表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/73

3曲目 現場はピリピリしてますが俺は負けません

読んでいただきありがとうございます!

本作の芸能界は作者の妄想で構成されているので、ご了承ください。

また、「 過去、私を嫌ったキミは今、私を溺愛する」にちょっとだけリンクしてます。

両方読んでいただけるとより楽しんでいただけると思います!


毎週土曜日のAM8:00ごろ更新です。(遅れることもあると思います)

家族からの同意を得られた俺はオーデション会場に向かう。

控室でADさんの説明を聞く。

今回は順番に課題のワンフレーズを歌うだけ。

それだけで今回の参加者の半分は減るらしい。

募集で約2,000通、書類選考で200人。ふるいの落とし方がえげつない。

課題曲は今回所属になる事務所の今一番売れてる男性アーティストの曲。

結構難しい。

それもあるからか、控室ですらピリピリモード。

「はぁー…」

隣でため息が聞こえて見ると整った顔のイケメンくん。

「緊張するよね」

声をかけると驚かれた。え、なんで?

「…よく声かけられますね。みんなライバルですよ?」

「あー、確かに。でも仲間になるかもしれないし」

ニッと笑う。

「緊張して全力出せないよりも、こうして話してリラックスして全力出せた方がいいかなって」

「…変わってますね」

苦笑した相手に俺はんー、と呟く。

「後悔をしたくないだけ」

「それは…そうだね」

少しだけ打ち解けた感があった。

「俺、上田陽太。お互い残って一緒に仕事しようぜ」

「…西田夏(にしだ なつ)。よろしく」

その名前に内心驚く。

「よろしく、ナツ。俺のことは陽太でいいよ」

「うん、陽太くん」

お互いにニッと笑う。

ナツの番号が呼ばれて行く。

次は俺だ。


===

「さっきの彼、よかったですね。西田夏くん」

事務所のオーディションを担当している藤井さんに言う。

今回の企画のオーディションは番組のプロデューサー、藤井さん、事務所の各レッスン講師(該当課題の時に呼ばれる)、マネージャーになる俺。最終オーディションには事務所社長もくると聞いてる。

「そうだね。見た目もいいし」

「オーディションの審査員って初めてですけど、神経使いますね」

そう言うと藤井さんは苦笑する。

審査員はもちろん、番組スタッフもピリピリしていて俺が逃げ出したいぐらいだ。

「ま、しょうがないよ。彼らの人生を握っているようなもんだし」

「…俺、マネージャーの方がまだいいっす」

事務所に所属しているタレント・アーティストをマネージメント、営業していく方が性に合っている。

そう言うと藤井さんはふふっと笑った。

「?」

「岡本がこの企画で生まれたスターのマネージャーになるんだから、自分がマネージメント出来ると思う子達を進めたらいいじゃない?」

俺の不安を察した藤井さん。さすが仕事できる男。

「はい」

「それで良し。じゃあ、次お願いします」

スタッフさんが次の子を入れる。

「34番、上田陽太です!高校1年生15歳です!よろしくお願いします!」

深々とおじきをする。

やっぱり高校生はちょっと違うなと感じる。

歌い出した彼の声は上手いけど、特別凄くいい訳ではない。けれど、引き寄せられる。

彼がメインボーカルと楽しそうに背中合わせで歌ってるのが想像できた。

課題曲が終わると彼は「ありがとうございました!」とまた深々と頭を下げて出ていった。

「…岡本、今の子どうだった?」

藤井さんに聞かれる。

「特別上手いとは思いませんでしたが…どこか惹かれる感じがあったのと、メインの声と合わせたらやばそうだなって声してました」

「…OK」

藤井さんがメモをしていた。

俺は決定権は無いけど、彼とは次も会う気がしていた。

===


【俺、次進んだよ。陽太くんは?】

オーディションから2週間後。ナツから連絡が来た。

オーディンションの日、先に終わったナツが待っていてくれて連絡先を交換した。

俺は嬉しくなって笑う。

【俺も!やったな!次も会場で会えるな!】

目の前には二次オーディションのお知らせの通知。

200人から100人に残れた。

「…次に進めた」

呟くと現実味を感じる。やるからには最後まで残ってやるんだ。

一次オーディションの時点でピリピリしている空気が半端なかった。

進めば進むほどピリピリ感は強くなるだろう。

でも、掴んだチャンスを手放す気はない。

1回目の人生でペンライトの海の1つだった自分。

今度はそれを作れる存在になって見る側になりたい。

「…絶対になってやる」

そう決めて二次に進んだことを家族に伝えに部屋を出た。


現場がピリピリしてても俺は負けない!!

ナツくんとの初めてまして。

そして岡本さん(ボス)とも初めてまして。

どんだけピリピリでも負けないのが陽太くんなのです。


====

いいなど思った方は、ぜひブックマーク、評価を5つ星よろしくお願いします!

していただいたら作者のモチベーションもめちゃ上がって喜び狂い、発狂します( ´ ▽ ` )

感想もお待ちしております(^ ^)


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ