75曲目 感謝だからこそ次に行こう
読んでいただきありがとうございます!
本作の芸能界は作者の妄想で構成されているので、ご了承ください。
また、「 過去、私を嫌ったキミは今、私を溺愛する」にちょっとだけリンクしてます。
両方読んでいただけるとより楽しんでいただけると思います!
毎週土曜日のAM8:00ごろ更新です。(遅れることもあると思います)
B面シリーズは不定期です。
「「「ありがとうございました!!」」」
アンコールも終わり、カーテンが閉まった。
1部が無事終わり、みんなでハイタッチ。
「めちゃめちゃ楽しかった!!」
舞台袖に移動してトラがニコニコで言うとスタッフさん達もニコニコ。
「みんなお疲れ様!振り返りするからシャワーだけサッと浴びてきて」
今回のライブPが俺たちに声をかける。
「はい!みんな行くよ」
ナツがそういうと弟組は走り出した。
「こら!走るな!」
「まーまー、興奮してるんだろ」
ゆうがナツに肩を組んだ。
「ゆうもじゃん」
ナツが苦笑。みんなでシャワールームに向かった。
「で、ここの」
シャワーを浴びてからスタッフさんと反省会。
初めてのライブだからと言って妥協は許されない。
みんなお金を払ってきてくれてるのだから金額以上の時間を過ごすんだ。
「OK。みんなありがとう。2部で今の意見反映させるから頭に叩き込んでおいてくれ」
「「「はい!!」」」
「clear skyの皆さんは2時間ぐらいは休めるから自由にしててください」
スタッフさんに言われて返事をする。
腹ペコなのでケータリングに行って遅めのお昼。
「あ、楓が落ちた」
スーが向かい側の楓を見て言う。
あと少しで食べ終わるのに箸持ったまま寝てる。
「つかれたもんなー。俺も眠い」
ゆうがアクビをする。隣のトラも頭がグラついてるから寝そうだ。
「みんなで昼寝するか」
俺が言うと起きてる組が頷いた。
楓を俺、トラをゆうがおんぶして控え室に連れてく。
二人はソファーで寝てもらおう。
「俺、ヨガマットで寝るー」
「椅子並べて寝るわ」
スーとゆうが寝る準備をして、ナツは椅子に座ってテーブルに突っ伏して寝てる。
みんな、がんばったもんなー、なんてナツの斜め前に座って眺めてると俺もいつの間にか寝てしまった。
「パッピー!!!セットの時間だよ!!」
背中の衝撃とその勢いでオデコを盛大にテーブルにぶつけた痛みで目が一気に覚める。
「…おー、楓サンキュー」
ジンジンするオデコをさすって体を起こす。
「パピー、よく寝てたね」
ヘアセットを終えたナツが隣に立つ。楓と一緒にセットしてたんだろう。
「いつの間にか寝てたわ。ナツと楓もちゃんと休めたか?」
「おかげさまで」
「うん!元気いっぱい」
ニコニコの楓を見てるとこっちも元気になる。
「そっか、よかった。じゃあ俺準備してくる」
「「行ってらっしゃーい」」
部屋を移動してセットをしながら思う。
次の2部が終わったら次はいつできるかわからない。
だから全力でやろう。
===
「みんなー!!今日は一緒に楽しもう!!」
陽太が1部同様に盛り上げる。
「いえーーい!!」
「陽太、かっこいいぞー!!」
陽太の妹さんとお兄さんが声をあげているのをメンバーのご家族用スペースの後ろから眺める。
今日のライブはメンバーのご家族は2部の参加がほとんどだ。
「どうだ?いい感じか?」
スッと横に立ったのは藤井さん。
俺は驚いて思考が止まる。
「藤井さん…なんで?」
「なんでって、俺もあいつらを選んだ立場なんだ。見学に来てもいいだろ」
苦笑する藤井さん。
レッスンでは”鬼の藤井”と呼ばれるが、愛情深い人だ。
レッスン生はあまり感じてないみたいだが、うちのメンバーはわかってるのか藤井さんにも懐いてる。
「で、どうだ?」
「初めてのライブですが、いい感じかと思います」
「そうか」
チラッと藤井さんを見ると優しい目をしている。
さっきの反省会の意見も反映され、1部よりもいいライブになってる。
全曲が終わり、最後はメンバーの挨拶。
ラストはナツだ。
「今日は皆様、First skyに来ていただき、ありがとうございます!
楽しんでいただけたでしょうか?」
ナツの問いかけに客席からは「楽しかった!」と声が多数上がる。
「ありがとうございます。
メンバーも言ってましたが、初めてのライブだったので不安と緊張も多かったですが、
僕たちも楽しくできて嬉しいです」
1部とは違い、なんだか泣きそうな声。
その証拠に言葉が詰まる時がある。
「番組のオーディションで集まった6人ですが、今日まで仲を深めながら、お互いに刺激し合ってきました。
そして何より、皆さんの応援があったから今日、ライブができたと思ってます。
本当にありがとうございます」
ナツが頭を下げると全員頭を下げる。
客席からは拍手。
「正直、次はいつできるかわからないですが、すぐにでも次のライブができるように6人全員で頑張ります」
とうとう泣き出したナツにファンからは「頑張って!」と声が上がる。
隣にいるゆうとスーが背中をさする。
「皆さんに支えられていると今日、より実感しました。まだまだな僕たちですが、これからも応援、お願いします!」
全員で頭を下げると拍手喝采。
そこで一度カーテンは閉まるが、アンコール。
アンコールを見ながら藤井さんが呟く。
「ナツって高校2年だっけ?」
「はい」
「しっかり挨拶できたな。頼れるリーダーだ」
「はい」
アンコールも終わり、最後に全員が横に並んで手を繋ぐ。
「じゃー、俺たちが”クリアー!!”って叫ぶんで、皆さんで”スカーイ!!”って叫んでください!」
陽太が説明する。
「せーの!!」
「「「クリアーー!!!」」」
「「「スカーイ!!!」」」
ファンが叫ぶのと同時に6人が繋いだ手をそのままあげる。
スー、トラ、楓はジャンプもしてる。
「「「ありがとうございました!!」」」
6人が頭を下げてカーテンが閉まる。
退場アナウンスも流れたので本当に終了だ。
ご家族を出口まで見送って控室に戻ると6人が泣いていた。
「お疲れさん」
声をかけるとトラと楓が抱きついてきたので背中をポンポン叩く。
終わった直後は6人で抱き合いながら泣いてたとスタッフに聞いた。
「今日通してどうだった?」
そう聞くと陽太が涙を拭いて俺を見る。
「めちゃくちゃ楽しかったし、来年も絶対にできるように頑張ろうって決めました」
陽太の言葉にみんなが頷く。
全員の顔が朝と違う、決意した顔。
「そうか。じゃあ、より一層頑張らないとな」
そう言うと全員が「はい!!」と返事をした。
===
たくさんの感謝が生まれたからこそ、返し続けられるように頑張るだけだ。
初めてのライブが無事に終わり、感無量な6人。
より多くのファンに会えるように頑張ろうと決めたのでした。
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