25曲目 Let's ロケ!!
読んでいただきありがとうございます!
本作の芸能界は作者の妄想で構成されているので、ご了承ください。
また、「 過去、私を嫌ったキミは今、私を溺愛する」にちょっとだけリンクしてます。
両方読んでいただけるとより楽しんでいただけると思います!
毎週土曜日のAM8:00ごろ更新です。(遅れることもあると思います)
「こんにちは!clear skyです!」
ナツの挨拶にみんな頭を下げる。
今日は特番のお呼ばれロケだ。
「さて、今日は初めての6人だけのロケです」
ナツが言うとスーとトラのテンションがさらに上がる。
「「いえーーい!」」
「とってもありがたいですが、非常に不安です」
真顔のナツに俺とゆうが苦笑する。
「そんなことないじゃん!」
「そんなことあるんです。元気な誰かさんと誰かさんがあっちこっち行かないか不安です」
トラが不服そうにするとナツはさらにきっぱり。
「言われてるよ、スーくん」
「言われてるぞ、トラ」
お互いに肩を叩くのを見て他のメンバーは笑ってしまった。
「ちゃんと集団行動しましょう」
「「はーい」」
ナツがため息半分で言うと2人の返事に周りのスタッフの笑い声が聞こえた。
「今日はZoo&ふれあい牧場におじゃましていて、動物たちのお世話を体験させてもらいます」
ナツが隣で台本を読みながら歩く。
俺はつまずきそうなところは少し引っ張って避けるように誘導した。
「ありがとう」
「ん」
これが放送後にSNSで切り抜きで盛り上がるなんて思いもしなかったけど。
「みんなはお世話してみたい動物はいる?」
「はいはい!ポニー!」
楓がニコニコしながら手を上げる。
「楓とポニーとか癒しでしかないなー」
「あー、確かに」
「パピーとゆう、おっさんみたい」
「おい」
ナツに言われて背中を軽く叩く。
「ゆうは?」
「馬は確かにやってみたいかも。あと羊とか」
「俺、キリン!」
「俺はライオンとトラ!」
スーとトラが言うと楓が笑う。
「トラくんがトラのお世話するのは見たいかも」
「名前に入ってるもんな」
「うん!」
嬉しそうなトラに頭を撫でる。
「パピーは?」
「そーだなー…カピバラかな」
「え、パピー疲れてる?そんなに癒し求めてる?」
ゆうが不安そうに言うのを周りは笑いながら見ていた。
そのまま歩いて最初のお世話の馬エリアに到着。
「最初は馬です」
「おー、ゆうできるじゃん」
「やった」
珍しくはしゃいでるゆう。
「ゆうちゃんが珍しくはしゃいでる」
スーの言葉にクスッと笑う。
「ちなみにポニーもいます」
「楓、ポニーだって」
「やった!」
トラが言うと楓がピョンピョン飛び跳ねる。
2人が代表でお手入れ等々をすることに。
飼育員さんの説明を真剣に聞いてブラシをする2人。
楓は身長の関係でポニー。
「こう見るとゆうって背高いな」
前から思ってはいたが、馬の隣にいるとより思う。
「そう?」
「身長いくつだっけ?」
「この前事務所で測ったら170」
「マジ?俺と3㎝しか変わんないじゃん」
ちょっと前にプロフィールの為に身体測定をしたばっかりだった。
そりゃ目線がほぼ同じなわけだ。
「なっちゃん、中三ってそんなもん?」
「いや、でかい。170あるやつあんまり居ないし」
スーに聞かれてナツが答える。
「こりゃ、抜かされる日も近そうだ」
「親戚のおっさん?」
「お前らのパピーなんだろ?」
ナツにそう言うとちょっと不貞腐れてしまった。
そんなのも可愛いと思うのは俺はブラコン気質なのかもしれない。
お手入れ、掃除が終わって飼育員さんがバケツを持ってきた。
「よかったら餌あげてみますか?」
「あげます!!」
「俺も!」
目をキラキラさせる楓とトラに俺たちはクスッと笑う。
楓はナツとポニー、トラはゆうと一緒に馬にあげることに。
ポリポリとニンジンを食べるポニーを撫でながら楓は嬉しそう。
「なっちゃん、可愛いね!」
「そうだな」
ナツもフッと笑う。
ナツのこういうちょっと大人びた顔を見ると本当に中三か?と思う。
「ほら、トラあげるんだろ?」
「う、うん」
すごい勢いで手をあげた割にはビビってるトラ。
「トラ、怖いの?」
「ちちち!違うし!」
笑っているスーを睨むトラ。
「ほら、一緒に持っててやるから」
ゆうがトラを宥めて一緒に人参を持って馬に差し出す。
馬が鼻をフンフンしてから人参を食べた。
「うわ!」
「おー、結構迫力」
ゆうに抱きつくトラと感想を言うゆうに思わず笑う。
「トラ、馬にそんなにビビってたら、本当にライオンかトラのお手入れできるってなったらどうするんだよ」
「ビ、ビビってない!!」
ちょっと涙目のトラにゆうが苦笑する。
「うちの子たち、可愛すぎません?」
俺がカメラマンさんに話しかけるとカメラマンさんは苦笑していた。
オンエアーでは[パピー、我が子たちを溺愛する]とテロップが出されるなんてこの時の俺は知らない。
その後、みんなでポニーに乗せてもらってさらにテンションが上がったのは言うまでもない。
初めてのロケ、めちゃめちゃ楽しい!
初のロケのお話。
この前、時系列を整理してたらこのロケ話はきっと11月ぐらいの話になるのでは?と思った作者です。
トラくん、実はビビりさんなのです。
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