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15曲目 俺たちは変わらないって言われて嬉しいのは秘密

読んでいただきありがとうございます!

本作の芸能界は作者の妄想で構成されているので、ご了承ください。

また、「 過去、私を嫌ったキミは今、私を溺愛する」にちょっとだけリンクしてます。

両方読んでいただけるとより楽しんでいただけると思います!


毎週土曜日のAM8:00ごろ更新です。(遅れることもあると思います)

合宿が終わった次の日。

リビングでゴロゴロしてたら母さんに声をかけられた。

「ちょっとー、宿題終わったのー?」

「午前で終わりましたー」

「終わってるの?珍しい」

「失礼な。俺だってやればできる子なんですよ」

「普段からやってたらいい話よ」

さすが母、痛いところを指摘してくる。

何も言えないでいると携帯から通知音。

【オーディション終わったか?遊ぼうぜ!!】

壮真からの連絡にすぐにOKと返事をした。


次の日。

壮真と啓太と遊びに行くことに。

「久しぶり−!」

「元気か?」

「元気元気」

3人で集まるのは終業式の日以来。

2人に会えるとやっぱり嬉しいし、安心するわー。

「んで、どこ行くんだ?」

「前話してた映画行きたいって思ってるんだけどどう?」

「いいねー。そうしよう」

壮真の提案に啓太が頷く。

そうして映画館に行ってチケットを買ってポップコーンを選ぶ。

「ケイは食べねーの?」

「俺はホットドックとコーラにする」

「それもいいなー。陽太は?」

「俺はキャラメルと塩のハーフ&ハーフとウーロンかなー」

「それも正解。ここはやっぱりバターしょうゆかなー?いや、期間限定の夏スーパースペシャル味も気になる」

「夏スーパースペシャル味ってどんなんだよ」

啓太のツッコミに確かに、と思っていると声をかけられた。

「あの…」

「?はい」

「オーディションの最終まで残った上田くんですよね?」

可愛い女の子たちに声をかけられて驚く。

「あ、はい、そうですけど…」

「やっぱり!あの、あの!応援してます!頑張ってください!」

「ありがとうございます」

応援してくれてることはわかったのでお礼を言う。

「ちなみに写真って大丈夫ですか?」

「あー、ごめんなさい。写真は撮れない決まりになってて」

そう言うと理解してくれたようで、その子たちは頭を下げて離れていった。

「すげー。本当にこういうのあるんだ」

壮真が肩に腕を乗せてくる。

「みたい。俺も初めてだけど」

「陽太、有名人じゃん」

「やめろ」

俺がちょっと嫌そうにすると啓太が苦笑した。

「有名人になろうとしてオーディション受けてるやつがなんでそんな顔してんだよ」

「…なんか、お前らに言われるのはヤダ」

ムスッとすると2人の手が頭を撫でてきた。

「ちょ!崩れる!」

「陽太、かわいいやつだなー」

「そんなに寂しがり屋だったっけ?」

壮真と啓太に言われて恥ずかしくなった。

「もー!いいから、ポップコーン買うぞ!」

俺がそう言うと2人はおう、と答えた。


「映画面白かったなー」

「アクションもすごかったし」

「夏スーパースペシャル味、結構美味かった」

壮真のポップコーンを一口もらったけど、意外と美味かった。

映画を観た後にゲーセンで遊んで、近くのアイス屋で休憩。

「にしても、声かけられるとか本当にあるんだな」

啓太がコーヒーフロートを飲みながら言ってきた。

「俺も初めてだって。3次の合格者発表で顔と名前出された後はチラチラ見られることは増えたけど」

カップのアイスを食べる。美味いんだよなー、ここ。

「しかも写真NGなんだ?」

「そうなんだよね。事務所側っていうよりは番組側からNGが出てて」

『皆さんの顔と名前が公表されたので、写真を求める声が出てくる可能性がありますが、全て断ってください』

オーディション合宿の説明会の時に言われた。

ナツに聞いたら、撮っていいか聞かれたことがあったらしく、ちゃんと断ったらしい。

「ああいうの見ると、陽太ってちゃんと最終まで進んでるんだなって思うな」

「わかるわー」

啓太が言うと壮真も頷く。

そう言われるとなんだかちょっと寂しい。

それに気づいたのか啓太が苦笑する。

「何、なんか不安なのか?」

「いやー…こうやってさ、TV出ると周りも変わってくなーって。

前は全然話さなかった奴らとかも話しかけてきたり、近所でも話しかけらるの増えたし」

自分の知らないところで周りが変わっていく。

そして見られているという感覚が常に付きまとう。

「…みんな変わっちゃうのかなーって」


でも一番怖いのは2人も変わってしまうこと。

今までの親友が親友でなくなってしまうのが嫌だ。


急に抱きつかれて変な声が出る。

「うぎゃっ」

「なーに不安になってんだよ」

「俺たちは変わらねーって」

抱きついてきたのは壮真、ペシッと頭を叩いてきたのは啓太。

「お前が芸能人になろうが、ならなくても俺たちは親友だろ?」

「そーだそーだ!それに変わる理由もねーし!」

2人の言葉に俺は嬉しくなる。

「へへ」

「ほら、アイス溶けるぞ陽太」

「アイスいーただき!」

俺のカップからアイスを食べる壮真。

「俺の!!壮真のアイスよこせ!」

「油断してる方が悪い!」

俺と壮真が騒いでると啓太が苦笑する。

「お前ら落ち着けー」

わちゃわちゃしてたらアイス屋のおじさんに怒られるのは後数分後の話。


変わらない帰る場所があるのは嬉しいです!

陽太くん、夏休みをエンジョイするお話です。

この3人はきっと学校でも注目されてるでしょう。


夏スーパースペシャル味は皆さんのご想像にお任せします。

次回はオーディション結果発表のお話です!

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