39曲目 フライングしちゃった
読んでいただきありがとうございます!
本作の芸能界は作者の妄想で構成されているので、ご了承ください。
また、「 過去、私を嫌ったキミは今、私を溺愛する」にちょっとだけリンクしてます。
両方読んでいただけるとより楽しんでいただけると思います!
毎週土曜日のAM8:00ごろ更新です。(遅れることもあると思います)
RUN!KING!の仕事を終えて学校に向かおうとした時、声をかけられた
「陽太」
「千颯くん!お久しぶりです!」
振り返ると千颯くんがいた。
「これから収録ですか?」
「うん、陽太はこれから学校?」
「はい」
今日はスタジオでの収録だったけど、千颯くんもそうらしい。
「千颯くん、あいかわらず忙しいですね」
「ありがたいことにね。あ、そういえば陽太のメンバーの2人、俺と同じ学校きたね」
「はい、2人で仲良く通ってるみたいで」
「めちゃ目立ってるよ。例のオーディションで受かった2人だし、かっこいいし」
「あー…」
クールなナツに優しい雰囲気のゆうが並ぶなんてそりゃ目立つだろう。
2人はそんなことないって言ってたけどやっぱりか。
「あ、そう言えばさ」
「?」
その後の千颯くんの話にここ最近で一番大きい声で驚いた。
夕方、レッスン室に行くとナツとゆうが準備をしてた。
「あ、パピーお疲れ」
「お疲れー」
ゆうが声をかけてくれてナツも声をかけてくれる。
俺はズンズンッと近づいてナツに顔を近づける。
「!?」
「…」
「な、なに?」
俺の奇行にナツがドン引きしてるのがわかる。
ゆうもびっくりしてるのが気配でわかる。
「ナツ、俺らに報告することないん?」
「え?」
「あ・る・だ・ろ」
グイグイと行くとその分、ナツは後ろに下がる。
「え?報告?別にないけど」
「う・そ・つ・け」
「えぇ…本当に無いんだけど…」
珍しく動揺してるナツに俺が変わらずジーッと見てるとレッスン室のドアが開いた。
「おーい、ナツ…って陽太、何やってんだ」
岡本さんが俺を見て呆れている。
「ナツが隠し事してるから問い詰めてました」
「カップルのケンカかよ」
ナツに持ってきた紙を渡しながら岡本さんは俺にため息をついた。
受け取った紙を見てナツは目を見開いて顔を上げる。
「岡本さん、これ!!」
「ああ、おめでとう」
「はい!!」
珍しくナツが興奮してる。
俺とゆうは顔を見合わせる。
「ナツ、どうしたんだ?」
ゆうが聞くとナツは岡本さんを見る。
「言ってもいいぞ。でも2人とも他には言うなよ」
2人で頷くとナツは貰った紙を見せてくれた。
そこにはドラマの出演確定の通知の文字。
「ええ!!やったじゃん!ナツ!!」
ゆうがナツの肩を抱く。
ナツは嬉しそうに頷く。
「…本当にナツ知らなかったのか」
俺は申し訳なくなる。
「パピー、喜んでくれないの?」
俺の反応にナツは少し落ち込む。
それを見て慌てて首を横に振る。
「あー、違う違う!!めちゃめちゃ嬉しいよ!!ただ…」
「ただ?」
「…俺の方が先に知っちゃってたなって」
その言葉に2人が驚く。
「え、なんでパピー知ってるの!?」
「…今日、午前に千颯くんに会ってさ」
岡本さんは納得したような声を出した。
「あー、なるほど」
「はい…千颯くんから聞きました」
ナツが出る秋ドラマは主演が千颯くんの学園ドラマ。
『あ、そう言えばさ』
『?』
『今度の秋ドラマ、俺、西田くんと出るんだよね。聞いてる?』
『……ええ!?』
こんなやりとりがあったのだ。
「それでナツに隠し事ないかって詰め寄ってたのか」
苦笑する岡本さん。
「はい…ナツごめん」
「ううん、大丈夫。それに俺がみんなに報告しないわけないじゃん」
「…ごもっとも」
「それにパピーも俺の仕事が決まって嬉しいって思ってくれてるのがわかったからいいや」
顔を上げると珍しくニコニコなナツ。
「ナツー!!」
抱きつくとナツは慌てて俺を押し返そうとする。
「なんていいヤツなんだ」
「パピー、ナツが困ってる」
ゆうに引き剥がされる。
岡本さんも呆れ果てたような顔。
「陽太、お前メンバー愛が檄重だな」
「いいじゃないですか!大事な家族です!だって俺パピーだし!!」
「言ってることいいことなのに、なんかめちゃくちゃなんだけど」
ゆうも呆れたようにため息をついた。
この後のレッスンの時に3人にも報告をして、PCの向こう側で跳ねてた3人。
【なっちゃんすごーい!!】
【さすが!!】
【僕、絶対見るね!!】
「ありがとうな」
嬉しそうなナツを見ると、本当に演技が好きなんだなって思う。
「パピーもナツもソロの仕事決めてるし、俺も頑張んないと」
ゆうがポツリと呟くのが聞こえた。
その顔は真剣そのもの。
俺はガッと肩を抱いて頭をガシガシ撫でる。
「だーいじょうぶだって!ゆうならすぐだよ!」
「いててて!!」
そんな俺たちを岡本さんと藤井さんは見守ってくれていた。
フライングしたけど、ナツもソロの仕事が決まった!
思わぬフライングでナツに詰め寄っちゃうパピーでした。
お久しぶりの千颯くんはナツとゆうの学校の先輩です。
パピー、このままだとメンヘラになるのでは?と書きながら心配になります。
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