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メンバーカラーは無色透明を希望します!!  作者: ひなた


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77曲目 進路相談?

読んでいただきありがとうございます!

本作の芸能界は作者の妄想で構成されているので、ご了承ください。

また、「 過去、私を嫌ったキミは今、私を溺愛する」にちょっとだけリンクしてます。

両方読んでいただけるとより楽しんでいただけると思います!


毎週土曜日のAM8:00ごろ更新です。(遅れることもあると思います)

B面シリーズは不定期です。

高校を卒業してからはいつもよりは時間に余裕がある気がする。

学生RUN!KING!も3月で卒業したからロケもない。

「5月から仕事が増えるからゆっくりするなら今のうちだぞ」

岡本さんにも言われて遊べたりする時は遊ぼうかな、と思ったけど結局レッスンを入れる。

2月から通っていた教習所も無事に終わって免許も取った。

家の車を借りて隣に兄貴を乗せてドライブしたりもした。

運転に慣れたらメンバーとドライブするのもありだな。

そんな日々を過ごして5月。

ここからは毎日何かしらの仕事やレッスンが入ってる。

「陽太くん」

レッスンが終わり、着替えて片付けてると声かけられた。

顔を上げるとナツがいた。

「おう、お疲れ」

「今日さ、ちょっと寄り道しない?」

「…うん?」


いつも通り、岡本さんの車に乗って帰るけど、今日は降りる場所が違う。

ナツの家に寄り道だ。

「お邪魔します」

「あら、陽太くんいらっしゃい」

「あ、ナツママ、お邪魔します」

メンバーのママさんは何回か顔を合わせてるから知ってる。

「どうしたの?」

「俺の進路相談で来てもらった」

「あら、そうなの?あとでお菓子持ってくわね」

ナツがナツママにそう言って部屋まで案内してくれる。

…ん?進路相談??

案内されたナツの部屋は予想通り、片付いてる。

「片付いてるなー」

「そう?普通だよ」

「…その言葉が痛い」

そんな話をしてるとナツママがお茶とお菓子を持ってきてくれた。

「ちょうどね、クッキー焼いてたの」

「うまそー!いただきます!」

サクッと軽い食感にほどよい甘さ。

疲れた体に染み渡る。

「うまーい」

「よかった。おかわり欲しかったら言ってね」

そう言ってナツママは部屋を出る。

「それで?さっき進路相談とか言ってたけど?」

ナツを見るとクッキーを食べる手を止めた。

そもそも声かけられた時に名前呼びだったから超真面目なことだろとは思ってた。

「陽太くんはさ、高校卒業したら仕事だけってすぐに決めた?」

似たような話を1年前にスーともしたな、と思いつつ頷く。

「特に行きたい大学とか、学部も無かったからな。

それよりも仕事しまくってグループの幅を持たせたかったし」

「グループの幅?」

ナツは首を傾げる。

「俺は何かに特化してる訳じゃないから、逆に色んなことに手出せるなーって思ってさ」

「逆に?」

さっきから反芻するだけのナツに苦笑する。

「そう。色々な番組とか、ロケとか、舞台とかぜーんぶに手出しておけばさ、今後メンバーも手出しやすいだろ」

新しいことをやるのは勇気がいる。

でもグループで誰か経験していたら相談できるし、何よりちょっと安心になるだろう。

そうやってグループ全体の仕事を増やせるきっかけになればいい。

そう思って出来る仕事は全部やるで今走ってる。

「ま、本当に全部の全部に手を出せるわけじゃないと思うけどな」

「…陽太くん、前も同じようなこと言ってたね」

ナツが暗い顔になる。

最近、ナツが元気がないとは思ってたけど、これか。

「ナツ、行きたい大学あるのか?」

そう聞くと小さく頷く。

「いいじゃん!どこ行きたいんだ?」

「大学は候補いくつかあるけど、経済史を勉強したくて」

詳しく聞くと、出演したドラマで興味を持って調べたらもっと勉強してみたいってなったらしい。

「さすがナツだなー」

「でも、陽太くんもゆうも卒業後は仕事に集中してグループのためって動いてるのに俺だけって…」

前にも聞いた言葉。

ナツは本当に周りをよく見てるし、調和を大事にしてるんだなとわかる。

「でも進学したいんだろ?大学通いながら仕事するなら今までと変わらないだろうし」

「そうかもしれないけど…」

「なぁ、ナツ。俺とゆうは確かにグループの為って言うけど、自分の為でもあるんだぞ?」

ナツの隣に移動して頭を撫でる。

「え?」

「俺は特化したものが無いから、色々やって見つけたいし、ゆうはゆうで幅を広げたいって言ってた」

『俺、歌以外にも武器作りたいんだよねー』

ちょっと前に卒業後、どうするのか聞いた時に言っていた言葉。

「だから、ナツが進学をして知識を増やしてくれたら、それもそれで仕事に繋がる」

「…」

「それに、スーとトラ、楓の為にもなるぞ」

「え?」

顔を上げたナツに俺はニッと笑う。

「だって、大学通いながら仕事っていう進路があるって選択肢が増えるだろ?

3人が3人、仕事1本もいいけど、そういう道もあるって見せてやれるのもいいじゃん?」

そう言うとナツの顔がちょっと明るくなる。

「そうかな?」

「そうだよ。現にスーの高校選びがそうだったろ?」

俺がもし芸能科のある高校に転入してたらその選択肢だけだった可能性が高い。

でも、そのまま通ってたからスーも進学先候補に入れてた。

この春からはナツとゆうと同じ高校に進学したけど、選択肢があったから、ちゃんと考えて選べてよかったと笑ってた。

「それに進学したからって文句言うようなメンバーじゃ無いだろ?」

むしろすごい!と褒め称えそうだな、と思いつつ聞くとナツは小さく頷く。

クスッと笑いながら頭を撫でる。

「ナツだからこそ出来ることだろ?胸張って進めばいいよ」

「…ありがとう」

小さくお礼を言うナツはちょっと涙目だったのは内緒にしておこう。


それぞれの目指す姿を弟たちに見せてあげればいい。

ナツの進路相談。

兄組の他2人と違うことをしようとしたから不安になったのかもしれませんね。

そんな不安をさらけ出せるパピーはみんなの受け皿なのです。


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