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6曲目 なるほど、こういうことか

読んでいただきありがとうございます!

本作の芸能界は作者の妄想で構成されているので、ご了承ください。

また、「 過去、私を嫌ったキミは今、私を溺愛する」にちょっとだけリンクしてます。

両方読んでいただけるとより楽しんでいただけると思います!


毎週土曜日のAM8:00ごろ更新です。(遅れることもあると思います)

3次が終わって1ヶ月。

オーディションに応募したのが4月。

気づいたら7月の暑い日々だ。

そして今日は3次の発表の日。

「でも変わってるねー。番組で発表して初めて知るって」

「本当だな」

優子がアイスを食べながら言うと、同じくアイスを食べながら兄貴が頷く。

俺はそれどころじゃない。

今日は最終オーディション前の特別コーナーでいつもは番組の最後にサラッと流すだけだったが、30分枠らしい。

「お兄ちゃん、ご飯食べてないし」

「緊張してそれどころじゃねーんだろ」

TVの前でスタンバッてる俺。

「まぁまぁ、見届けてあげましょ」

母さんが苦笑しているのがわかる。

今日、父さんは遠出で仕事しているので居ないのがちょうどよかった。


【今回、人気アーティスや俳優、タレントを排出している芸能事務所、first star(ファーストスター)の全面協力の元、男性アイドルグループ選出オーディションを開催!】

コーナーが始まって緊張する。

最初にメインMCであるタレントの高野(たかの)さんが説明をして3次オーディションまで終わった旨が伝えられる。

【そして!この放送で3次オーディションの合格者が発表されます!】

【おおー!】

【なんと!オーディション生たちはこの放送で初めて自分の合否がわかります!!】

【ええー!!】

番組での初発表だからか、レギュラーメンバーのみで観覧は無しにしてるらしい。

VTRが始まって今までの様子が放送される。

審査員へのインタビューやオーディション中の映像。

【歌唱力が課題だった1次では200人から100人に!】

そのテロップが表示された時にナツが映った。

「あ、ナツだ」

「知り合いか?」

兄貴が隣に座ってきた。反対側には優子。

「うん。仲良くなったんだ」

「へー、イケメンだし、歌上手いね」

そう言われて頷く。

ナツはクールだけどいいやつ。

【ダンスが課題だった2次で100人から50人に!】

次にトラが映る。

「この子、上手いなー。小学生ぐらいだろ?」

「うん。トラは5こ下」

「この子とも仲良くなったのか、お前」

頷くと兄貴は呆れたような顔をした。

「ライバルだろ?何仲良くなってんだよ」

「いいじゃん」

【演技力が課題だった3次で50人から20人に!】

3次の様子は俺の知らない子たちが映る。

心臓がバクバクする。

【そして!今からその20名を発表!!】

VTRはそこで終わり、またスタジオで出演者たちが話している。

「おー、いよいよだな」

「こっちも緊張しちゃう」

兄貴と優子がそんなこと言ってるけど、反応してられない。

「あらあら、そんなに緊張して」

母さんがクスクス笑う。

【さて、きっとオーディション生は緊張して観ているでしょう】

TVに映る高野さんがニコニコして言う。

【では20名の発表です!!】

VTRが始まる。

「やばい…吐きそう」

そう言うと兄貴が背中をさすってくれた。

発表は合格者の1次、2次、3次の時の様子が流れ、最後に3次の帰りに撮影した顔写真が映る。

【1人目、オーディションNo.15、三浦優希】

次にナツの映像が流れた。え、もうナツなのか?!

【2人目、オーディションNo.33、西田夏】

「あ!さっきの!」

「すげーな」

ナツが来たから次が俺じゃなかったら…そう思うと泣きそうになる。

そして次に流れたのは…。


【3人目、オーディションNo.34、上田陽太】


自分のオーディションの映像と名前だった。

「「「やったーーー!!」」」

俺は叫んで立ち上がる。兄貴と優子が抱きついてくる。

「すごい!」

母さんも拍手してくれた。

まだ最終があるのに嬉しくて泣き出してしまった。

「よっしゃぁ」

【7人目、オーディションNo.130、山之内寅之助】

TVからはトラの名前も流れた。

全員最終まで行った!

直後にナツとトラから電話がきてみんなで喜び合った。

そして喜びすぎて目を腫らした俺は次の日が日曜日だったことに感謝した。


月曜日。

学校に行く途中、周りからヒソヒソされてるのを感じつつ、教室に着いた瞬間。

「陽太!!聞いてねーよ!あのオーディション受けてるとか!!」

「すごいじゃん!」

クラスメイトがここぞとばかりに詰め寄ってきた。

なんなら、廊下から他のクラスや上級生たちもきてる。

HRも終わったら今度は担任に呼び出される。

「TV見たぞー。すごいな」

「いや…どうも」

「でな、学校側も色々確認しなきゃならんことがあるから放課後、職員室な」

「…はい」

『次の日の学校大変だった』

ナツが言っていた意味がわかった。

思った以上に周りに注目されてる…!?


家に帰りにナツに電話。

「もすもーす」

【なんかグッタリした声だね】

「学校が恐ろしいことになってた」

俺が言うとナツは理解したようだった。

【俺も。でも事前に出てるのバレてたからまだマシかな?】

「マジか…今日でパンダの気持ちがわかった気がする」

【たぶん、パンダは何も考えてないと思うよ?】

「そんな冷静に返さないでくれよ…」

ベッドに顔を沈める。

【さっきトラからも大変だったって電話きたよ】

「やっぱそうなんだなー」

顔を上げて天井を仰ぐ。

「あと1回だな」

【うん。頑張ろう】

ナツに言われておう、と答えた。


着実に思い描いてたものに近づいてる!

最終選考まで進んだ陽太くん。

結果発表の部分は自分が書いてるくせに筆者もドキドキしてました。

そして何気にお名前だけ出てきたゆうちゃんです。


筆者はパンダはただ笹が美味しいと思いながら食べてるのを見られてるなーでなってると思う。


====

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していただいたら作者のモチベーションもめちゃ上がって喜び狂い、発狂します( ´ ▽ ` )

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