60曲目 進路希望はどこにする?
読んでいただきありがとうございます!
本作の芸能界は作者の妄想で構成されているので、ご了承ください。
また、「 過去、私を嫌ったキミは今、私を溺愛する」にちょっとだけリンクしてます。
両方読んでいただけるとより楽しんでいただけると思います!
毎週土曜日のAM8:00ごろ更新です。(遅れることもあると思います)
B面シリーズは不定期です。
年が明けてから仕事をしたりテストしたりと凄まじい勢いで春になった。
「え、もう来月GWなんですが?」
「早いねー」
俺が携帯でスケジュールを見て驚いてるとスーがのんびりと答える。
「この前、初詣したばっかりなのに」
「パピー、おじさんみたいなこと言ってる」
「うるせぇ」
そんな会話をしていると運転してる岡本さんが声をかけてきた。
「そういえば陽太、今日レッスンの後時間あるか?」
「はい」
「卒業後についての動きを話し始めたくてな。今日30分ぐらいいいか?」
「あ、もちろんです」
俺たちの会話にスーは不思議そうな顔をした。
「パピー、もう卒業後の話するんだ」
「ああ。一年後にどんな仕事をしていくかによってこの一年でどんな準備するかとかもあるしな」
「へー。パピー、卒業したらどうするの?」
「ん?仕事一本にするけど?」
そう言うとスーは驚いた。
「え!?大学は!?」
「ちょっと考えたけど、これと言ってやりたい分野もないし、だったら仕事に集中したいかな」
1回目の時もなんとなく行った大学でそれなりに遊んでたけど、社会人になったら早く社会に出てもよかったなと思った。
「免許も取りたいし」
「取るなら早めに教えてくれよ?スケジュール確認するから」
「はーい」
岡本さんに返事するとスーが真剣な顔で見てくる。
「パピー、あのさ」
「ん?」
「…パピーの高校って仕事との両立って難しい?」
「…んん??」
予想外な質問に変な声が出た。
「へぇー、スーがねぇ」
「てっきり俺たちと同じ高校来るのかと思ってた」
数日後、学校帰りのレッスン前にスーの誕生日プレゼントを買いにナツとゆうと合流した。
ラッピング待ちの時にこの前の話をする。
「いや、まだ確定じゃないっぽい」
「え、でもパピーの学校に行きたいから聞いたんでしょ?」
「家もそっち方面だしな」
ナツとゆうの言葉に頷く。
スーの家は俺の家と事務所の間にあって、どっちかというとこっちに近い。
学校で言ったらうちの高校の方が近い。
「でも早くソロの仕事もしたいってずっと言ってたからウチの学校きた方がいいよね」
「ナツもドラマの時、結構休んだけど進級できたもんな」
「単位間に合ったんでね」
二人が通ってる芸能科は単位制で、必須科目と選択科目の合計で進級ができるか判断される。
うちの高校は欠席日数と成績だから結構必死だ。
「多分だけど、パピーがちゃんと両立できてるの見たから芸能科進学しなくてもいいのかもって思ったのかもね」
ゆうの言葉に苦笑。
「んー…それはちょっとなぁ」
「やっぱり大変?」
ナツに聞かれて頷く。
「1年の時なんてオーディション受けてたとはいえ普通の高校生だったし、2年もデビューまではレッスンと月1のロケだけだったからなんとかなったけど、デビューした今だとなぁ」
仕事もあっても土日で調整してもらってたし、多くなかった。
だから3年まで問題なく進学できたと思ってる。
岡本さんとも話して卒業まではグループでの新しい依頼がない限り増やす予定は無い。
「うちの高校、一応進学校だから授業休むと割と大変だしな」
「…ゆう、今、自分が頭いい自慢してきた?」
「ナツ、そうだぞ」
二人がヒソヒソして言ってるのが聞こえて頭を押さえつけた。
5月1日。
今日はスーの誕生日。
今年は土曜日だから当日にレッスン後、いつものサプライズだ。
「みんな、ありがとう!」
嬉しそうなスーに俺たちもニコニコ。
スーの好きなメロンのケーキをみんなで食べる。
「スーくん、プレゼント見て見て!」
トラがワクワクとした顔でスーに言う。
「待てって」
スーがニコニコしてラッピングを外していく。
「キャップとウエストバックだ!!」
「スー、新しいの欲しいって言ってただろ」
ナツが言うとスーは嬉しそうに頷いた。
スーがモデルをしているブランドとは違うけど、今回プレゼントしたブランドも好きなのは知ってたからそこのキャップとウエストバック。
「ありがとう!!」
久しぶりに見た心からの笑顔に俺は頭を撫でる。
「?」
「スー、中3だから悩むことも多いかもしれないけど、3人も相談先あるんだから全力で甘えていいんだぞ?」
「プラス2人の癒しだな」
俺の言葉にゆうが補足するとスーはちょっと泣きそうな顔をしながら笑った。
俺はみんなの選択肢が増える要因になればいいなと思う。
スーのお誕生日は5月1日です。
新緑が始まるぐらいのイメージですね。
甘えていいと言われてくすぐったくなっちゃうスーくん。
真ん中は様子を見て動いちゃうからお兄ちゃん組にそう言われると嬉しくなっちゃうのでした。
いいぞ、もっと甘えてしまえ←
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