57曲目 次の目標は
読んでいただきありがとうございます!
本作の芸能界は作者の妄想で構成されているので、ご了承ください。
また、「 過去、私を嫌ったキミは今、私を溺愛する」にちょっとだけリンクしてます。
両方読んでいただけるとより楽しんでいただけると思います!
毎週土曜日のAM8:00ごろ更新です。(遅れることもあると思います)
B面シリーズは不定期です。
デビュー後は1週間ほど学校に遅れて行く日々が続いた。
朝の番組に出たり、取材だったりと仕事が入っていたからだ。
「陽太ー、最近忙しいな」
「大丈夫か?」
壮真と啓太が弁当を持って俺の席の近くに座る。
「おー、なんとかな」
むしろデビュー発表後の1週間の方が大変だった気がする。
でも体力的になんとかなったのは毎日のレッスンに通って体が慣れてたからかと思う。
さすが岡本さんだ。
「年末年始も仕事だらけか?」
「んー、ちょいちょい入ってるって感じ」
ありがたいことに歌番組も出させてもらえる。
「とうとうザ・芸能人って感じだな!」
「発売の1週間前に発表したのに、今週のCDのランキング5位だったのすごいじゃん」
壮真と啓太が嬉しそうに言う。
そう、CDが週間売上ランキング5位はありがたい。
「そうだなぁ」
「なんだよ、嬉しくないのかよ」
啓太が不思議そうな顔で聞いてくる。
「そりゃ嬉しいさ。ただ…」
「ただ?」
「…ちょっと気持ちが追いついてないだけ」
学校に行って、放課後と土日にレッスンして、月1でロケしてって生活が馴染んでいたから
こんなに生活が変わるとちょっと戸惑う。
「それにこれからが勝負だから、頑張るよ」
そういうと二人は「応援してる!」と答えてくれた。
2日後、RUN!KING!のロケをしていると声をかけられた。
「パピー!応援してます!」
「ありがとうございます」
軽く頭を下げて笑顔で手を振ると「きゃー!」と言われた。
「陽太、人気者だね」
「そりゃそうだよ!この前デビューしたばかりの人気グループの一員だよ」
千颯くんと莉緒さんが隣で言う。
今回のロケは年始の特番用なので3人でやってる。
「人気者かどうかは…」
「謙遜しちゃってー!」
「莉緒ちゃん、陽太が困ってるって」
千颯くんが苦笑する。
「デビューして周りの反応も変わった?」
莉緒さんに聞かれて頷く。
「クラスメイトはそこまででもないですけど、他のクラスや学年の人たちからめちゃ見られます」
「プレゼントもらったりしてないか?」
「あー…渡されますけど、受け取らないです。事務所からもそう言われてますし」
「「そうだよねー」」
二人が懐かしそうな顔をした。
「私もあったなー。初めて主演した時とか」
「俺も」
「え、でも二人の学校ってうちのナツとゆうと同じ学校ですよね?」
芸能科がある高校だから一般科の人たちもそんなに騒いでないとナツとゆうは言っていた。
「そうだとしても、だよ。一般生、芸能生関係無しに来るのよ」
「この前見かけたナツとゆうも同じような感じだったぞ?」
「へぇ…」
そんな話聞いてないし、と思ったけど二人は千颯くんに相談して対応したんだろう。
羨ましい。
「陽太は今の学校通い続けるのか?」
千颯くんに聞かれて頷く。
「父親との約束で。今の高校を卒業するのが条件で」
「へー、親父さん結構厳しい感じなんだ」
「陽太くんのお父さんだから優しい感じなのかと思ってた」
千颯くんと莉緒さんが驚いた顔をする。
「基本的には優しいですよ。無口だけど」
「え、そういう感じ?」
莉緒さんがさらに驚いた顔。
「はい。この業界のこともちょっとは知ってるから最初は反対されましたけど、説得して」
「俺たちも会ったことあるかな?」
「どうだろ…。たぶん無いと思いますけど」
フリーのカメラマンをしている父さん。
メインは雑誌や写真集の撮影だって言ってたからもしかしたら会ってるかもしれない。
業界的に有名なカメラマンらしいから言わないけど。
「じゃあ、親父さんにも認められるぐらいに頑張らないとな!」
千颯くんに言われてハッとする。
父さんに撮ってもらえるぐらいのアイドルになれば認めてもらえるのでは?
そう思うとピンッと背筋が伸びる。
「はい!!」
俺が力強く頷くと二人は笑顔で頷いてくれた。
芸能界での目標がまた1つ増えた!
デビューできて嬉しいけど、どこかモヤッとしていたパピー。
パパさんに写真を撮ってもらえるように頑張るとさらに気合いを入れたようです。
パピーの個人目標なので、グループ目標はいつか書ければと。
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