89曲目 サプライズ!
読んでいただきありがとうございます!
本作の芸能界は作者の妄想で構成されているので、ご了承ください。
また、「 過去、私を嫌ったキミは今、私を溺愛する」にちょっとだけリンクしてます。
両方読んでいただけるとより楽しんでいただけると思います!
毎週土曜日のAM8:00ごろ更新です。(遅れることもあると思います)
B面シリーズは不定期です。
3月の第一金曜日。
俺はとある場所に来ていた。
「どうも!clear skyの上田陽太です!」
カメラの下からピョコッと飛び出して自己紹介。
今日は俺だけのロケ。
レギュラーの特番用のロケだ。
「今日はあるメンバーのプレゼント探しに来ました!」
お店を紹介して色々見ていく。
「メンバー間でプレゼントすることはあるの?」
スタッフさんに聞かれて頷く。
「誕生日は5人で決めて渡してますね。スケジュール合うメンバーで買いに行って、誕生日近くの全員での仕事の時に渡してます」
「へー、仲良いね」
「そうなんですよー」
そんな話をしながらプレゼントを決める。
「じゃあ、渡しに行きましょう!」
両手に紙袋を持って俺は両手をあげて叫んだ。
場所を移動して隠れて撮影をする。
「到着しましたー!」
小声で言いながら小さく拍手する。
「ここからはちょっと撮影ができないので、ジャンプ移動します」
そう言ってジャンプをする。
「はいOK」
スタッフさんがOKを出す。
「じゃあ、ここからは上田くんとGoPro持ったスタッフの二人で行ってきてもらいます」
「はい」
「混乱が起こる可能性があるので、捕まえてきたらすぐにこっちに戻ってきてください」
「はい!」
「じゃあ行きましょう!」
俺はスタッフさんの後ろに隠れながら歩く。
帽子を被ってるけど、チラチラ見られてる気もする。
「あ、いました。あそこです」
スタッフさんが刺したのは今回のターゲット。
「いた!行きます!」
帽子を取ってスタッフさんに渡す。
俺が走って行くと周りからキャーッと声が上がる。
「ん?」
「何?」
俺は振り返りそうな二人の間に飛び込んで肩を組む。
「ナツ!ゆう!卒業おめでと〜!!」
「「!?」」
ギューッと二人を抱き寄せて頭をガシガシ撫でる。
「は!?パピー!?」
「パピー!?なんでここにいるの!?」
驚く二人の腕を掴んで戻ってきた道を走り出す。
「ちょっと!説明は!?」
「あとで〜♪」
「「はぁ!?」」
驚きの声を聞きながら俺はスタッフ陣の元に二人を引き連れた。
場所を変えて貸してもらっている教室へ。
「上田くんだけジャンプしたら始めます」
「はーい」
「いきます!3・2・1」
俺がジャンプをして着地する。
「はい!室内に移動しました!そして!!」
俺は両脇の二人の腕を引っ張って腕を組む。
「ナツとゆうに合流しました〜♪」
「合流しました〜♪じゃないのよ」
「ちゃんと説明して?というか、知った顔ばっかりなんだけど」
ナツとゆうは未だに説明を受けてないのでちょっと怒ってる。
「実はですね、今日はナツとゆうの高校卒業式の日なんです!おめでと〜!!」
俺が拍手するとスタッフさん達も拍手とお祝いの言葉を投げる。
「あ、ありがとうございます」
「ありがとうございます」
ゆうとナツが頭を下げる。
「そんな特別な日なので、サプライズでお祝いに来ました!」
「マジ?」
「え?学校の許可取れたの?」
「うちのプロデューサーがこの学校の校長とたまたま飲み友達らしくて」
俺がそう言うと二人はプロデューサーを見つめる。
「「マジで?」」
「マジ。で、大事な日に突撃しちゃったのでサクッとやりますね」
そう言って袋を受け取ろうとするとナツがムッとした声をした。
「なんでサクッとなの。パピーきてくれたのに」
「へ?だって友達と過ごしたいだろ?」
「俺たちからしたらパピーが来てくれたことの方が超嬉しいんだけど!」
ゆうが俺に抱きつく。
予想外の言葉に俺が驚く。
「あー…っと?」
「そうだそうだ!!」
ナツまで抱きついてきた。
「え?待って?想定してたのと違う!」
俺が混乱してるとスタッフさんが大爆笑した。
実はカメラの反対側にスーがいるけど、今後の学生生活を考慮して今回は出ないことになってる。
だから声も出せないけど二人が羨ましいのかウズウズしてるのを岡本さんが止めてる。
「わかったから!ありがとう!」
「珍しくパピーがテレてる」
「めっずらしー♪」
ナツの言葉にゆうがノってくる。
「いいから!一旦離れて!進まない!」
「「はーい」」
おとなしく離れる二人。
俺はスタッフさんからさっき買ったプレゼントが入った紙袋を受け取る。
「実はですね、今日は二人にメンバーから卒業祝いのプレゼントがあります!」
「え!?」
「マジ!?」
二人の目がワクワクしているのがわかる。
「マジマジ」
俺は二人の前に立つ。
「ナツ、ゆう、卒業おめでとう!」
紙袋を差出すと二人は嬉しそうに受け取った。
「ありがとう」
「パピーありがとう!!開けていい?」
嬉しさを噛み締めてるナツとウキウキが丸見えなゆうに俺はクスッと笑う。
「いいよ」
ワクワクした二人が紙袋から出したのは長細い包装された箱。
包装を丁寧に剥がす二人に俺は苦笑する。
「そんなに丁寧にしなくても」
「「取っとくからいいの」」
「取っておくんだ」
声を揃える二人はまるで双子だ。
箱が出てきて開けるとそこにはネクタイ。
「ネクタイだ!」
「めっちゃかっこいい!」
ゆうとナツは嬉しそうに俺を見る。
ナツにはネイビーと水色の格子柄、ゆうにはえんじ色ベースにピンクのストライプ柄。
「これから仕事でもネクタイする機会も増えるからさ」
「「ありがとう!!」」
ニコニコの二人に俺は頭を撫でる。
「卒業おめでとう!これからもよろしくな」
「もちろん!」
「むしろ俺たちが離れないから」
再び抱きつかれたので俺は抱きしめ返した。
弟たちの新たな旅立ちにお祝いを!
こっそりお祝いにきたパピーに喜ぶ双子なのです。
スーは撮影が終わった瞬間に混ざってお祝いしてました。
ちなみにプレゼントは金額は4人での割勘ですが、ネクタイは弟組はわからない!となったのでパピーが選びました。
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