あれ?どこだよここ
夏の暑さも消えた10月半ばの朝19時、17歳4ヶ月の俺の一日が始まる。
朝起きて先ずやることはネットサーフィン、世の中のこと知るのは大切だからな毎日必ず5ちゃ〇ねるを見ている。
そして部屋の前に置かれた飯を食べる。プレートの上に置かれていたのは鶏そぼろ丼と味噌汁、そして紙切れに書かれた手紙だ。
「おっ今日は鶏そぼろ丼か。やるじゃん母さん」
俺は丼物が大好きだからいつもより箸が進む。ふと手紙に目を通すと、早く部屋から出てきて学校に行って欲しいという内容だった。
俺だって行きてーよ。でもめんどくさくて後回しにしたいんだ。
その紙を見なかったことにしてネットゲームに勤しむ。ゲームはとにかく楽しい。
没頭して気がつくとお昼の3時になった。おやつの時間だな。
部屋に買い貯められた大量のスナック菓子の中から塩味のものを選ぶ。
んーこのジャンクさが美味しいんだよ。
そして7時になって眠気が出てきたので親が仕事に行った8時過ぎにお風呂に入り寝る。
高校1年生の後期から休み始め、この生活になって1年が経とうとしていた。
昔っから何かにやる気を出すことが苦手でめんどくさいと1度思ったらもうそのものには手をつけることすら出来なかったほどだ。
中学生までは耐えられていたがもう高校生になって爆発してしまって学校に行くことが出来なくなってしまった。
別に友達がいないとか虐められているとかそういう訳では無い。ただ全部がめんどくさいのだ。
一生自分の好きなように生きていたい。絶対無理だということは分かっている。でもそう思いながら生活している。
ベッドに入り、ゲームにも1年も経つと流石に飽きが来て次に何をしようと、これから昇ってくる太陽によって明るくなった空を飛ぶ鳥を見ながら思う。
「俺も自由にどっか草原走ったり広いところで生きたいな」
ってそんなことを思って諦めがついた今世の次。来世で実現したりしてな笑とか思い目を瞑った。
………やけに周りが騒がしいな。
ん?目が開かない目を開けようとしても真っ暗で何も見えない。
ネットの見すぎで失明でもしてしまったのか?いや俺目はいいはずなんだけどな。
内心かなり焦りながら立ち上がろうとする。
なんか手足が長いし力が弱くて立ち上がるのも難しい。
てかなんか体に気持ち悪い感触あるし。なんかおっきな舌で舐められてる気分だ。
やっと目が開いて光が見えてきたが立ち上がるのに苦戦している。
なんか聞こえるけどぼんやりとしすぎて分かりにくいし今日なんなんだよ。
ん、やっと見えてきた。
しかし見たこともない光景が目の前に広がっていた。見慣れたアニメキャラクターのふかふか枕ではなく、しっとりと湿っている藁だった。…藁!?
そして変な感触の方を見ると大きな顔の馬が体を舐めていた。
汚っ!と思ったがその感情も直ぐに無くなる。体に黒い毛が生えているのだ。
もしかして俺って馬になってる!?
パニックになった俺の絶叫は嘶きとなって空に轟いた。