「「はい!!」」」
「トラは受験も控えてるからちゃんと勉強するように」
「…はーい」
目をそらすトラに隣に座っていたナツがコツンッと頭を小突く。
ミーティングが終わってメンバーはレッスンへ。
俺はホワイトボードを写メで残して消していく。
「ここからが大変ね」
佐々木さんが声をかけてくる。
「はい。今までは1日2公演だったのでFCで埋められましたが、5ホール12公演だとFCだけで埋まらない可能性が高くなるので」
約5万人の会員数だから計算上はチケットは完売する。
でもそうならないのがこの業界だ。
「今回は一般販売も含めて全公演満席になると思います」
「私も一般販売がキーになると思うわ」
「ここで一般販売が増えればFCも増えるチャンスです。俺はそれも狙ってます」
佐々木さんがノートPCを閉じて苦笑する。
「それにしても事務所会議って言ってたけど、岡本くんがゴリ押ししてた、が正しいけどね。
初めて見たわ。あんなに押し切る岡本くん」
「…そうですかね」
「藤井さんも驚いてたじゃない」
佐々木さんに言われて目をそらす。
事務所会議では1・2年目と同じように1日2公演、もしくは2日4公演で話が出ていた。
でも俺は納得いかない。
『お願いがあります』
『なんだ?岡本?』
『clear sky、5ホールいただけないでしょうか』
そう言うと上層部は渋い顔をした。
『その理由は?』
『FCが5万いきましたし、このタイミングで彼らにプレッシャーという刺激を入れたいです』
『プレッシャー?』
俺は頷く。
『私は最年少の手塚が高校を卒業する時にドーム公演を目指してます』
心臓がバクバクしてる。
『デビューして3年になる今年、番組発信のグループで他のグループよりも優遇されているとわかっているからこそより高みを狙わせたいです』
『ほう?』
背中に汗が流れる。ここで引いてはダメだ。
『ここで彼らにも圧をかけていきたいと思ってます。私はclear skyを事務所の顔にすると決めてるので』
そういうと会議室がシーンとなる。
失敗したか?と思っているとこの会議のトップの笑い声が聞こえた。
『岡本、君は相当彼らを信頼してるんだな』
『はい。メンバーをオーディションから見ていて、あの6人なら事務所の顔になれると信じてます』
足が震える。でも確信を伝えてる。
『岡本のプレゼン、受けてみてもいいかと思ってますがどうですか?』
トップが周りに聞くと他の上層部も頷いた。
『それではclear skyは5ホールでいきましょう』
『!!ありがとうございます!!』
『岡本、全公演満席にするのが条件だ』
『はい』
上層部からの圧に俺は今まで感じたことがない苦しさを感じた。
「俺はマネージャーですから」
そう呟くと佐々木さんがクスッと笑った。
「岡本くん、本当にclear skyが大好きね」
「はい、俺は6人に人生賭けるって決めてますから」
頷く俺に佐々木さんは嬉しそうに笑った。
ーーー
レッスンが終わって片付けをしているとトラが言う。
「嬉しいなー!5ホール!!」
「そうだな」
頭を撫でながら考える。
絶対にFCだけで埋められるのか?いや、きっと難しい。
そんな事を思いながら帰る準備をしてるとナツとユウが肩を組んできた。
「陽太くん、頑張って埋めよう」
「俺らならできるよ」
二人の言葉に俺は頷く。
「そうだな」
「そうだよ!だって俺たちだもん!できるよ!」
スーがニッと笑う。楓もその隣で大きく頷いた。
「そうだな!」
全員に抱きついてわちゃわちゃしながら歩く。
できるかできないか、じゃない。やるんだ。
実は岡本さんのゴリ押しで決まった5ホール12公演。
岡本さん自身にもプレッシャーがかかります。
そして思惑通り、メンバーもプレッシャーを感じてますが、やる気満々です。
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