9曲目 俺はチャージポイントらしい
読んでいただきありがとうございます!
本作の芸能界は作者の妄想で構成されているので、ご了承ください。
また、「 過去、私を嫌ったキミは今、私を溺愛する」にちょっとだけリンクしてます。
両方読んでいただけるとより楽しんでいただけると思います!
練習をして、休憩時間。
「今回は結構難しいなー」
「本当にね!」
スーが隣で頷く。
みんなヘトヘトになってきている。
「今回はフォーメーションもあるから覚えるのも大変だなぁ」
「そうだね。陽太くんは記憶力いい方?」
「んー、そんなに。感覚で覚えるタイプ」
そんな話をしていたら視線を感じた。
見ると同じグループの子。
「あーっと、楓くんだっけ?一緒に休憩する?」
声をかけると顔が明るくなり、嬉しそうに抱きついてきた。
かわいいな!おい!
「おー、嬉しいけど、今はあっちぃな」
「ごめんなさい!」
「いいよ。一緒に休憩しよ」
頭を撫でるとニコニコしている。
「楓が最年少だっけ。すげーな」
スーが言うと褒められて嬉しいけど、照れてる。
「演技が得意なんだっけ。劇団とか入ってるの?」
「ううん。ドラマの真似とかしてるだけ」
「マジ?すげーじゃん」
楓くんはえへへっと笑った。
「あー、かわいいなー。弟いたらこんな子がいいわー」
ギューッと抱きしめる。
「さっき抱きつかれて暑いって言ってたの誰だっけ?」
「俺」
「お分かりのようで」
そんなやりとりをしていたら休憩時間が終わった。
俺たちは各グループに分かれて練習を再開した。
夕方。
全体練習が終わって、グループ毎に大浴場に入る。
「あー、疲れたー!」
スーが湯船で手足を伸ばした。
「疲れたなー。お、結構熱い」
風呂に入ると疲労した体に染みる。
「うわー、このまま寝そう」
「わかるー!」
ケラケラ笑うスーに、元気だなーっと思う。
「にしても、陽太くん本当にみんなのお兄ちゃんって感じだったね」
「んあ?」
「だって、みんな挫けそうになったら陽太くんのところきてたじゃん」
確かに、みんな元気が無くなったら俺のそばにきて練習していた。
俺はみんなのことが見れるからラッキーとしか思ってなかったけど。
「だからかなー。ちゃんとグループとしてまとまってた気がする」
「それはスーが中心になってくれたからだろ」
スーはみんなの様子を見ながらもまとめてくれたし、ちょっとした提案をしてより良いパフォーマンスを作ってくれた。
「俺、ああいうの苦手だからありがたいわ」
「こだわりが強いだけだよ」
苦笑するスーに俺は頭を撫でた。
「こだわりがあることはいいことだよ。ちゃんと自分を持ってる証拠だし」
「…そう?」
「そうなのです」
そう言うとスーも照れたような顔で笑った。
夕飯はグループ関係無しでみんなで食べたのだけど、うちは何故か全員同じテーブルで食べた。
「カレーうまーい!」
「おいしー!」
両隣のスーと楓くんが大声で言うと周りは笑った。
楽しく食べていたけれど、楓くんは疲れすぎて後半はコックリコックリと寝かけていた。
小学生組が部屋に戻って寝た後、俺は食堂に残って今日、自分の携帯で撮影した練習を見返す。
「まだ寝ないの?」
「ナツ。お疲れ」
顔を上げるとナツがいた。
ナツは飲み物を買いに来たらしい。
「もう寝るけど、その前に見返しておこうかなって」
「部屋で見ればいいのに」
「隣に聞こえたら悪いから」
「気配り上手ー」
「からかうなよ」
苦笑するとナツも笑った。
「そっちはどう?いい感じ?」
「んー、たぶん。トラがいるからだいぶ頼ってる」
ナツとトラは同じグループだ。
「いいじゃん。できる人に頼るのが一番だよ」
そう言うとナツは苦笑する。
「やっぱり、陽太くんといると安心するわ」
「そう?」
「さっきスーと話した時もそう言ってたよ」
「年上だからじゃなくて?」
ナツは首を横に振る。
「年上とか関係ないよ。なんていうか…チャージスポットみたい」
「ゲームかよ」
「こう言った方がわかりやすいかなって」
「まぁ、確かに…」
そんな話をしてたら時計が21時になっていた。
「そろそろ戻るか」
「うん。おやすみ」
「おー、おやすみ」
ナツと別れて部屋に戻る。
明日は7時から朝食。
「早起きして自主練でもすっか」
早々に寝て、早起きして練習しようと決めた。
そう決まったら実行しよう。
ベッドに入ると疲れからすぐに意識が飛んだ。
明日も頑張るぞ!
楓くん、初めまして。
きっとピリピリしてるけど、部活の合宿みたいに楽しいんだろうなーと思ってました。
合宿の時のカレーって美味しいですよね。
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