表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
38/42

ジャパンカップ

本当は週1位で更新したいんですけど、そうもいかない。

多分今考えてる完結だと後3年くらいかかりそうです…

ゲートが開くと俺はそこそこのスタートしかしシャドウライダーが外にヨレて来て隣のブリリアントブレイズまで俺はぶつかった。


どっちも目が血走っている。最悪じゃないか…


とりあえず、今ぶつかってきて睨みつけてきたシャドウライダーは絶対に潰す。そう決めた。


レースに戻ると逃げ馬の最内のダイヤモンドストームは大きく出遅れてしまっていた。


「リアン少し前行こうか」


シャドウライダーの前に入れるポジションを取る指示がゆっきーから出たので実行する。


シャドウライダーは行く気がなかったようですんなりと前に付けることが出来た。


ラチに頼れば隣に併走していてもまだ怖くないからラチ沿いを走る。


俺の外からブリリアントブレイズが抑えきれない様で前に行く。


しかし、外から押してネビュラゴーストが先頭に立って1コーナーをカーブする。


久々に先行をした気がする。まあ前に行けば楽して動けるしな。


俺の前は2頭が5馬身ほど離した大逃げをしている。


俺は3番手グループの内にユーログルーヴと併せ馬で前を追いかける。


俺の後ろは2馬身ほど離れた中段グループを形成していてその先頭にはミスティクフレイムとシャイニングナイトが追走している。


シャドウライダーは控えて俺の3馬身後ろの10番手ら辺の馬群の中にいる。そしてそのシャドウライダーの内に囲われるようにアルカディアンドリームがいる。


なんだこれカゼノバーリライが前にいて進路がない徹底マークじゃないか。少し可哀想なくらいだ。


向正面に入るとペースは落ち着いて息を入れる時間が来た。


ペースは1000m60秒くらいだろうか。


先頭も落ち着いてきたようで少しずつリードが縮まって来ている。


うん楽に走れる。このままシャドウライダーの前でゴールするくらいがちょうどいいだろう。


そんなことを考えていると外からミスティクフレイムがポジションを上げてきた。レースがまた忙しくなる。


俺を交して先頭に並びかける勢いだ。


外からダービー馬のシャイニングナイトも俺とユーログルーヴの外まで上がってきた。


下り坂だからそこで一気に来たな。


後方のカゼノバーリライとシャドウライダー、アルカディアンドリームはまだ動かない。


そして3コーナーに差し掛かるとブリリアントブレイズは少しずつ落ちてきた。内を開けていたのでその内を通って交わす。


ネビュラゴーストが僅かに先頭だが、外のミスティクフレイムとの差はない。


34コーナー中間地点になると先に動いた外のミスティクフレイムがネビュラゴーストに離されていく。


マジかよこれ早く動かないと逃げ切られるぞ。隣のユーログルーヴは不味いと思ったのか追いかけていく。


しかしゆっきーは黙ったまま、まだ動かない。


5馬身前に先頭がいる状況で少しずつ気合いを肩ムチで俺に入れ始めて、4コーナーをカーブして直線に入る。


いつの間にか俺の2馬身差にまでカゼノバーリライとシャドウライダーが上がってきていた。


こいつにだけは負けるのが嫌だ。俺も負けないように走る。


アルカディアンドリームは未だに進路が無いのか探している。


俺も追われて少しずつ前との差が詰まって来ているが、内から抜くことは出来ないし、前はネビュラゴーストと伸びてきたユーログルーヴで壁になっている。


どうしたものか。俺らも前に壁ができてしまっている。


残り400mで左ムチを入れられたユーログルーヴが外に少しヨレて内のネビュラゴーストと2頭分ほどの隙間ができた。


そこに入れたらおそらく抜け出せるが、怖いからなぁ。


外からこちらを睨みつけながらシャドウライダーがその隙間に入り抜け出そうとしている。


まだ1頭分はあるが未勝利戦の時のトラウマのせいで入れない。


「リアン頑張れ!間入るのはお前の末脚なら一瞬だから!」


だとしてもさ、怖いよ。でもシャドウライダーに負けるよりかは100倍マシだ。


…ふう、腹くくるしかない。馬銜を噛みしめていく。


「よし!良くもう1回馬銜取った!」


怖いので目を少し瞑りながら、一瞬で抜けるためにピッチを早くしてストライドも目いっぱい広げることを意識して走る。


怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い…


「よし抜けた!」


その声で目を少しずつ開くと、目の前には開けた視界、後ろには置き去りにされた3頭がいる。


間を割ることが出来たんだ!よし、ここまで来たんだし今日は仕方ないから勝ってやるよ!なんか克服できて気分いいし!


ラスト300mで2馬身をつけて完全に抜け出して差を広げにかかるがさっきの一瞬でかなり脚を使ってしまったみたいだ。なかなかリードは広がらない。


「頑張れ!!!行ける!」


ゆっきーからの激励があるが脚が残っていない。


そういえばアルカディアンドリームってどこだ?


後ろを見ると俺が抜け出したスペースに居た。


完全に内に蓋をされていたが、全く同じスペースを抜け出そうとしている。


マジか、でもそこ抜けたら脚使い果たすだろ流石に。


そうして伸びてきたアルカディアンドリームが俺を追いかける。


俺と違い集団を抜け出してもその勢いはなかなか落ちない。


なんでだ?


俺が抜け出した時は上り坂だから脚が上がってしまったのか。だから平坦の時に抜いたのか。


仕方ない歯を食いしばるしかない。


ラスト100mで並びかけられた。後ろは5馬身離れている。


頑張ってもうひと伸びをするが、俺なんか眼中にもないというような涼しい顔で半馬身差を付けられてゴールされた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ