55曲目 ナンバー争奪戦だ!
読んでいただきありがとうございます!
本作の芸能界は作者の妄想で構成されているので、ご了承ください。
また、「 過去、私を嫌ったキミは今、私を溺愛する」にちょっとだけリンクしてます。
両方読んでいただけるとより楽しんでいただけると思います!
毎週土曜日のAM8:00ごろ更新です。(遅れることもあると思います)
B面シリーズは不定期です。
あと3日でCDデビュー。
そんな日に壮真が教室で叫んだ。
「clear sky、FCできるの!?」
クラスメイトと廊下にいた生徒がこっちを見る。
啓太が呆れたようにため息。
「壮真、声がでかい…」
「あ、悪い。今、マネSNS流れてきたから」
「そっか、今日告知するって言ってたっけ」
俺は岡本さんにそう言われたことを思い出す。
「12/22の昼12時から申し込み可能なんだ」
壮真の携帯を覗き込みながら啓太が言う。
「うん」
「俺、めっちゃ待機して1番目指す!」
壮真が気合いを入れているのを見ながらFCの話をした時を思い出す。
===
11月の半ば。
「FC作るぞ」
打ち合わせ一発目の岡本さんの言葉にみんな絶叫。
「「アイドルみたい!!」」
「いや、アイドルになるんだろ」
トラとスーにナツが冷静にツッコむ。
「事務所の方針でデビュー組は基本的にFCを作るようにしてるからな」
「すごーい!」
楓がウキウキしているのを見て、岡本さんもクスッと笑う。
「決まってるのはFC限定の毎月の現場レポート公開と何か販売したり出演が決まったら挨拶動画配信、あとイベントするならチケットの先行販売、会員の誕生月のメッセージカードだな」
「それは事務所の固定として決まってるの」
FC運営してる部署の佐々木さんが説明をしてくれる。
「みんなは何かやりたいのあるかしら。コンテンツとしては一旦1つ追加しようと思ってるの」
佐々木さんに聞かれてすぐに思いつくのはブログ。
「よくあるのはブログとかですかね?」
俺が言うと佐々木さんは頷く。
「そうねー。投稿前にウチの部でチェックはするけど、岡本くん、いいのかしら?」
「できればしばらくはしたくないですね」
「そうよねー」
岡本さんの言葉に佐々木さんが呟く。
「じゃあマネージャーブログとか!岡本さんが書くなら大丈夫じゃないですか?」
ゆうが閃いた!と言う顔で提案すると岡本さんの顔がめちゃめちゃ怖くなった。
「お前、俺の仕事増やす気か?」
「…ゴメンナサイ」
見たことない圧にゆうは大人しく謝る。
佐々木さんが苦笑する。
「岡本くん、怒らない。それにみんなもマネージャー用SNSしてるのは知ってるでしょ?」
全員で頷く。時々、岡本さんが投稿してるやつだ。
「そっちがあるから岡本くんがやるのは無しね」
「はぁい」
珍しくションボリするゆうの頭を撫でる。
「あ、これはどう?毎月、各メンバーのベストショットの写真を公開するって!
俺たち、自分たちでもよく写真撮るし」
スーの提案に佐々木さんは「いいね!」と言いながらPCに打ち込む。
「で、一言付けておけばいい感じじゃない?」
「確かに!俺たちも楽しいし」
トラが元気よく頷く。
「そしたら毎月15日ぐらいのレッスンかグループの仕事の時にそれをやる時間を作って、運用部にデータ送ればいいですかね?」
「そうね。一旦そうしましょ」
チェックもあるからそれぐらいに作るのか、なんて思っていたら岡本さんが思い出したように言う。
「あ、そうだ。あとお前たちもFC会員になるか?そしたら6番までメンバー枠でもらえるぞ」
「「欲しい!!」」
全員で叫んだから岡本さんは耳を押さえてて、佐々木さんはクスクス笑ってる。
「だよね」
「わかったわかった。申請しとくから何番がいいか決めろ」
岡本さんが呆れたように言った。
みんなでワクワクして目が輝いてる。
「どうする!?どうやって決める!?」
「1番はやっぱりナツでしょ。リーダーだし」
「いや、平等に決めようよ」
スー、ゆう、ナツの言葉を聞いて思わず苦笑する。
「ゆうの言うこともわかるけど、一旦欲しい番号いってみたら?」
「番号言ってくから手、挙げてく?」
ナツが言うとみんな頷く。
「じゃあ言ってくぞー。1番がいい人ー」
そう言うと俺以外が手を挙げる。
「なっちゃん、結局じゃん」
「権力で決まりたくなかっただけだって」
「パピーは1番じゃなくていいんだ」
トラとナツのやり取りを見てたらゆうに言われた。
「うん。俺6番がいい」
そう言うとみんな驚く。
「なんで?」
楓が不思議そうに聞いてくる。
「だってメンバーとファンの人に挟まれるんだぞ。両方に一番近いって自慢じゃん」
あとは元々俺はいないメンバーだったし、なんて口が裂けても言えない。
「6番目は絶対譲れません」
「パピーがそこまで言うの珍しいね」
「そしたら6番はパピーかな」
スーとナツが言うとみんな頷いてくれた。
「ありがとう」
「じゃー、1番争奪じゃんけんだ!!」
ゆうが言うとみんなでじゃんけん大会が始まった。
「陽太、本当に6番目でいいのか?」
岡本さんに聞かれて頷く。
「6番目がいいんです。だって俺、5人の一番のファンですから」
そう言うと岡本さんと佐々木さんが納得した顔をした。
「お前、本当にメンバー大好きだな」
「もちろん、溺愛ですよ」
俺の言葉に佐々木さんはクスクス笑った。
5人の1番のファンだからNo.6がいいんだ!!
ある意味一番近いファンなパピーなのでした。
なので頑張っても壮真くんは7番目ですね。
ちなみにじゃんけん大会の結果はこちらです。
No.1 ナツ(なんだかんだ1番)
No.2 スー
No.3 楓
No.4 ゆう
No.5 トラ
No.6 パピー
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